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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

美術館を強制された

2008年05月31日 14時43分19秒 | えいこう語る
明日から6月と言うのに、なんと言う寒さであろうか。
地球温暖化が叫ばれているが、こんな気温が続けば、7月には雪が降り11月頃は春になり、北海道だけ寒冷化が始まるのではないかと、考えてしまう。
でも寒さのせいか、庭のつつじが花を長持ちさせ、心を和ませてくれる。
今時分の北海道は、オンコの新芽がもりもりしてきれいだが、その若緑色も寒さ色をしている。絵に描いたら、背景を曇り空にするだけでは、ツツジもオンコも赤や緑色の絵具では、いきいきして寒い庭の感じは出せない様な気がする。寒さ色した若緑色というのは、どうして出すのだろうかな、と肌寒さを感じる朝にぼんやり考えていたら、叔母から電話があった。
叔母は後期高齢者の少し手前だが、リュウマチを患い、若いうちに教職を去った。今は身障者の手帳を持ち、ご主人と美術館巡りを楽しんでいる。
この手帳を提示すると、ほとんどの公営施設は無料になるらしい。付き添いというので、ご主人も無料だそうだ。入場料は1,000円から1,500円が2人分無料になるので、気の毒な気持ちもあるがありがたいことだと、国の制度を充分に使い楽しんでいる。
先日兵庫県の小磯良平美術館を訪ねた話を延々と語る。元学校の先生なので、その語り口は生徒に教えるように丁寧だ。芸術や文学に対する視点がしっかりしているので、私も親戚の中で一番親しみを感じている。
その叔母の家の近くに、ある画家の展示館がある。ご子息が自宅に併設して立てたらしく、日曜だけの開館である。
叔母には何度も薦められていたが、まだ訪れてはいない。
4月から特別展示をしているというのは、叔母から電話を貰っていたが、もうそろそろ終了になるので、必ず見に行きなさいとの催促である。
絵を見ると感想を叔母に伝えなければならないので、メモを用意しじっくり鑑賞してこなければならない。宿題を言い渡された生徒の気分だ。
ぜひ見なければならないと思いながら、ふと気が付いた。
叔母の家には1年以上ご無沙汰していたのである。その絵を見たら、帰りに叔母の家に顔を出しなさいとの誘いである。
子供の頃は年が離れているので、完全に叔母さんと思っていたが、最近では妻に、叔母さんとあなたは姉弟の様だと言われている。それだけ私も年をとったと言う事であろう。
明日が6月という寒い朝、「姉叔母」の美術の講義で一日が始まった。
今夜はお酒も燗をしたい感じである。叔母から送られた小磯良平の絵葉書「斉唱」の女学生達を見ながら、飲むのは心が暖まりそうである。


裁判32年間が語りかけるもの

2008年05月30日 13時36分36秒 | えいこう語る
1976年の「道庁爆破事件」の大森勝久死刑囚の再審請求を、先日却下したとの記事が新聞に報じられていた。
94年に死刑判決が下されたが執行されず、逮捕から32年間も裁判が続いている事に対し、ある種の驚きを感じている。
この事件は赤軍派の浅間山荘事件で、学生運動から続いた一連の思想的犯罪が、終了したと思われた時代に起きた。当時、爆弾を使うと言うあまりにも過激な事件は、世間を震撼させた。
この事件のわずか前に私は結婚し、妻が働いていた職場も、狙われる危険性があるとされていたので、なおさら印象が強い事件であった。
そこで私は、事件と同じ時代であった、自分の結婚式の一日を思い出してみた。
大まかな流れはつかめるが、細部は思い出せない。書き残したとしても、たぶんは半分ぐらいのものである。記憶に個人差があるが、人生最大の出来事である結婚式でも、記憶はこの程度である。
決定的な証拠がないのと、当時の関係者もほとんどいない状況で、記憶も薄れてしまっては、単に「犯人だ」「いや犯人でない」と言うだけの、主張に終始しているのでないかと思う。
帝銀事件の平沢氏と同様、死刑が執行されないまま、自然死を迎えるような事にはならないであろうか。
爆弾製造の材料を持っていたとか、自宅のカーテンから材料の成分が検出されたとか、声明文が見つかったと言うだけで、犯人と決め付けていいのだろうか。
ただ事件当時の大森死刑囚の印象が最悪だった。国家に挑戦するのは当たり前と言う、ふてぶてしい言動をとっていたのである。あのテレビ画面を見て多くの人が、彼の犯行と思ったに違いない。
しかし、ロス疑惑の三浦氏もテレビでの印象では、犯人と思っていたが、無罪になった。
状況証拠だけでは、犯罪者と決め付けてはいけないと言う事であろう。
「道庁爆破事件」では2人が死亡、95人が重軽傷を負った。その現場を何度も私は訪れているし、事件の内容も記憶している。
大森死刑囚は、犯行を一貫して否定しているが、今では当時の過激な左翼活動については、間違っていたと反省していると言う。
この事件の関係者に、32年の歳月はどのように感じられているのであろうか。
私は、事件当初は犯人だと確信していたが、確信などというものは、配信された情報に左右された、思い込みに過ぎなかったと、今では思っている。
長い年月で、残忍な犯行に対する感情が薄れたせいもあるが、死刑が決定されてから、14年も執行されないという、理由が残っているからでもある。


