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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

それぞれの人生

2011年05月19日 12時48分51秒 | えいこう語る
自分が生まれ育った故郷には歴史がある。
歴史とは、海・山・川・空、自然の中で働きそして学んで来た、先人たちの知恵と努力の集積である。
故郷は、父母そのものでもあり、友人でもあり教師でもある。
自分の人生に大きな影響を与えてくれた故郷、まさしく、忘れがたき故郷である。
3:11の東日本大震災。
メルトダウンとは原子力の分野では、修復不能という意味ではないだろうか。
福島では15万人を対象に、今後30年にわたり放射能の人体調査をするという。
なんという無礼だろうか。
新天地をめざし、もう一つの故郷を持つのも、人生の喜びかもしれないが、放射能に汚染され、故郷を捨てざるを得ない人たちの心情を思うと胸が痛む。
港の先端には、一度は役目を終えたが、再び働きの場を得た磯船たちが、新たな故郷に向かうため集まっていた。被災された三陸に向かうという。


昔の木船と違い現在は強化プラスチック製だ。強度もあり波にも強い。
「君たちなら、三陸沖復興の大きな力になるはずだ、新しい故郷で存分に働いてほしい。北の荒海とは違い、三陸海岸は穏やかでとても景色のよいところだという。新しい船頭さんを励ましながら、元気に第二の人生を送っていただきたい」と声をかけた。
※間もなく日本海へイカ漁に旅たつ大きな船。
 俺もがんばるからお前たちもがんばれと、磯船たちとの別れを惜しんでいた。


夕暮れの港には
誰もいない
住み慣れた故郷と
別れを交わす磯船たち
静かに迎えの
貨物船を待つ

港周辺の山の木々も
やっと色付き始めた
せめて新緑に萌え盛る港から
旅たってほしかった

人生はままにならない
それもまた 
人生の味わい深さ
なのかもしれないが