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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

内政干渉をどうとらえるか

2019年11月29日 20時30分21秒 | えいこう語る

▼物騒な見出しが、北海道新聞一面トップに掲載されている。28日夕刊は【米で香港人権法成立・トランプ大統領署名】だ。29日朝刊は、【中国・重大な内政干渉】と捉え「米国の香港人権法」に報復予告と記載されている。

▼こうなれば「米中戦争」前夜の様相を呈している。米国との軍事同盟を結んでいる我が国は、対中国の戦闘モードの準備は、万端整っているのだろうか。

▼核廃絶を訴えるフランシスコ教皇の対応も上の空で「桜を見る会」の名簿問題で、内閣が混乱しているので、そんな準備をしている暇はないに違いない。だが、対米貿易で中国が報復に出れば、米国の損害は我が国に押し付けられるというのが相場だ。桜でもめてる場合ではない。

▼「内政不干渉」というのが世界の常識だろうが、しかし、人権問題となれば、世界が見守ってやらなければならないだろう。だが、米国だって国内に人権問題を多く抱えている。米国の意図は、中国を「人権無視」の国として、劣等国の印象を強くするということなのだろうか。

▼それとも中国との軍事緊張感を煽り立て、我が国の米軍駐留費を増額させる作戦なのか。田舎オヤジのぼんくら頭では、まったく理解に苦しむ。ただ、米中戦争が勃発すれば、米軍基地化している我が国が、真っ先に攻撃の的になるということは、間違いないだろう。

▼世界レベルの「内政干渉」はさて置き、北海道の「内政干渉」について考えてみたい。苫小牧市が誘致しようとするIR(統合型リゾート)が、環境問題や賭博場が問題となるため、最大会派の自民党にも意見がばらつき、29日北海道新聞朝刊は道議会で【知事IR断念・表明】とある。

▼これってちょっと「早トチリ」のような気がする。4月に新知事になった鈴木(38歳)は道民の圧倒的な支持を受け当選した。その背後には、菅官房長官の絶大なる後ろ盾があった。

▼今後の北海道経済の振興には、観光客誘致がメインだ。これは道民も理解している。そのため、菅は道内7空港の一括民営化を成し遂げたのだ。それはIR法とセットのものだ。空港問題もIR問題も、バックには菅官房長官がいる。

▼IRの誘致がなくなれば、自民党にとって鈴木はお払い箱だ。そこで政府は、来年1月までのIR申請を、2021年1月から7月までに延ばしたのだ。もしこの時期に北海道が申請しなければ、次の申請は2028年以降になるという。

▼マムシのような菅官房長官が引き下がるとは思えない。今日の道議会で、知事は【断念したかのように見せるだけだ】と私は想定している。なぜかといえば、IR誘致をさせるために、五輪マラソンを札幌に持ってきたのだ。それは、【道民の熱狂】をMAXにしてからのIR申請だ。

▼そうなれば鈴木は3期知事の椅子を約束され、その後は間違いなく国会への登場となる。これを鈴木が蹴ることなどありえないからだ。これが私がえがく「妄想」だ。

▼話はそれたが「内政干渉」についてだ。苫小牧市だけの問題としてではなく北海道全体でIRを考えようと、室蘭市民が反対の署名活動を実施し、道庁に提出した。

▼署名の数はわずか【1012名】で、新聞の記事も小さい。誘致推進の苫小牧市長は「内政干渉」だというだろう。だが、この運動は、香港市民の行動にも匹敵する内容を持つ。

▼新聞社も、この行動が持つ民主主義の在り方を、もう少し大きく取り上げてほしいものだ。少数意見を尊重することが民主主義の基本精神だからだ。付和雷同する市民より、物事の良し悪しをはっきり見極める市民の方が、真の市民だと思う。

▼「内政干渉」について考えてみたが、人権を著しく毀損される場合は、外から応援してやるのが、効果的というのも分かる。国家が動き出すと、胡散臭い面が出てくるように思うからだ。

▼国民が自主的に動き出すと「国民主権」というものが、輝かしく思えてくる。そうであれだ市民の「内政干渉」は、民主主義の原点のように思うからだ。

   
    干渉はしたくもないしされたくもなし
             
本物の「山頭火」の気持ち

香港の民衆蜂起で民主主義を考える

2019年11月27日 20時20分14秒 | えいこう語る

▼香港での「犯罪者引き渡し条例」をめぐり、市民が大規模なデモを繰り返した。結果条例は廃案になったが、民主化をめぐる民衆のデモは、増長の兆しを見せている。

▼先日行われた香港の区議会選挙では、市民が支持する民主派が圧勝した。これに対し、香港を領土とみなす中国政府は、地方の反乱と考えているようだ。反乱なら鎮圧しなければ、国家転覆に至ると考えているようだ。