夕張に忍び寄る魔の手

2008年05月29日 13時39分31秒 | えいこう語る
国のエネルギー政策の転換による、産炭地救済の財政措置を受け、観光事業のマチづくりが失敗した夕張市に、魔の手が忍び寄っている。
赤字債権団体に転落し国の管理下「全国最高の住民負担と最低の行政サービス」と言われている。故郷を離れる者が続出し、残された者には、いつまでたっても春はやって来ないようだ。
一個125万円の値を付けたメロンも、農家は労働力が不足し、作付面積が減っているという。
夕張商工会議所は地元経済界の復興に、なりふりかまわぬ姿勢を見せている。
その中で気になるものがいくつかある。
旧炭鉱住宅の場所を、自衛隊の対テロ市街戦訓練場にしようとしていることである。もしこれを誘致すると、米軍も参加して共同作戦をおこない、北海道に米軍の基地が、1部移転する可能性を含んでいる。
政府はそのための補助金を出すであろう。消防車両の購入にはそのお金が充当される。市にとっては悪くない話だ。
カジノ構想もある。東京都を始め各県でこの構想はある。夕張が先鞭をきれば他の構想も実現化に向かう。道庁も前向きに考えていると言う。賭博で税収を上げるとは、ヤクザのテラ銭のようだ。山の中の夕張が、隠し砦のような感じになりはしないだろうか。マチ中でギャンブルの話が尽きないと言うのは、子供の教育環境には適さない。
以前から気にかけていたが、炭鉱跡地に放射性廃棄物処理施設の誘致計画もある。これは。一番補助金が出る可能性がある。泊原発でプルトニュームとウランを燃やすプルサーマル計画を実施しようとしているが、周辺町村が賛成をすると、それだけでも60億円の助成金を出すと、電力会社が公表した。
夕張への国の対応の本音は何であろうか。
上述した復興対策メニューに、飛び付かざるを得なくなるまで、手を差し伸べないようにしようと、いうのではないだろうか。
夕張市長は「それらも選択肢の一つかもしれないが、プラス、マイナスがあることで、市民の判断を仰ぎたい」と発言した。
しかし、市街戦の訓練場、カジノ、放射性廃棄物の処理地。どれを取っても地域住民が故郷から、出て行きたくなるものばかりのような気がする。


