Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ワールドカップ出場決定はお預け。心配はしていないけれど….. Jordan 2-1 Japan 26th March 2013

2013-04-07 | FIFA World Cup
ヨルダン戦キックオフの数時間前。シドニーで行われたオーストラリア対オマーン戦は何とかオーストラリアが引き分けた。
この試合を見ていて思ったのは最近は便利な WEB SITE があるなぁと言う事と日本のマスコミは既にワールドカップ出場が決まったみたいな雰囲気に溢れていたけど。ヨルダンイレブンが俄然元気になったんじゃないかなという危惧だった。 
この時はまだその不安が的中するとは思えなかったが…….

ヨルダンは弱くない。さいたまスタジアムで 6-0 で勝ったからと言ってそれが額面通りの実力差ではない。アンマンでは Socceroos は敗れているんだ….. 知人友人には言い続けていた。それにアブドゥッラー国王というサッカー好きの国王もいる….( あまり関係ないか )

日本のスタメンは怪我で招集できなかった本田と長友以外は全員昨年6月さいたまスタジアムのスタメンと同じメンバー。長友の替わり左SBには酒井高徳が。そして香川がトップ下に入り清武が2列目左に。そして岡崎が右に配置された。



一方のヨルダンはそして日本でもなじみのGK Amer Shafi をはじめ8選手が6月の日本戦と同じであったが替わったメンバーのうち2人は日本戦の6失点が効いたのか DF 。CB ⑧ Mustafa Hassan Ali , 右SB 23. Oday Zahran 。そしてボランチの ⑮Shadi Abu Hashhash が6月の試合には出てこなかった。 
この日のスタメンは直前のベラルーシとの練習試合と同じスタメン。更に2月に行われた Asian Cup 予選のシンガポール戦
のスタメン10人が日本戦でもスタメン起用されたがCB ⑲ Anas Bani Yaseen, ⑯ Basem Fathi を含めたDF陣は4人ともシンガポール戦、ベラルーシ戦ではスタメン起用された。 日本の真剣勝負は昨年11月のワールドカップ予選のオマーン戦以来で、その間ヨルダンは12月に西アジア選手権2試合 ( 0-1 Iraq, 1-2 Syria ) 、Asian Cup 予選1試合 ( 4-0 Singapore ) と“刺激”が入っており、今から考えればその差も試合結果に少なからず影響したと思う。



コイントスで勝ったヨルダンが陣地をとったので日本のキックオフで始まった試合は日本がヨルダンゴールに迫る。45秒、1分38秒には香川が縦へのドリブルでヨルダンPA内に迫る。 3分には前田と香川で左サイドを崩し中に入れるがここは⑥ Saeed Murjan がクリアー。この試合の日本は⑱前田、⑦遠藤そして⑮今野が開幕したばかりのJリーグ所属。試合勘が気になると思った。しかし前田は左右に流れて攻撃の起点となっていた。 
3分40秒には香川と清武のパス交換で左サイドを突破。最後はPA内に切れ込んだ清武が香川に戻し香川がシュートを放つもGK Amer Shafi の正面に。 ここは清武がそのまま撃ってもよかったか….
5分44秒には岡崎と内田で右サイドを崩しゴール前に上げると清武を通り越したその先に香川が飛び込むがまたも Amer Shafi にパンチでクリアーされた。 立ち上がりの日本はセカンドボールをよく拾っていたのでヨルダンは後方に選手を集めざるを得なくなり前線の選手が孤立気味だった。
10分41秒ようやく左サイドを上がった⑨ Odi Al Saify が中に入れ⑦ Ameed Deeb が⑰長谷部と競りながらシュートを放つが大きく外れた。だがさすがホームのヨルダン。この時は大歓声があがった。 6月の日本戦では⑩ Ahmed Hayell Ibrahim が1トップでたまにトップ下に置かれたThaer Bawab が上がって2トップを組んでいたが後半に Anas Hijah と替わって下げられた。 6月の日本戦では2列目左だった⑦ Ameed Deeb がこの試合ではトップ下に入り2列目左だった Odi Al Saify が右に入り2列目左には日本戦ではSBだった⑬ Khalil Zaid Banuateyah が入っていた。 
14分3秒。日本は決定的なチャンスを逸する。 遠藤からボールを受けた逆サイドの清武がクロスを上げると前田がフリーでヘッドを放つが GK Amer Shafi がナイスセーブでストップしてしまった。 ここは決めてほしいと思ったけど、 Amer Shafi は以降の流れを暗示するかのようにこの試合当たっていると思わされた。