▼我が国も、民主主義国家だと自負しているが、自民党改憲草案を読むと、我が国も「中国化」するのではないかと不安視される。政権に反対すれば、国家転覆とみなされ、投獄は免れないように思うからだ

▼現憲法第13条「すべての国民は個人として尊重される。生命、自由及び幸福の追求の対する国民の権利については、【公共の福祉に反しない限り】立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」。というのが自民改正では【公益及び公の秩序に反しない限り】と変更されるからだ。

▼そのことについて自民党は【反国家的な行動を取り締まることを意図したものではない。個人が人権を主張する場合いに、他人に迷惑をかけてはいけないのは、当然のことだ。そのことをより明示的に想定しただけであり、これにより人権が大きく制約されるものではない】。と説明する。大月書店発行・伊藤真著「自民党憲法改正草案」より。

▼この説明を聞いて、国民の誰が納得するというのだろうか。現憲法第97条「この憲法が国民に保証する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」。という条文を、自民改憲草案では全文【削除】しているからだ。

▼中国のノーベル賞作家・故劉暁波が創案した【零八憲章】は、日本国憲法に酷似しているといわれる。ということは、自民党改憲草案は「中国化」に向かうと考えた方が妥当のようだ。

▼アベ総理のお仲間で、日本最大右翼の日本会議所属の哲学者・長谷川三千子。彼女の著・文春新書「民主主義とは何か」から、現在の「香港革命?」なるものを、紐解いててみたい。

▼「民主主義という言葉ははなはだいかがわしいことばであったということが、ただ遠い昔の奇妙な風俗の一つとしてしか、感じられなくなっている。それは二つの世界大戦において、民主主義が二度とも『戦勝国の原理』となり、しかもそこである種のトリックによって『正義と平和の原理』としての地位が獲得されたということが大きくあずかっている。現代の人々が民主主義という言葉に『いかがわしさ』を感じ取る能力そのものを失ってしまっているのではないか」。

▼長谷川の考えに一瞬たじろぐ。私は戦後生まれだ。いわゆる「戦後民主主義」なるものを教育で身体にしみこまされてきた。敗戦によって国民が目覚め、民主主義を聖書のごとく、疑うことなく信じてきた。それを長谷川は【いかがわしいもの】と、切り捨てる。

▼デモクラシーとは「市民の権力」という意味だと理解していた。だが長谷川はさらにこう主張する。「国民主権」の概念は「抑制装置を取り外した力の概念」である。この概念は国民においても、歯止めのない暴力を発揮する。

▼さらにフランス革命を例に挙げる。フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」。【武器をとれ市民よ 隊列を組め進め進め 汚れたる敵の血をもて われらが田畑を潤さん】。これほど『革命と戦争』の親近性が生々しく表現されている例は少ないと。

▼近代戦争の荒々しさに眉をひそめる人々が、これは「ナショナリズム」のなせる業であると言って、一切の国家的なものは排除し、政府に敵対しようとするならば、その人々はかえって 近代の「戦争と革命」の真っただ中に足を踏み入れるということになるだろう。そのように国家や政府を嫌悪し忌避することこそが「国民主権」原理の基本的態度であり、そこに待ち構えているのは決して「平和」なのではなく「戦争」なのだ。

▼我が国の保守(極右)はこのように考えているのだ。だとすると、中国政府は国民主権や民主主義など、叩き潰すしかない『ハエ騒動』とみているのだろう。

▼現在の香港市民が国家に抵抗することは、アベ総理の「憲法改正」に対する『いかがわしい考え』に、違和感を覚える日本国民と、同質な考えかも知れない、と妄想してしまったが、長谷川は私の妄想を一蹴する。

▼国民主権の原理とは、一口に言って「国民に理性を使わせないシステム」である。そしてそのことによって国民主権は、ありとあらゆる暴力の装置を解除してしまった。しかも、この歴史的性格は、決して過去のどこかに置き去りにされたのではない。今なお民主主義の中心的理念の一つとして、国民主権はその「毒」を発し続けているのである。

▼長谷川が言う「国家主権」の論理は「国民主権」の論理を圧倒する力があるようにも感じるが、そうであれば「戦前回帰」という大きな流れに巻き込まれるような気がする。

▼香港の民衆蜂起は、「憲法改正」が政治のトップに浮上した今日、日本国民にも大きなメッセージを与えているように思う。


    みんみんと山奥で泣くのか民主主義
                  三等下

教皇と天皇と総理

2019年11月25日 13時34分53秒 | えいこう語る

▼ローマ教皇が被爆地ヒロシマとナガサキを訪れた。私の希望では、フクシマも訪れてほしかった。ナガサキの爆心地には、被爆後に米国の従軍カメラマンが写した【焼き場に立つ少年】の写真が立てかけられていた。

