Mr.コンティのRising JAPAN

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いよいよ崖っぷち。日本はまだ大丈夫か…. Australia 2-2 Oman 26th March 2013

2013-03-30 | Aussie & Kiwi
デスクトップのディスプレーから送られる画像をみながら思った。 便利な世の中だ。こうして Socceroos の試合を生中継で見られるなんて。
時計は70分を過ぎている。何とオマーンが 2-1 でリードしている。おいおいこのまま Socceroos は土俵をわってしまうのか?そうなったら本当にワールドカップは危ないぞ。そして日本も負けたらちょっと順位も混沌としてくるぞ……
しかもSocceroos 達はどうも足取りが重そうだ。 それともリードを続けているということがオマーン選手達を勇気付けているのか? 入ったばかりのThompsonがボールを受けてもすぐに囲まれる。74分 Cahill がヘッドを放つが GK Ali Habsi がセーブ。やはり頼りになるのは Cahill か? その次のCKから CB Cornthwaite が飛び込むが肩にあたりヒットしなかった。 そして Bresciano が下がり Tomy Oar が入る。Bresciano は53分に Bretto Holman に替わって投入されたばかりなのに。ここでベンチは想定外の交代枠を使わねばならなかった。あとまだ16分は残っていたのに。 しかし投入された Oar が 77分、左サイドを突破し上げたクロスに Cahill がまたもヘッドで狙うが弾道はクロスバーを越えてしまった。ボール支配率はこの時点で62% だ。 オマーンは次第に自陣を固めだす。時折右サイドを上がってくる。 Wilkshire が攻撃参加したその後方を突いてくる。そして倒れてもなかなか立ち上がらなくなってきた。ピッチサイドの Osieck 監督は早く試合を再開させろと線審に抗議する。



80分を過ぎた。もう後方からどんどんロングボールを入れる。まだ CB の Corhthwaite は前線に張り付かない。だけどセカンドボールはオマーンによく拾われる。 85分左サイドを Matt McKay がタッチライン沿いに上が中に送る。そして Green and Gold のユニフォームの選手がそのボールにそのまま ⑫ Ahmed Mubarak の前でノートラップで右足を降りぬくと鋭いライナーの弾道が Ali Habsi の守るオマーンゴールネットに突き刺さった。  Sydney Football Stadium に安堵の大歓声が沸き起こる。殊勲のミドルを放ったのは背番号14番のBrett Holman だった。味方DFの死角になったか名手 Ali Habsi の反応は遅かった。  Holman のワールドカップ2010 セルビア戦以来のゴールでついにオーストラリアが追いついた。





こうなると俄然オーストラリアは逆転を狙って一気に加勢にでる。そしてオマーンは勝点を確保する為に必死に時間を稼ぐ。そのたびにオジェク監督がタッチラインを踏みそうな勢いでベンチから飛び出してくる。そして線審に下がるように促される。

そしてロスタイムが4分と表示されるとスタジアムから大歓声が上がる。逆転シーンを見るには充分な時間がある。
91分 右サイドのWilkshire から上げられたクロスをゴール前の Cahill が胸でトラップするがシュート体勢に入れない。 93分今度は Oar がゴール前に入れるがここはオマーンDFがコーナーに逃れる。そのCKに Cahill がヘッドを放つが今度は GK Ali Habsi がストップ。 ゴール裏のオージーサポーター達は一斉に頭を抱えた。



94分が過ぎてもホイッスルは鳴らない。あとワンチャンスと思うも95分半、ついにウズベキスタン人の Irmatov 主審のホイッスルが鳴り響き激闘に終止符が打たれた。
2点ビハインドの苦しい状況から Socceroos が何とか勝点1を死守した。 そして私はこの試合の数時間後に Amman で行われるヨルダン戦のことを思った。 これでヨルダンが勝てば単独2位に浮上してくる。このシドニーでの試合結果を一番喜んだのはヨルダンじゃないかな……… そしてまさかその通りの結果になるとはこの時は……

Osieck vows full-throttle action for Socceroos
ワールドカップ出場に黄信号といわれて入るが、勝点5は Group B の2位。イラク、オマーンが勝点5で並び最下位ヨルダンが勝点4で日本は下界の2位争いをゆっくりと眺めていられる状態。 確かに最初の3試合で勝点2しか挙げられなかったが難しいアウェーのイラク戦で勝利を納めて2位に浮上。その上オーストラリアは試合消化数が他国よりも少ない4試合。 しかもそのうち3試合がホームゲームでワールドカップ予選突破に向けて楽観視は出来ないが決して崖っぷちという状態ではないと思う。 言ってみればそこに崖が見えているという状態だろう。
どこの国でもはやく予選突破を決めたいところ。 オマーン戦に勝って日本がヨルダンを破れば(そしてワールドカップ出場を決めれば)ブラジル行きがかなり見えてくる。もしオマーンに負ければ次はさいたまスタジアムでの日本戦が待っている。 

3月13日、選手発表後彼にしては珍しくチームにどの様にプレーして欲しいかを語った。

“オマーン戦は重要な決め手となる試合である。 我々は危険にさらされることは許されない。フルスピードで進まねばならない。 そして勝たねばならない。  If や but といった議論は要らない。 我々はそこに勝つためにいなければならない。 なぜなら道を外すこと(敗戦)は我々の行く先を決めてしまうからだ。 この試合の後のことは考えたくない。 ただこの試合だけに集中したい。 私にとってそれは明らかなことだ。 これは決勝戦であり、決勝戦に臨むには何も気を散らされるべきことは無い。 我々はすべての努力を注ぐ。 そして勝つためにそこに居たい。 それに就いては後にやってくるスタッフと話し合う。”
Lucas Neil が出場停止、 Brett Emerton が召集されない中 GK Mark Schwarzer に主将としてのリーダーシップの責任が掛ってくるがそれに就いては“他に選択は無い”と主将バンドの主について言及した。

