函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

防衛費拡大財源出どころ不明

2022年05月29日 08時40分34秒 | えいこう語る

▼バイデン大統領が初来日した。韓国の訪問後の来日なので、北朝鮮のミサイル問題と、ロシアと中国の軍事脅威に対する両国への対応を指示するためにやってきたことは確実だ。

▼韓国と日本は防衛費を拡大し、極東の防御を完全なものにしてほしいという、米国の“命令”を大統領自らが伝えに来たものだろう。

▼それを実証するように、キシダ総理は防衛費を、GDPの2%まで引き上げたいと意欲を示している。さらにシンゾウが、防衛費は7兆億円に引き上げるべきだと囃し立てる。

▼ミサイル攻撃に対処するため「反撃能力」を保有するというが、もし米国を狙ったミサイルを打ち落とせば、わが国に「核爆弾」が飛んでくるのは間違いない。

▼軍拡は「もしもシリーズ」で行えば、際限のない財源支出になる。「もしも00国が攻撃して来たら!」。そんな考えで国民の脅威を煽れば、わが国は超軍事国家に変身するだろう。

▼軍備拡大に向かうのは、食糧不足や資源不足だ。先の大戦もそんな原因で、国家予算の多くを軍備増強に注ぎ、大陸への進出を始めた。

▼ロシアのウクライナ侵攻で、小麦の輸入が遮断され、杉材の輸入もストップされ、価格が高騰したのは、建材会社の職員から聞かされた。

▼さらにセメントを作る時の燃料の石炭の輸入の「46,5%」が、ロシアからだということを初めて知った。

▼セメント業界の大幅な値上げは、インフラ整備や日本経済に大きな打撃だ。その分は豪州からの輸入に切り替えるという。

▼近年自衛隊が豪州軍との軍事共同訓練を行っている。軍事同盟とは物資の補給も兼ねているということなのだろう。

▼日米安保の推進者であったシンゾウの祖父岸信介が、日米安保は「経済安保」であるといった言葉をふと思い出した。

▼ロシアのウクライナ侵攻で、小麦や他の物価の高騰も続いている。食料は生命維持だ。自給率の低いわが国は、他国との友好関係を築くことで、国民の生命の維持に努めなければならない。

▼それに最も必要なのは「外交」だ。だがわが国はその外交が下手だ。それはシンゾウが誰よりも証明をしている。プーチンとの度重なる会談で得たものはゼロだったからだ。

▼「外交」より「軍事力増強」が国民の生命を守るということにはならない。それは第二次世界大戦で、わが国が最も得た教訓だからだ。

▼一見温和な感じに見えるキシダ総理が「軍事費拡大」を軽く口にする。もしかして「日本のゼレンスキー」はキシダ総理なのかもしれない。

▼温和そうに見えたゼレンスキーも、今やプーチンと同格に戦う“ウクライナの狼”のようだ
。軍事大国になれば、キシダフミオも「日本狼」になりかねないということだろう。

▼わが国が敗戦で得たものは「民主主義」と「戦争放棄」だと言われる。近年は民主主義が劣化したことで、専制主義が台頭したような気がする。世界の過半数は専制国家だという。

▼民主主義と戦争放棄の崇高な精神を、もう一度国家の“基本秩序”として考えてみる努力が、今日本国民に最も必要な時期なのではないかと、昨夜のNHK教育でのマイケル・サンデル教授の講義を聞いてそう考えたさせられた。

▼軍事費拡大の財源確保は、消費税増税の前兆のような気がする。「しかたがない」という日本人特有の“あきらめ”を、政府は最大限に利用する気がするからだ。

国連とわが国の政治

2022年05月28日 07時26分28秒 | えいこう語る
▼北朝鮮のミサイル発射に対し、国連で非難決議を行ったが、常任理事国の中国とロシアが拒否権を発動し否決された。

▼過去10回の北朝鮮への制裁決議は、全会一致で可決されていた。だがロシアのウクライナ侵攻に対する、米国を中心とした各国の批判に対する、中国とロシアの対抗措置のようだ。

▼決議案を主導したのは米国だ。中国とロシアが反対するのを見越しての行動だったようだ。米国は「正義」はどこにあるのかを、国連の場でアピールしたかったに違いない。

▼そんな米国の薄っぺらくなった正義を、中国とロシアはあざけ笑っているのだろう。そこには世界の警察を自認していた米国の威信が、確実に崩壊しつつあるのを実感させられる。

