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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

とどほっけ村・震度7

2011年05月01日 12時46分48秒 | えいこう語る
歌手の五月みどりさんは、いつも若々しく美しい。何よりも笑顔が素敵だ。
そんな名前にぴったりのような、緑萌ゆ輝かしい五月がやってきた。
村の国道沿いの辛夷の大木にも、白い花が咲き始めた。

ゆさゆさと白をふやしてこの辛夷
おのれの中の春をよろこぶ
随分前だが、新聞の投稿欄で拝見し、感動した句である。

東日本大震災の被害が治まるどころか、原発事故でさらに被害が増してきた昨日、朝の一本の電話が、とどほっけ村の大地震の前兆だった。
私の村は海の背後が山に囲まれているので、テレビ電波の流れが悪い。
そこで共同受信組合を設立し、テレビ放送の管理をしてきた。
その総会の議長役を頼まれたのだ。
地デジ放送の対応も終了し、ほっと一息の役員であるが、この総会は毎年混乱するという噂は耳に入っていた。
「君子危うきに近寄らず」で、議長など引き受ける方はいないのだろう。
昨夜は、福島原発事故の報告会があり、そこに出席する予定だったが、議長役を務めてしまったのだ。
※庭の梅ノ木。


会場はくしくも、私が会長を務める町会館である。
「そんなわけで、私に議長の指名がありました」なんて能天気な挨拶で総会は始まった。
ところが元議員を務めたことのある年配の会員が「議長、開始前に私の発言を認めていただきたい」と来た。「どうぞ」と言ったその瞬間から、会場はいきなり震度7の強震が発生した。続いて津波までもだ。
内容は割愛させていただくが、組織運営に不満を抱く会員も少なくなかったようで、審議未了でおそらく村始まって以来の流会となってしまった。役員は総辞職するという。
そんなわけで、最後は喧嘩の仲裁役のような、締まらぬ議長を4月の終わりに演じてしまった。
流会となったといっても、テレビ放送はそんなのお構いなしに、今日も村中に流れているのだ。
NHKテレビから、日曜俳句が放送されている。
冴え返る
耐えてしづけき
人びとよ
東日本大震災の被災された人々の、心情と風景を歌ったものである。
震源地である大先輩のお宅には、今日さっそくお伺いしようと思う。
私の妻手作りの、レア・チーズケーキを持参して。
余震は簡単には治まりそうもないという予測の元に。
なんだか被災地に赴く、東京電力の会長のような気分がしてきた。