15分を過ぎるとヨルダンの⑨Al Saify がドリブルで左サイドを上がってくるようになってきた。15分49秒には内田をかわしてシュートに持ち込むれGK川島が何とかストップ。 その後のCKから⑦ Ameed Deeb ⑩ Ahmed Hayell につながれるが最後は吉田がクリアー。 24分にはまたも ⑨ Al Saify が中央からドリブルシュートを放ち川島が右に倒れてストップ。 6月の日本戦ではあまり目立った動きはなかったけどこの試合は左サイドに回ったせいかサイドをどんどんドリブルで突いてきていた。
しかしゴール前への運びは日本が1枚上手と思わせられる。 19分41秒、遠藤からボールを受けた岡崎が前田を越えて清武に送る。Oday Zahran と競りながら清武が放ったショットはGK Amed Shafi の正面に。 22分38秒には岡崎からオーバーラップした内田に渡り中の長谷部にもどし前線に浮き球を上げるとオフサイドラインをうまく突破した前田が完全にフリーでヘッドを放つがポストを叩いてしまう。 あぁこれが決まっていれば~と今でも思わされる練習でも来ないような素晴らしいロビングだった。 
23分頃になると長谷部が前に出るようになってきた。 そして香川のドリブルが目立ちだす。 35分香川はドリブルで相手PA内に切れ込み⑲ Bani Yaseen をかわし次はシュートと思った瞬間に Oday Zahran に倒されこぼれ球を拾った長谷部がそのままシュートを放つがクロスバーを大きく越えた。PKを取ってくれてもよかったと思ったんだけど…
劣勢のヨルダンベンチは右SB Oday Zahrem を早々と下げて⑤ Adanan Adous Suleiman を投入する。 Adous Suleiman はシンガポール戦、ベラルーシ戦では後半から途中出場で起用された選手。この試合では前半からの出場となった。
38分岡崎が ⑨ Al Saify を倒してFKを与える。テレビに映し出された川島に緑色のレーザー光線が当たっているのがわかる。未だにまだこんなことをするのか、と思う。こういう行為にFIFAは罰則を与えないのかな?



46分これで前半ラストプレーというところでヨルダンがCKを得る。なんだか嫌な予感がするなか⑦ Ameed Deeb が入れたクロスに遠藤と岡崎の間に割って入った⑬ Zaid Baniateyah が放ったヘッドが川島を破って日本ゴールネットに突き刺さってしまった。 





最後のワンプレー。痛い時間の失点であったが後ろから入ってくる Baniateyah には誰もマークが付いていなかった。日本は最終予選で初めて先制ゴールを許した。 しかしこの時はまだそれほど…と思っていた。良いハンディになると思った。

後半、まず日本はどの時間で同点ゴールが決まるか…と思いながら見ていた。56分には内田から香川に渡りその後のこぼれ球を岡崎が放つがGK Amer Shafi がまたもストップ。 57分には内田が⑧ Hasam Ali と競り合いながらクロスを入れるがここも Amer Shafi がキャッチ。 ヨルダンDFは前田にボールが入った時の寄りが早くなっているように思えた。
そして60分、清武から酒井高徳に渡ったところを⑦ Ameed Deeb が当たりに行きボールを奪取。そして粘って⑩ Ahmed Hayell に渡ると Ahmed Hayell は力強いドリブルで右サイドを突破。マークに入った吉田も振り切り必死に戻る高徳がマークに入る前に放ったショットが日本ゴールに決められ追加点を奪われてしまった。





高徳がボールを奪われたのは仕方ないにしてもAhmed Hayell にマークに入るよりも吉田が振り切られた時のカバーを予想して中を埋めに行ってほしかった。
それにしても試合開始から時折見せる Ahmed Hayell, Odai Al Saify の両選手の力強いドリブルは驚異だったけどついに得点に結び付けられてしまった。ワールドカップ予選で2点差を付けられたのは1993年、ドーハでのワールドカップ予選のイラン戦以来だった。 
2点を追う日本ベンチは長身のハーフナーをアップさせる。 前田とツィンタワーを組むのかな?と思ったけど64分に前田を下げてワントップを替えただけだった。 ヨルダンはボランチの2人そしてトップ下の Ameed Deeb も下がり気味になり、攻撃時には2列目の両サイドが一気にフォローにはいるという守備的な位置取りとなる。それでなくても前半からヨルダン選手の球際の強さが目立っていたけど…ただ67分何故ヨルダンベンチは⑨ Al Saify を下げて⑭ Abdallah Deeb Salim を入れたのだろう…
67分には清武と岡崎のポジションを入れ替えた。それが功を奏したか69分、中央を上がった長谷部が右サイドの清武に送りワンタッチで清武は中に浮かし玉を送ると香川がうまくトラップしてBani Yaseen のマークをかわして放ったショットが決まり1点差となった。 この一連の動きは見事。そして香川はトップ下よりもボールを受ける側の方がいいと思った。