▼その前のロシアのウクライナ侵攻に対する避難決議案も、ロシアが反対したため否決された。自国を非難され反対するのは当然だ。

▼このように、もはや国連の機能不全が露呈されている。こんな状況では、国連の役割は期待できない。水戸黄門が印籠を出しても、誰も言うことを聞かないといった状態のようだ。

▼世界は、自国ファーストの乱暴者がのさばるに違いない。国連が機能しなくなれば東西の冷戦が復活し、日米と運命共同体の我が国は、中国・ロシア・北朝鮮から“イジメ”の標的になるに違いない。

▼それを絶好のチャンスとみなし、わが国の改憲勢力が国会で幅をきかしている。先日の衆議院予算委員会での元防衛大臣小野寺五典の質問を聴いていると、まるで戦争準備の内容だ。

▼憲法9条がある国とは思えない、戦時下のような発言だ。憲法無視の政治家が増大している。その勢力の感染力はコロナにも勝るとも劣らない勢いのようだ。

▼自民党・維新などは完全に感染している。公明党もワクチンを接種しているがいずれは感染するに違いない。

▼こんな状態が続き「9条改正」となれば、一兆有事には国民の死傷者はコロナとは比べ物にならない数字になるだろう。

▼昨年の7月、隣町の縄文遺産群がユネスコの世界遺産に登録されたので、町会の高齢者を引率し見学に出かけた。到着までの間バスの中でガイド役を務め、世界遺産の意義をシンプルに説明した。

▼縄文は「1万年も大きな争いがなかった」ことと「自然との共生」が定住につながったなどを説明し、ウクライナ戦争へも言及し、ちょっぴり「憲法改正」についても話してみた。

▼そんな事前の知識も、研修を充実させるのには必要なものではないかと思う。思ったほか熱心に説明員の解説に耳を傾けていた。

▼終了後皆さん口を揃え、私が教えた縄文語?で「お礼の言葉」を述べた。

▼「じょうもんありがとうございます」。説明員は目を丸くして、笑顔を見せた。その後は近くのホテルで昼食をとり、硫黄泉質の乳白色の縄文露天風呂に入り、心身共に健康を取り戻し全員無事帰還した。

▼私といえば縄文に夢中になり過ぎて、報告書に沿える写真を写すのを忘れてしまった。コロナにはかからないが、認知症の前兆は間違いない。

▼というわけで、表題の「国連とわが国の政治」については的外れになったが、国連もわが国の政府も戦争防止ができなくなった組織だということを申し上げたかった次第です。


     じょうもんすいません
               種田三平

椴法華村日没美術館館長

2022年05月26日 06時17分50秒 | えいこう語る

▼私は以前「椴法華村日の出美術館館長」を自認していた。北海道南端の小さな漁村の日の出が、あまりにも美しいことに気が付き、自ら勝手に館長に就任したのだ。

▼この美術館の展示物は朝日だけだが、日の出は一つとして同じものはない。毎日が微妙に変化している。それに鑑賞後は心が洗われ、生きることへのエネルギーを充電させられるからだ。

▼周囲の山々の新緑が美しくなってきた。店の庭の芝生も伸びた。芝生といえば格好がいいが、雑草を永年刈り込んでいたら、芝生に見えるからだ。

▼定休日の午後から、店の庭の草刈りを行った。店の前はRoute278が走り、その前方は北海道有数のサーフィン・エリアだ。

▼すでに昔話しになるが、1984年この海岸で、サーフィン大会を企画し、瞬く間に全道アマチア選手権大会や全日本プロ・サーフィン大会も行った。

▼当時の人口は2300人ほどいたが、現在は800人に減ってしまった。今では夢、幻のような思い出だが、私の脳裏には今でも鮮やかに、映画のシーンの様に蘇ってよみがえってくる。

▼その日は、めったにない素晴らしい波が押し寄せていた。パイプラインという、波がトンネル状になる、サーファー垂涎の波だ。

▼午後4時過ぎに草刈りを終了し、店の玄関前に折り畳みのチェアーを出し、冷たいビールを飲んだ。つまみは細めのポテトフライだ。

▼数年前、永住先のベルギーで急死した高校時代からの悪友がいた。彼の死後、輸入物のポテトフライが、ベルギー産が多いのに気が付いた。なんとなく彼を忍び、ベルギー産のポテトを食している。

