五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

やっていると見えてくる

2012年11月01日 | 第2章 五感と体感
どんな掛け軸に仕立てようか。。。、と、思案する時間は、作業している時間よりも楽しさを感じます。

作品(本紙)をじっくり眺め、その本紙から醸し出すものを感じ取り、それに見合う裂なり和紙なりを選んでいきます。

まぁいいか、という思いで作業を始めると、技術的にも哀しい結果に終わるので、掛け軸を仕立てる前に出来上がりのイメージを想像し、「こんな感じのものを仕立てたい」という柱を或る程度固めます。

この柱を中心に作業を進めていくと、進めている過程で、もっと素敵なアイディアが湧いてくることが度々あるのです。

つまり、

自分の「こうありたい」というイメージを持っておくと、現実的な作業の中で、目標するイメージが明確になってくる、というわけです。

セザンヌが目指した光の表現と同じように、「こう描きたい」という頭の中でイメージするものを筆で描いていくことと同じであるでしょうし、「こう弾きたい、こう表現したい」というイメージで奏でる楽器にしても、描く人、奏でる人の持つイメージは「自己実現」への道程なのだと思います。

つまり、自分は「こうありたい」、というイメージがまず無くては、向かう方向も解らないというわけです。

どんな掛け軸にしたいか?

理想が高ければ高いほどやりがいはありますが、理想を持つことで自分の身の丈が見えてくることも人生の道程で出合う大事な出来事です。
その時に、自分を理想を再度吟味することで、自分の幸福感を意識化できれば、きっと自分の選んだ何かに間違いが無いはずだ、と私は信じています。

道程を歩む中、自分の感性を開いていると、どんどん柔らかい概念になってきて、それが結果、よきものを生み出していくようにも感じます。

自分を信じて道を歩いていると見えてくるのです。

昨日、表装作業しながら、「いいねぇ~」と自我自賛。

仕立てている掛け軸に李朝の白磁の壺が合う。。。と、思った自分にOKサインを出し、あとはきちんと作業を進めるだけと、思ったよき一日に感謝です。「この軸に合う壺を探したいと」思うのは、余計なお世話ですね(笑)

方向性が決まり「正中線がぴしっとする」という感覚は、気持が良いものです。

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