goo blog サービス終了のお知らせ 

函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

ガンバレ日本

2011年05月12日 11時32分33秒 | えいこう語る
この度の東日本大震災、首都圏では計画停電が長引くと思っていたが、その心配もないようだ。
震災後2ヶ月を過ぎたが、今後の原子力政策についての世論調査では、原発の増設と現状維持を支持する割合が、半数を超えるという調査が出たという。
命と引き換えなど、まっぴら御免という結果が出ると思っていたが、これが我が国の一般的価値観なのだろう。
この結果を見て政府はどのように考えるだろうか。
財源不足による電気料金の値上げや増税は、国民が納得していると判断するのではないだろうか。
震災後、国民が心に受けた大きな傷も、浜岡原発の停止という政府の軽い“止血処理”だけで、安心する患者(国民) が多くいる我が国、沖縄の基地問題の解決など、程遠いと思わざるを得ない。
災難は我が身に降りかからなければよしとする、そんな世論に思えて心が沈んでくる。
※夕暮れの函館の郊外。


昨夜のことである。私は寝床で大きな声を出したという。
「津波だ逃げろ」妻は飛び起きたそうだ。私の寝言だったという。世論調査の結果が、夢を見させたのかもしれない。
昨日、サーフサイドに自転車で毎週やってくるお客様との会話である。
Tさんの年齢は75歳以上79歳だ。
毎年6月に開催される、ハワイでのハーフトライアスロン(距離が半分)に、その年齢のクラスに参加している。訓練のため函館から我が村まで山道を疾走して来る鉄人だ。
昨年の6月の大会では、チャンピオンになり、10月に世界各地のチャンピオンが集まるハワイでの大会でも、入賞を果たしたという方だ。
その方がポツリつぶやいた。
「この度の大震災の報道で、私の心は疲れてしまった。何よりもがっかりしたのは、この国の政府の無能ぶりだ」と肩を落とした。
敗戦の日本をその眼で見た人の心は、私たち戦後世代とは違ったものがあるのだろう。
※上の写真から間もなくの、ROUTE278。戸井バイパスから函館を振り返る。


「私は、40回ほどハワイの大会に参加しているが、今回は心が燃えてこない、優勝はできないと思っている」ともいう。
「毎年参加しているしチャンピオンなのだから、ギャラリーはTさんのことを知っていますよ。震災の後なので“ガンバレ日本”の声援がかかると思います。その声援に押されて、走りきってください」と私がいうと、Tさんは「そうだね、がんばらなくちゃ」と、笑顔をみせた。
今回の大震災、国民の心に大きな傷を残したが、同時に国家への信頼感が薄れたことにも、政治家は肝に銘じてほしいものである。