▼先日ケチャップにワサビを混ぜて、ポテトフライにつけるとおいしいというのを知った。妻が草刈りで体力を消耗したはずだと思い、いつもの2倍のポテトフライを用意してくれた。

▼夕暮れの波は昼のエネルギッシュな感じとは違い、ちょっぴりシックな大人の表情を見せる。双眼鏡で海を見つめると、なんと表現していいか言葉が見つからないほど海面が美しい。まるでハリウッドの女優のようにだ。

▼海の細胞が浮き出ている、というような奇妙な表現しか浮かばない。ティファニーの前に立つ、黒のドレスを着こんだヘップパーンのようにも、グレース・ケリーの上品な美貌にも似た様だと例えてもいいかもしれない。

▼店のドアを開け、ボーズのスピーカーの音量を上げ“Xジャパン”を流した。このロックバンドの音楽は、クラッシクの要素を多分に含んでいるので、とても好きだ。

▼ベストな波に乗るサーファーたち。後ろから聴こえるXジャパン。ベルギー産のポテトフライ、そして冷たいビール。こんな素晴らしい光景に住んでいる幸せを十分楽しんだ。

▼田舎とか過疎とかいうが、自然いっぱいの風景にちょっぴり演出を加えれば、こんな素敵な場面を創造できるのだ。

▼私は決めた。今度は「椴法華村日没美術館館長」も拝命しようと思う。二つ目の美術館館長就任は、人生の日没まじかの私としては、最適なポジションだと思う。

バカボンのパパとウクライナ戦争

2022年05月26日 06時17分50秒 | えいこう語る

▼戦争は人間を悪魔にするというのを見せつけられるのが、ロシアのウクライナ侵攻だ。当初は「プーチン=悪」、「ゼレンスキー=善」と考えられていたが、戦争が長引き世界に向かって武器供与を訴えるゼレンスキーの姿は、プーチンと同様に見えてくる。

▼ロシアに対するNATO側のウクライナへの武器供与で、ウクライナは必至の抵抗を見せている。特に米国の支援は「ロシアVS米国」の戦いのようにも見える。

▼日米同盟で米国に追従し、ロシアへの経済制裁を行ったことで、日ロの関係は悪化し、ロシアからの軍事脅威を感じているのがわが国だ。

▼それに北朝鮮のミサイル発射訓練が続き、中国の台湾侵攻なども懸念され、わが国も俄然防衛意識が高まっている。

▼国民は「9条改正」を望まないが、この期に乗じ自民党や改憲勢力の「9条改正論議」が高まっている。なんとも危険な時代に入ったものだ。

▼ウクライナ戦争を元外交官の東郷和彦は、ゼレンスキーとバイデンが「お互い負けられない」ところから【プーチンに勝利する】ところに戦争の目的を変えてきているのではないかと、長期戦に懸念を示す。

▼さらに多くの命が失われ続けるので、停戦には「この辺でいい」と思わなくてはならない。そう思わない限り戦争は終わらないと東郷は主張する。・・・東工大中島岳志教授「ロシアを追い込んではならない」北海道新聞5月24「論壇」より。

▼ここでフランス文学者、中条省平著「天才バカボン家族論」講談社を読み返してみた。ニーチェの言葉が引用されている。

▼「創造という遊戯のためには『然り』という聖なる発語が必要である。この然りは【これでいいのだ】というバカボンのパパの言葉だ。それはキリストの言う「思いわずらうな」ということだ。

▼このキリストの言葉は、地上の関心事を去って、神の国の正義を目指せという、説教になるわけだが、いずれにしても経済的なことばかり考えがちな人間に対して、それよりも大事なことがあるという普遍的な真理を含んでいると、中条は述べている。

▼ウクライナ侵攻は1853年のクリミア戦争に端を発しているといわれる。敵味方に関わらず看護した「ナイチンゲール・スピリッツ」を思い出し、ロシアとウクライナ双方が【これでいいのだ】と、一刻も早く停戦協定に調印してほしいものだ。

▼今日は町会の高齢者を引き連れ、ユネスコ世界遺産となった縄文文化交流センターの見学に行きます。バスガイドは会長の私です。昨日ちょっぴり縄文の本を読み直しました。

▼1万年近くも大きな争いもなく続いた縄文遺跡群から、平和と持続可能な地球について、その秘訣を学ぼうとする、相当大きな!?目的です。

▼その後、近くの硫黄温泉の縄文露天風呂に入り、コロナに負けない健康な体になって故郷に帰還します。

プーチンによる森林破壊

2022年05月23日 07時01分37秒 | えいこう語る

▼数年前から近隣の山々は禿山と化している。どこかの国で住宅建設が急増したため、輸出木材の需要が増してきているからだとは聞いていた。

▼戦後間もない頃は、燃料に木材を使用したため、昭和30年代の山は禿山が多かったのを記憶している。冬になると巨大な農耕馬が木材を運んでいたのを、子供心に頼もしく見ていた。

