



老残の本多繁邦が出会った少年安永透。彼の脇腹には三つの黒子がはっきりと象嵌されていた。〈輪廻転生〉の本質を劇的に描いた遺作。

導かれるように黒子のある透に出会うのだけれど、ジン・ジャンが亡くなった日が定かではないうちに養子にしてしまう。気がつくと本多自身に似ていたのね。
とにかくこの章はすごい。
失恋してから頭がおかしくなってしまった大地主の娘 絹江。失恋させた男が醜い顔を露骨に嘲ったからか・・・その絹江はいずれ透の妻となり、着替えもせず頭に花を飾られゾッとする生活をみるのだが、透本人は・・・あの日記を読んで自殺を図り失明していた。
年老いた本多はまた覗き病が・・・
最後に尼僧門跡となった聡子に会いに行くのだが、清顕のことは知らないと・・・本当かな~?
こんな終わり方をしたんだ。
豊饒の海 全四作 終わった・・・