▼私も故郷で、自分が企画した「森の中の小さな平和展」の会場に、この写真を展示したことがある。小川のせせらぎ、風のささやき、木漏れ日が降り注ぐ会場。悲惨な写真が並ぶ中、この写真ほど【人間の弱さ】を饒舌に語るものはなかった。

▼教皇の言葉だ。「武器は日ごとに破壊的になっている。とてつもないテロ行為だ」・「戦争のため原子力を使用することは、犯罪以外の何物でもない」・「戦争はもういらない。兵器のごう音はもういらない。こんな苦しみはもういらない」。

▼アベ総理は、米国から新型戦闘機を大量購入する。我が国は核兵器禁止条約も批准しない。沖縄に新たな米軍基地をつくろうとしている。

▼私は皇居で「教皇と天皇と総理」の三者会談を行ってほしいと願う。昭和天皇は戦争責任を正確にすることなく去った。そして、戦争を終了させたのは昭和天皇だと、主張する勢力もいるからだ。

▼世界最強の軍隊と言われた日本軍。「玉音放送」で、国民は無条件降伏を受け入れ、武器を放棄した。その整然さに驚いたのは米軍だという。

▼だが、その影響力を占領政策に利用し、今日まで至ったのは米国でもあり、我が日本政府だというのは、歴史の証明するところだ。

▼教皇が天皇に会うという。その場に総理も同席させてはいかがだろうか。「世界の象徴と日本の象徴」からのメッセージを、アベ総理はまさかお茶を濁すような内容で、国民に伝えないだろう。

▼アベ総理の「憲法改正」は、軍隊を持ち国防を強化するのが目的だ。軍隊とは破壊的な武器を所有することで最強となる。だとすれば、自衛隊を憲法に明記した時点で「核兵器」を保有させなければならない。

▼そんなアベ総理の「桜を見る会」の答弁を「信頼できる」という国民が【21%】もいるという。正義感や倫理観の薄れている日本人が増殖しているようだ。

▼それは野党が消滅しかけているからだという。だが、その見解は責任転嫁にすぎず、なんの解決にもならない。私は教皇がヒロシマで放った言葉に正解があるように思う。

▼【私たちは歴史から学ばなくてはならない。記憶し、共に歩み、守ること、この三つの倫理的命令はまさにここヒロシマにおいてより一層強く、普遍的な意味を持つ】。

 ※アベ総理に捧ぐ。
      
       権威を保ち権力を捨てて
                 三等下

北海道を賭博場にしたくない

2019年11月24日 18時11分13秒 | えいこう語る

▼IR法の誘致申請を、2020年の初めとしていたが、五輪後の2021年に延長した。全国3ケ所の指定だが、北海道知事が誘致判断を決めかねているので、政府が延長したようだ。

▼つまり、政府としては北海道に誘致したいという思惑があるからだ。大阪・長崎・横浜など候補に上がっているが、世界一のIR(統合型リゾート施設)の展開は、新千歳空港を中心とした、広大な大地北海道が、最も可能性に溢れているからだ。

▼採算性のない「JR北海道」から、賭博で稼げる【IR北海道】への大転換だ。賭博の膨大な寺銭で、疲弊する地域経済を盛り上げるIRは、「北海道経済再生計画」に他ならないからだ。

▼北海道新聞(24日)が道会議員100人に、IRについてのアンケートをとった。【反対45対賛成26】だ。だが、この結果に安心してはならない。自民党が単独で過半数の議席を占めるし、それに公明党もいるからだ。

▼道民も候補地の苫小牧市民にも反対が多い。そこで申請が延長されたことで、道民の反発を買わないよう、自民党は意図的に反対票を多くしたのではないかというのが、私の「妄想」だ。

▼申請までの間には、五輪の札幌マラソンがあり、五輪開催後は「国民の熱狂」に乗じ「衆議院解散」の、大イベントを画策しているという報道もある。自民圧勝となれば、「IR北海道誘致」は、ゴーサインが出されるだろう。

▼なぜそこまで、私がIRを嫌いかというと、賭博が弱いということではない。北海道のことを、先住民族であるアイヌ民族が【アイヌモシリ=人間の静かなる大地】と呼んでいたからだ。

▼「人間の静かなる大地」。なんという哲学的な響きをもつ美しい言葉だろう。さらに私は、プラトンの言葉も思い出す。「人間の魂はかつて真理の国にいて心理をはっきり見ていたが、今や現象の国に生まれて、心理をみる目を失った」。