▼秋には木の株の周辺にたくさんのキノコが生え、一株で籠いっぱいになり、うれしく楽しい思いをしたのは記憶にある。

▼その後国の補助もあり、盛んに植林がされたようだ。その時の木の伐採時期が来たのと、所有者の高齢化で木を手放すのも相まって、周辺の山々は無残にもトラ刈りと化した。

▼伐採がちょっぴり下火となったと思ったら、ロシアのウクライナ侵攻に、わが国が経済制裁を加えたため、ロシアからの木材がストップされた。

▼今までは知らなかったが、ロシアの杉材は住宅の内装の壁材として、カナダからの輸入とともに日本に相当量が輸出されていたようだ。そこにロシアが木材の輸出をストップした。

▼日本の住宅建設大手は、杉材が足りなくなり、値段の高い日本の杉材の需要が急激の増えたという。先日木材販売会社の社員から聞いた情報だ。

▼その会社は、今まではカナダの杉材を輸入していたが、日本産とは品質は比べ物にならないそうだ。一目で日本産と外国産の区別がつくと話していた。勿論値段も違う。

▼というわけでプーチンのせいで、わが故郷の周辺の山々は、ウクライナ同様荒廃の様相を見せている。私に地域のすぐ隣には、2021年にユネスコ世界遺産登録になった「縄文遺跡群」がある。

▼先日も訪れたが、周辺の伐採は急激に進んでいた。そのうち世界遺産の登録を抹消されるのではないかと不安にもなる。縄文世界とは「自然との共生」を、私たちに多くの教訓を与えてくれるからだ。

▼「SDGs 」。持続可能な開発目標の先駆者が、縄文人だからだ。函館市にもみだらな伐採を「行政指導」してほしいと話したが「個人の財産なので」という回答だけだ。

▼森林が伐採され「ハラ」が広がったせいか、鹿が庭にも現れ、先日はタヌキが庭にいた。そのうち熊がひょっこり出てくるかもしれない。

▼わが故郷は人口が減少し、動物園と化すかもしれない。だが最大の心配は、大雨による洪水被害だ。

▼昨年は地域内の小川が大雨で排水能力を超え溢れた。永年この小川の水位状況を見ているが、初めての出来事だ。

▼早速役所で対応工事を行ったが、そこには以前私が新聞に投稿した「桜の木」があったのが、切られていた。

▼地域内のどの桜より長く咲き誇るこの桜を、私は「しぶと桜」と名付けた。桜もかつては散り際の潔さから「戦争賛美」に利用されたことを思い出し、平和がいつまでも続くことを願い投稿したものだが、そんな思いがその木に託されていたことなど知らずに、伐採されてしまった。

▼その桜の伐採の原因となったのは、周辺の木々の伐採で、大雨の流れによるものだ。さらに私の店の周辺の山も、見る見るうちに伐採が進み禿山となっている。

▼この地区も大雨になれば、山から雨が勢いよく流れてくる。このままの伐採状況では、麓の国道に流れ込み、交通不全になることは間違いない。

▼そんなことは、市町村合併で地元採用が少なくなった役所は気が付かない。事故が起きてから対処するだろう。役所に申し入れても「個人の財産には関与できない」との回答に違いない。

▼私は森林の伐採でプーチンを恨む。ウクライナへの侵攻で、わが故郷の森林崩壊が急加速しているからだ。それは縄文の世界遺産登録の意義とは相反する内容だ。

▼隣まちの縄文人は、6000年も定住が続いていたという。それは「自然との共生」を大切にしていたからだ。プーチンはそれをも破壊しようとしている。

▼私は「自然破壊」という概念の希薄な役人より、プーチンに怒りをぶっつけたい。日本の自然を崩壊し、同時にわが国の戦争放棄の平和の理念を乱しているからだ。

▼先日近所のおばさたちとウクライナ戦争について話がはずんだ。私はロシアの名前の前に「おそ」をつけて呼んでほしいといった。

▼【恐ロシア】だ。おばさんたちは大声で笑った。