排水量・毎秒91㌧の大間原発

2008年05月28日 12時37分32秒 | えいこう語る
計画から約30年後の今年4月23日。
青森県下北半島の大間町の原発に、国が設置許可を出した。
先日の中国地震の被害では、核関連施設の損壊による危険性が疑われている。
大間原発の近くには活断層があり、三陸沖や北海道太平洋側は、地震の頻発地帯でもある。津軽海峡の彼方に大間町が見える函館市民にとっても、不安の種が尽きない事になりそうだ。
原発関連の交付金や補助金の額に眩暈がする。
昨年完成された大間小学校の新校舎は、17億8,300万円が投じられている。校長は「学校としては申し分のない環境。職員がこの設備をフルに活用するのが課題です」と話しているが、子供の教育にとって贅沢すぎる環境ではないだろうか。
さらに自治体最大のメリットである、今後16年間の原発施設の固定資産税は「400億円以上」である。また準備工事段階での青森圏内への工事発注額は(昨年末)250億円だ。大間町は周辺町村が町村合併を希望したが、それを断った。原発が出来れば、財政が確保されその必要性がないからだ。東京都と同じ様に、地方交付税不交付団体の、裕福な町として、マグロと共に栄えていくのであろうか?
多額の補助金を目の前にして、申し訳ないが、ちょっと待ったと言いたい。
日本には55基の原発がある。今まで事故が起きても、デタラメな報告ばかりしてきた、情報公開のもっともダメな職種である。しかも大間原発は世界で初の「フルMOX原発」である。(ウランとプルトニュームの混合燃料)
試運転は今までおこなわれていない。大間原発で試験的に使用し、徐々にフル稼動させていくと言う事である。
私たちがもっと身近に驚く事は、炉心を冷やす海水が、7度温度が上昇し「1秒間91㌧」の温排水が再び海中に戻されるという。これは四国の四万十川と同量であるという。ここ10年余りの間に海水温が2度上昇して、魚が少なくなりウニや昆布などの発育も悪くなったと、漁師も環境のことには敏感になって来ている。
テレビのCMで、原発はCO2を排出しないエコエネルギーと宣伝されているが、実は目に見えない海中で、放射能を含んだ海水を、日本中でたれ流しているのである。
昨日近くの戸井町で、原発反対運動をしている団体の報告会があったので参加した。戸井のマグロは大間と並び最高値だ。漁場は共に津軽海峡である。だが漁師の参加は一人もいない。漁業組合が政府の補助金を貰っているのかと思ったが、対岸の函館市はその対象外だ。漁業関係者も消費者の食の安全を守るため、せめて原発の基本的な知識ぐらい学んでほしいと思うのだが。
参加者の一人がこんな発言をした。大間の電力は遥か遠い首都圏に、東京電力の送電線で送る。原発の危険に脅かされるのは地元である。原発も「地産地消」を考えてもいいのではないか、と。
以前国の原発審議会で、過疎地につくるのは、事故があっても被害が少なく済むからと、答弁した人がいる。
お金さえ与えていれば地方は言う事を聞く、というのが国の考え方のようだ。
この考えに異を唱えなければ、いつまでたっても真の地方分権は成り立たない。
政権交代がなされたら、原発問題は解消されるのだろうか?
今度、野党の国会議員に聞いてみたいものである。


「長崎市長射殺に死刑」を考える

2008年05月27日 11時46分56秒 | えいこう語る
07年の長崎市長選挙中に、暴力団幹部が候補者を射殺した事件で、長崎地裁は死刑を言い渡した。
暴力で言論や政治活動を封じようというのは、民主主義に対するテロであり、民主主義社会に生きる市民全体が被害者となったとみて、殺害された者が1人であるのは死刑にならないとの事例を覆し、死刑を言い渡した。
被害者は元市長である。以前にも先代の長崎市長が「天皇の戦争責任はある」と発言した事に対し、右翼団体の男に撃たれ、重傷を負った事件があった。
原爆の被災地である長崎には、平和の現在にあっても、今でも黒い雲が立ち込めているのであろうか。
この判決に対し、裁判員制度を来年に控えた国民の一人として、素朴な疑問を述べてみたい。
殺害されたのは前市長であり、続投をめざしての選挙活動中だった。しかし、前市長ではなく、一般の市民からの候補者が射殺された場合、果たして判決結果は同じくなっただろうか。候補者であれば、誰もが平等だと思うのだが。
さらにこの判決で私にはこんな空想が頭をかすめた。
小泉さんが首相であった時、イラク戦争に人道支援だとし、自衛隊の海外派遣を強行した。憲法を遵守する日本国民の一人として、私は憲法第9条違反であると考えた。
先日この関連訴訟に対し、名古屋高裁が自衛隊のイラク派遣は、憲法違反との見解を示した。
私も含め多くの国民は、自分たちの憲法解釈が間違っていないとの、自信を得たのではないだろうか。
もし小泉さんが派遣を決定した時、平和憲法を守るのが国民の責任と考える、熱烈な平和主義者が、小泉さんに対し極端な暴力行為に及んだとしたら、どんな判決になったかということである。
光母子殺人事件も、前例踏襲主義からいけば、無期懲役だったという。被害者のご主人の、国民の心に訴える誠実さが世論を喚起させ、死刑の判決に帰結したとも言われる。
人間は感情の動物である。民事裁判ならまだしも、刑事裁判に於いての知識も冷静な精神力も持ち合わせていない私たちが、法廷現場に於いて、バランスのとれた心など、持ち得るはずがない。
そんな裁判員制度への不安感を胸に抱きながら「首相への反撃」などと言う、不届き極まる空想を抱いてしまった。
そんな思いとは裏腹に、今日の空は、北海道らしいすっきりした青空が広がっている。