昨年、函館市は開港150年を迎え、様々なイベントが開催されたようだ。
されたようだと書いたのは、私も市民でありながら、それらのイベントにほとんど参加しなかったからだ。
開催費用1億数千万とも言われたが、当初、予想されていた大物タレントのキャンセルや、費用の工面を町内会までおろしてきた経緯、一番の問題は、開港150年に対する行政側のテーマや意気込みが、市民に伝わってこなかったというのが、興味がそがれた原因である。
全国調査で「魅力ある街」NO1に選ばれたりしているが、何かこの街の統一感のなさを最近感じ始めている。
街全体は魅力にあふれているが、以前流行したCMのように「ポリシーもアイデンティティーもない」というような感じがするからだ。
観光だけを取り上げても、同じようなイベントを、ちょっとだけ組み合わせを変え、数多くおこなっているような気がする。
行事をたくさんおこなえば、観光客の数が増えるのだろうが、イカでもタコでもイワシでも、とにかく人数のうちというのはいただけない。
※黄昏の函館はロマンチックだ。
などと考えていたら「道南ブランド」ロゴでPR、という記事が新聞に掲載された。
『食を軸に道南18市町が観光振興に取り組む「はこだて観光」。シンボルロゴも誕生し、まちなかで目にする機会が増えてきた。道南が一体となって進める「道南ブランド」づくりは、着々と広がりつつある』
そのシンボルロゴは市内の大学生がデザインしたものだ。
道南を四角に見立て、それに山、海、平野の豊かな産物の力をあらわした、三つの丸をつけたと解説している。
解説を読むまでいくら考えても、何をあらわしているのかイメージがわいてこないのである。
ロゴマークというのは、伝えたいたくさんのことを削り取って、そのエッセンスを簡略に表現したものだろう。
素敵な女性との別れ際に、また逢いたいと思わせる、短く粋な言葉のようなものではないか。
多くを語りすぎると、伝えたいことが薄れてしまうのである。
デザインした学生には申し訳ないが、私が言いたいのは、このデザインを採用した函館市の観光振興のあり方である。
観光客の減少を食い止めようとするあまり企画だけが先行し、肝心なものを見落としてはいないかということだ。
函館市民は、函館の街を心から愛し、誇りに思っているのである。
その誇りを奮い立たせてこそ「真の函館観光」が、成立するはずである。
平成16年12月1日。函館市は、戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町の旧4町村を吸収合併し、中核都市の指定を受けた。
その後、旧南茅部町で出土した縄文時代の中空土偶が、北海道初の国宝に指定され、7億円とも言われるその展示館も建設中である。
今年復元された五稜郭奉行所とともに、函館観光の目玉となっていくはずである。
中核都市から「中空都市」などと揶揄されないような、魅力ある函館観光づくりを期待したいものである。
されたようだと書いたのは、私も市民でありながら、それらのイベントにほとんど参加しなかったからだ。
開催費用1億数千万とも言われたが、当初、予想されていた大物タレントのキャンセルや、費用の工面を町内会までおろしてきた経緯、一番の問題は、開港150年に対する行政側のテーマや意気込みが、市民に伝わってこなかったというのが、興味がそがれた原因である。
全国調査で「魅力ある街」NO1に選ばれたりしているが、何かこの街の統一感のなさを最近感じ始めている。
街全体は魅力にあふれているが、以前流行したCMのように「ポリシーもアイデンティティーもない」というような感じがするからだ。
観光だけを取り上げても、同じようなイベントを、ちょっとだけ組み合わせを変え、数多くおこなっているような気がする。
行事をたくさんおこなえば、観光客の数が増えるのだろうが、イカでもタコでもイワシでも、とにかく人数のうちというのはいただけない。
※黄昏の函館はロマンチックだ。
などと考えていたら「道南ブランド」ロゴでPR、という記事が新聞に掲載された。
『食を軸に道南18市町が観光振興に取り組む「はこだて観光」。シンボルロゴも誕生し、まちなかで目にする機会が増えてきた。道南が一体となって進める「道南ブランド」づくりは、着々と広がりつつある』
そのシンボルロゴは市内の大学生がデザインしたものだ。
道南を四角に見立て、それに山、海、平野の豊かな産物の力をあらわした、三つの丸をつけたと解説している。
解説を読むまでいくら考えても、何をあらわしているのかイメージがわいてこないのである。
ロゴマークというのは、伝えたいたくさんのことを削り取って、そのエッセンスを簡略に表現したものだろう。
素敵な女性との別れ際に、また逢いたいと思わせる、短く粋な言葉のようなものではないか。
多くを語りすぎると、伝えたいことが薄れてしまうのである。
デザインした学生には申し訳ないが、私が言いたいのは、このデザインを採用した函館市の観光振興のあり方である。
観光客の減少を食い止めようとするあまり企画だけが先行し、肝心なものを見落としてはいないかということだ。
函館市民は、函館の街を心から愛し、誇りに思っているのである。
その誇りを奮い立たせてこそ「真の函館観光」が、成立するはずである。
平成16年12月1日。函館市は、戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町の旧4町村を吸収合併し、中核都市の指定を受けた。
その後、旧南茅部町で出土した縄文時代の中空土偶が、北海道初の国宝に指定され、7億円とも言われるその展示館も建設中である。
今年復元された五稜郭奉行所とともに、函館観光の目玉となっていくはずである。
中核都市から「中空都市」などと揶揄されないような、魅力ある函館観光づくりを期待したいものである。