そして早い時間に1点差になったので少なくとも勝点1は手に入ったなと思った。
そしてその直後に清武からスルーパスを受けた内田が一気にドリブルでPA内に突破してきたところを振り切られた Abdallah Deeb が後ろから入ったチャージで倒されるとイラン人の Faghani Alireza 主審はすかさずペナルティースポットを指した。
よしこれで同点、そして逆転と胸算用した。 ボールを拾った遠藤に Bani Yaseen が寄ってタッチをする何を話したんだろう?そして遠藤の顔に緑色のレーザーポイントが当たるのが分かる。



GK Amer Shafi はアジアでも屈指のGKで日本のマスコミは2004年の Asian Cup のPK戦で立ちはだかったというけどあの時は俊輔も三都主もぬかるんだピッチに脚を取られただけで Amer Shafi のセーブで止められたわけではなかった。 この試合では素晴らしいセーブを連発していたけど。
しかし遠藤の蹴ったPKを左に飛んで弾き出してしまった。これは1年に1度出来るかどうかのファインセーブだったと思った。大歓声がわき上がる。







そしてCKはハーフナーが落とし今野が放ったショットが左にこぼれフリーの吉田が倒れ込んでボレーを放ったがゴール枠を外れてしまう。吉田はトラップしてもよくはなかったか…..
死の淵から蘇ったヨルダンイレブンはこれで一気に元気になった。 74分にはFKから Ahmed Hayell が吉田と競りながらシュート放ち川島が弾き出しそのこぼれ球を Abdallah Deeb が拾いに走るが先に高徳が蹴りだす。76分50秒には内田と競り合った⑯ Basem Fathi がCKを勝ち取り、観客をあおる。しかしそのCKにPA内に入ったヨルダンの選手は2,3人だった。
78分日本ベンチは高徳を下げて駒野を入れる。 2点目の原因を創ってしまった高徳であったが前半の中盤からは積極的に上がるシーンも見られた。しかしその裏を突かれることもあった。 所属先の Stuttgart ではサイドをこんなにスピーディーに上がったり下がったりしないだろうなぁとも思った。
駒野はよくサイドを突破し効果的なクロスを送っていたけど標的になるハーフナーは落とすばかりでなくゴールを狙ってもよくはなかったか?



85分30秒、3人目の交替選手、乾が清武に替わってピッチに入る。 ドリブルでPA内に切り込んでくれと願うけど、カナダ戦の様に憲剛を入れても…と思った。 
日本はハーフナーに当ててそのこぼれ球を狙ったり、乾、香川がドリブルで突破したりして何度もヨルダンゴールに迫る。89分には波状攻撃を見せるが最後は乾が厳しいマークにシュートが打てない。その直後の岡崎のシュートは長谷部に当たってしまう。91分54秒、駒野のクロスはわずかに香川に合わず、その直後の遠藤の入れたCKに吉田、ハーフナーが飛び込むがシュートに持ち込めない。 そして4分あったロスタイムが終わっても得点は生まれずタイムアップのホイッスルが鳴り日本のワールドカップ出場決定は先送りとなった……

選手達は油断はなかったと思うけどホームでオーストラリアを破る実力は半端じゃなかったということか?もし11月のアウェー戦がオマーン戦でなくヨルダン戦だったら….と思うとぞっとした。

この勝利でワールドカップ出場が現実的となって来たヨルダン選手達は大喜びだった。 何故国王は来ていないのだろう?おそらくここは国王の安全を保障できるVIPルームはないではないかな…. だから警備上の理由で来ていないのか?それとも一般人に変装して紛れ込んでいるのかも。 小泉首相(当時)を自らの運転で出迎えたり市民の生の声を訊くのに一般人に変装してタクシーに乗り込む国王だから…..



試合後ずいぶんザッケローニ監督が興奮していた。後でわかったことだけど香川と無理やりユニフォーム交換をした Odi Al Saify がそのユニフォームを勝利の獲物とばかりに観客に掲げて首切りのポーズまでしたらしい。 この選手良いプレーしていたのになぁ~……



この試合結果、もっともがっかりしたのはオーストラリアだろう。 6月4日さいたまスタジアムでの日本戦は絶対に負けられなくなってきた。 残り2試合で勝点1が必要な日本の断然有利は変わらないけど、もしオーストラリア戦で….と思うと高みの見物….という余裕もないと思う。 次は本田か長友のどちらかは復帰してほしいと思った。

そして6月4日。何とかしてチケット手に入らないかな…  



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