Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

南半球を徘徊中

2008-03-01 | Aussie & Kiwi
関東地方に春一番が吹き荒れた日に日本を後にして丁度1週間。今回も移動の連続で休まる日は無く New Zealand の Christchurch に足を踏み入れこれからようやく一息がつけそうだ。
Newcastle Jets の優勝で幕を閉じた3シーズン目の A- League の次の話題は Melbourne Victory と Adelaide United の出場する Asia Champions League 。日本でもようやく昨年から ACL が話題になってきたが昨シーズン初出場のオーストラリア勢は Sydney FC が浦和レッズと同じグループだったことから浦和レッズそして J リーグに対して関心が割と高いと感じた。
メルボルンに行った時ある顧客と話をした。話題は半分以上がサッカーの話題でその半分が A-League の話題。
元々はアイルランドからの移民でメルボルン在住は16年目になるらしい。メルボルンには Irish Bar が市内に40軒あるらしく中には特大のアイルランド国旗を掲げているところもあった。警察が来て何度も下ろすように指導されているらしいが降ろしても1か月もすればまた掲げるらしい。ここに来ると日本人は割と歓迎される。Ireland 人は Celtic をまずサポートするらしく中村俊輔がチームの顔となり水野晃樹が契約した事から日本人の私を歓迎してくれるのだ。これは御存知の通り Celtic はカソリック色のクラブでアイルランド人はカソリック系が多いので Celtic を支持するらしい。パースでも,ある Irish Pub が Celtic を熱狂的にサポートしておりその店に一度行かないか?と誘われた事もある。 
彼はまた熱狂的な Arsenal のサポーターでもあり昨年末には Emirates Stadium に行き Tottenham Hotspur 戦との North London Derby を観戦したらしい。試合は彼のお気に入りの Arsenal が2-1 で勝利しご機嫌だったそうだ。そして何よりも現場でしか味わえない試合の雰囲気を熱く語っていた。今シーズンは2月23日の時点で2位 Manchester United に勝点3差を付けて首位を走っており、このまま残りの11試合を戦い抜き4シーズン振りの優勝を、と願っているとの事だった。3月4日(現地時間の)には UEFA Champions League の AC Milan 戦があるがまずは Premiership でのタイトルをとの事らしい。
だがこの前の Birmingham 戦ではクロアチア人選手の Eduardo が Martin Taylor から受けたタックルで負傷退場。Taylor には1発でレッドカードが出されたがもっと深刻なのはタックルを受けた Arsenal の Eduard。全治何年何ヶ月になるかわからず今シーズンの Premiership そして6月の欧州選手権はおろか選手生命、そして負傷した左足が完治し普通に歩行できるかもわからない状態。Eduardo 本人は
”今は治療に専念する”と語ったらしいが治まらないのが Wenger 監督。
" Taylor の選手資格を剥奪しろ”と珍しく語気を荒げる。お客の彼も”あんな酷いタックルは見たことない。今はEduard が普通に歩ける事を祈るだけ。”と言っていた。 

彼は当然オーストラリアのサッカーにも興味はあり A- League では勿論地元の Melbourne Victory の熱心なサポーターだ。昨シーズンはホームゲームに“6試合しか”観戦出来なかったらしいが、2006-07シーズンの独走そして Grand Final での圧勝とうってかわって昨シーズンは Final Series にも進めない体たらくに溜息しか出ないと言ったところらしい。
昨シーズン契約をした2005年の FIFA Confederations Cup では Socceroos に選ばれてたLjubo Milicevic が初戦の Wellington Phoenix 戦の32分に怪我で退場するとその後シーズン中彼がピッチに現れたのは1回だけ。そして昨シーズンはレギュラーシーズンで10得点 Grand Final では5得点の Socceroos Player , Archie Thompson が6ゴールに終わったりと充分に力が発揮できないままシーズンを終えてしまった。しかし昨年末に Queens Park Rangers から獲得した Nick Wardが新シーズンに向け契約を締結いした事を喜んでいた。そしてACL に向けて Central Coast Mariners から攻撃的右MFの Tom Pondeljak を獲得。これで3月12日から始まる ACL が非常に楽しみだと語っていた。しかしその後 Grant Brebner とCarlos Hernandez の長期離脱がわかり苦戦は必至だ。
Melbourne Victory は全南ドラゴンズ、タイの Chonburi FCそして ガンバ大阪と同組だ。彼はガンバの事をしきりに訊いていたがこの組はむしろ韓国の全南ドラゴンズの方に気をつけた方がと思う。この前の東アジア選手権には GK廉東均、DF郭泰輝 MF 金致佑そして高基衢の4人がメンバー入りしていた。それでも彼は先週行われた Pan Pacific Championships の決勝戦で Houston Dynamo を 6-1 で粉砕したガンバのパフォーマンスに舌を巻いていた。 バレー、ルーカスの外国人コンビが良い上に代表メンバーがごっそり抜けていた事を考えればこの組の本命はガンバ大阪と彼は断言する。この大会は Sydney FC が出場しておりオーストラリアでも Pay TV で中継されたらしいがそれにしてもよく観ているなぁ。4月に万博競技場で行われるガンバ大阪戦は観に行けないがホームでの試合は全部観に行くとの事。その開幕戦がメルボルン Telestra Dome での全南ドラゴンズ戦だ。
彼も言っていたが A- League の開幕でサッカーの人気が高まりサッカーファンが“市民権”を得る事が出来、その効果は大きいと語る。3年前の A-League の開幕イヤァーにゲームを観戦したがそれは J-League が開幕した時の日本に雰囲気が似ていた。今は8チームの A-League だが来シーズンから2チーム増えて10チームに更に2年内に2チーム増えて12チームになる計画がある。次の Expansion では是非 Victoria 州から Geelong のクラブチームに A League 入りさせるべきと彼は言っていた。この地域イタリアやクロアチア、ギリシアと言った欧州系の移民が多いのでサッカー人気の高い地区らしい。昨シーズンの AFLの優勝チームがここをホームとする Geelong Cats だった。
仕事以外の話が随分と長くなってしまった。次にメルボルンに来るときは是非 Victory の試合がある時に来てくれ、その時は一緒に観戦し、試合後はサポーターに紹介する。出来れば Victory が ACL でベスト8に進み URAWA REDS と戦う事を願っている……… こうして私はカンタス機に乗り込みニュージーランドに向かった………