▼IR一色になった「アイヌモシリ」に生まれた子供たちは、真理を見る目を失って生まれてくるのではないだろうか。そんな大地にしたくないものだ。

▼明治時代、札幌農学校(現北大)で教鞭をとった、ウイリアム・スミス・クラーク博士は「Boys be ambitcious ・・・」と放ち、離道した。

▼【少年よ大志を抱け。けれどお金を望み私欲を満たし、名声を求める大志であってはならない。人間が本来持つべきもののために、大志を抱け】。

▼北海道の未来に、私たちの子孫から【先人たちが、北海道をダメにした】などと言われないように心したいものだ。

       すべての道はアイヌモシリに
                  三等下

使途不明金を生む体質

2019年11月23日 19時34分15秒 | えいこう語る

▼関西電力の福井県高浜原発での、高浜町元助役・森山栄治(故人)を中心とする金のバラマキは、時代劇の越後屋をはるかにしのぐ完璧に近い演技力だ。

▼関電から搾り取った金を、関電幹部にばらまき、市役所や県内部にまで、あまねく金品をばらまいていたとは、ヤクザマフィアの大親分のように「死」をもってではなく「お金の力で」鉄壁の縄張りを固めることができる人物だ。

▼本人が死んでから発覚するという底力は、ばらまいた人間に、よほどの恐怖を与えていたに違いない。ヒットラーにも匹敵する、恐怖政治のような実態だ。

▼暴露されないうちに本人は死んだ。死人に口なしだ。間違いなく閻魔大王の下に引きずり降ろされ、舌を抜かれているに違いない。

▼でも用意万端、千両箱を何個も差し出しているだろう。森山の人生訓は、たぶん「地獄の沙汰も金次第」だからだ。だが、閻魔大王は森山も、生きていて電気料金をかすめ取った人間も、いずれ【関電死?】が待っているに違いない。

▼冗談はこれくらいにして「使途不明金」というものがどうして発生するかだ。私が妄想を働かせるに「象徴天皇制」なるものが、存在するからだと思う。

▼天皇家への公金支出には、国民がほとんど注文を付けない。令和になってからの、一連の天皇即位に使用した税金に、誰もが異論を挟めない状態があるからだ。

▼憲政史上最長のアベ総理も、令和という元号にも関与し、何かと新天皇に近づいてレクチャーしているようだ。もしかして自分より若い天皇に対し、何かと指導してやろうという気持ちが、芽生えていやしないだろうか。

▼そうであれば、公金の支出も、当然「丼勘定」が出てくるのではないだろうか。「桜を見る会」など、わずか数千万円の支出だ。天皇の支出から見れば、微々たるものではないかと。

▼自民党の憲法改正草案によれば、天皇は国民統合の象徴であり「元首」だという。元首であれば、現天皇の存在に、さらに権力を持たせることになりはしないか。

▼そうなれば、戦前の天皇に近い、最高権力者としての天皇になりはしないか。「責任をとらない存在」となった時の天皇は「制度」として、政治権力に利用される恐れはないだろうか。

▼アベ総理の悲願である「憲法改正」に利用される【令和天皇制】なるものが、知らず知らずのうちに出来上がってくるのではないかと、心配してしまう。

▼大嘗祭が終わり、両陛下は伊勢神宮に先祖参りした。この儀式をメディアは、伊勢神宮と天皇の関係を国民に違和感なく伝えた。極めて「政教分離違反」の行為をだ。

▼【天皇は私的立場で農耕祭主としての役割を演じ続け、しばしばそこでは、公私の混合が生じるとともに、その状況はマスコミを通じて広く国民一般に知られることによって、国民の意識においては天皇と神道は結合し、結果として天皇の権威を高めることになっている】。横田耕一著「憲法と天皇制」より。

▼若い両陛下だ。国民はより身近に感じる。だがその存在は最高位の象徴だ。国民との近さが、新たな天皇制なるものを政府が画策しているとすれば、これほど心配で恐ろしいものはないような気がする。

▼アベ総理は、野党の追及を終わらせるかのように、来年「桜を見る会」は中止すると宣言した。しかし、もうアベ総理の好き勝手は許されないだろう。野党も一丸となり、「特攻精神」を発揮し、アベ政権を壊滅させなければならない。

▼アベ政権下で東京五輪を成功させれば「野党壊滅」となり「アベナチ政権」の誕生となる可能性は高い。寒さも肌身に染みるこの頃、【妄想】で暖をとる私だ。


      令和天皇は人間だ神にあらず
                 三等下