“最も経験があり最も代表キャップ数が多い選手が常にリーダーとしての責任を負う。たとえば Mark Schwarzer の様な選手がリーダーである。”と述べた。 
また Pim Verbeek 時代には見られなかった A-League から選手を6人も選出したことに就いては
“私は常に A-League を至近距離で見つめている。時にマスコミもサポーター達も絶えることが難しくなる。しかしコーチとしても立場から見れば選手達の成長の過程を見なければならない。選手たちはどのように取り組むかをしらねばならない。たとえだれのサポートを受けずとも全てが自分の思い通りにはならない。選手たちは少し考えて、自分の道を進む為にファイトしなければならない。”  と語った。
今大会の東アジア選手権から参加をしているオーストラリアは12月に香港で行われた予選から出場せねばならなかったが香港、そして北朝鮮を抑えて本大会出場権を勝ち取った。(女子の Matildas はだめだったけど。)そのメンバーから Cornthwaite, McKay, Milligan, GK Ryan, Thompson , Thwaite,( 以上が北朝鮮戦のメンバー) Djulbic, GK Galekovic そしてRogicら 9選手が選出された。 そして Bretto Emerton も東アジア選手権メンバーであった。
オーストラリアが東アジア選手権に出場するという“吉報”を聞いた時、今夏自分が韓国に“遠征”することを考え始めた。



Schwarzer says Cup dream is on the line against Oman
Socceroos のメンバーでは誰一人として次のオマーンとのワールドカップ予選がどれだけ重要かを教えてもらう事を必要としていない。 こう語るのは GK Schwarzer だった。
“私は選手達個人個人に次のゲームがいかに大切かを説く事が必要だとは考えていない。なぜなら誰もがそう思っているからだ。 それはワールドカップ予選の中で中枢でもある。”

これまで代表試合出場99をを重ねた Schwarzer は例えあの厳しいコンディションのアウェーゲームを 0-0 で引き分けたオマーンをホームに迎えるとはいえオマーンを決して安く見積もってはいなかった。
“これまでの対戦記録がどうであれ、彼らは新興国であるとは当然とは思えない。 彼らはブラジル2014に進出できるチームの一つとしてあらゆる手を尽くしてくるだろう。”

Schwarzer は Socceroos 達はオマーンを低く見すぎる事には集中しないと語った。その代わり選手達はオーストラリアに問題を起こさないというよりもむしろオマーンが我々にどんな問題を起こすかというとを考えている。

オマーン戦で代表100試合出場を飾る Schwarzer は前のワールドカップ予選ではどう考えても彼の守るゴールを破ることは考えられなかった。圧巻は前回のワールドカップアジア地区最終予選。MCG での最終戦、日本戦で闘莉王にヘッドを決められるまで7試合連続無失点。 所属先の Fulhamでも彼のスーパーセーブが何度もピンチを救っていた。 今アジアではオマーンの Al Habsi と並んでナンバーワンのGKだと思う。 しかし最近は完封試合が少なくなった。しかしそれは Schwarzer だけの責任ではない。 DF陣がこの4年間で大衰退しているに他ならない。 世代交代はここから取り組まないときびしいと思われる。



Cahill calls for raise of pace in race to qualify

試合はハイテンポのなるだろう。そして我々には十分なエネルギーがあることを願っている。” Cahill は語った。
“国際試合はすこしリラックスしたスローテンポになりことは解っているが、我々はオマーンを相手にプレッシャーをかけて我々のスタジアムでは歓迎されていないと感じさせねばならない。 オマーンは多くのプレッシャーの中で結果を出さねばならず、彼らはラインを下げて来るだろう。 我々は両サイドから、 Kruse, Brosque そして Holman らが多くのクロスを上げてくれることを願っている。
“オーストラリアは私にとって違ったチームだ。 常に自身を持ってプレーをしピッチには異なったスタイルで入る。しかし監督が望む起用でプレーする準備を行い、もっとも重要なことを考える。 異なったポジションに適合するという事は自分のキャリアーを通じて行ってきたことだ。”

Cahill は日本戦で何度もゴールを決め、我々はゴールゲッターという印象があるが何度かテレビで見た彼が Everton 時代のプレーを見るとむしろ中盤の役割に集中しておりセットプレー時にはゴール前に上がり得意のヘディングを見せていた。
その Cahill は今 MLS の New York Red Bulls でプレーをしている。
“ Everton を後にした大きな青写真は次のワールドカップに出場することでそれが Socceroos に出来るすべてのことだろう。私にとって New York はファンタスティックな場所だ。 MLS でプレーすることは偉大なライフスタイルで MLS 自身も素晴らしいリーグだ。 我々は3試合行い、充分な休養をとれた。そして良いプレシーズンであった。”

 

最近は Brosque が(というよりも彼はもっと早く代表入りしてもおかしくなかった。)の加入で一時に比べれば攻撃に少し厚みが出てきたけどまだ Kennedy が怪我に悩まされたり次の世代が育っていない。 このワールドカップ予選も Cahill 頼りは否めない。そして Kewell は今どうしているのだろう?     続く