函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

コロナ戦争終盤戦の総大将決定!

2021年09月30日 09時02分33秒 | えいこう語る
▼「第100回・日本国総理大臣杯」は、予想通り「キシダフミオー」が優勝した。二頭対決なら「コウノタロー」の目もあったが、4頭立てになった時点で、勝負がついた。

▼所謂「八百長レース」だ。それぞれの厩舎が、同じ党の所属だからだ。長年の競馬愛好者なら
、こんなつまらない勝負はない。命をたぎらせるレースではなかったからだ。

▼優勝馬は引退寸前の馬だったが、それぞれの厩舎のオーナーが手を組んで復活させた。だからコロナ戦争を走れ切れるか、気力と知力が未知数だ。

▼対抗馬だった「コウノタロー」。鼻息だけが荒かったが、途中でコースを間違え失格になった。というのが、競馬好きでもない素人でも予想できるレースだった。

▼次の「第49回衆議院特別レース」も、単調な展開になりそうだというのが、大方の予想だろう。大穴が期待できない、野党厩舎が多いからだ。

▼さて、後味の悪いレースが終わったので、昨夜、故半藤一利著「昭和史をどう生きたか」東京書籍を開いてみた。

▼昭和史に詳しい保坂正康との対談で「沈黙を守る人々」というテーマで、先の戦争で生き残った人物に面会したエピソードが掲載されている。

▼美濃部正は、昭和20年2月の御前会議で公然と特攻作戦に反対した。軍令部の参謀もいる中なので、抗命罪で死刑になるかもしれないと思いながら「私は【死】しかない作戦に、命令ををくだすことはできない」と言い切った。それで美濃部部隊は沖縄の特攻作戦から外された。他部隊からは「勇気がない」と言われたと。

▼美濃部は「なぜあんな愚かな作戦をやってしまったか、そのことをずっと問いかけている。今の日本も経済だけでものを考えるという点で、同じ過ちを犯しているのじゃないか。戦争とはいえ100パーセント死を意味する命令を出す権利は、指揮官と言えども持っていない」と語ったという。

▼美濃部のその記事を読んだ、大企業の役員という人から電話がかかってきた。「ありがとう、よく書いてくれた。美濃部さんは私たちにとって神様のような存在だ」と絶句して、嗚咽を漏らしていた。私も泣かされましたと保坂は言う。

▼吉見信一は、マーシャル群島のウイッゼ島に、警備隊指令として赴任していた。終戦の時は3千名いた守備隊が千数百名になっていた。ほとんどが餓死だ。51歳になってから大学に入り直し医者になった。慶応の医学部に就学し、襟章を外した軍服姿で通学した。卒業して、なりてのないの船医になる。ウォッゼ島の近くを通るたび花束を捧げ、部下の冥福を祈ったという。その後町医となり、91歳まで現役で働いた。半藤の取材だ。

▼この二人の人物から、再び今回の総裁選挙をを振り返ってみたい。と思ったが、戦意喪失した兵隊のようになってしまったので、やめることにした。

▼周囲にふり惑わされず、自分の信念を通すというのは、自民党には期待できない。その間、ただ批判だけに終始していた野党も、さらに国民の期待を失ったことは付け加えておきたい。

横綱から相撲の神様にしてはならない

2021年09月29日 07時23分50秒 | えいこう語る
▼60年ほど大相撲フアンでいる。大相撲に惹かれるのは、この世界が日本そのものが凝縮された世界だからだ。大相撲を深く知ることで、日本の“正体”を見ることができるからだ。

▼私が見てきた歴代の横綱で、勝負だけに絞れば白鵬は別格に強い。だがいつかは終わりが来る。その時がついに来た。

▼優勝45回というのは、屈強な身体と、動じない心、技に磨きをかけ続けた結果だろう。私が相撲に惹かれるのは、大相撲から日本の美学を感じることができるからだ。

▼私は「和を持って貴しとなす」という、日本人の在り方を、相撲界に見出す。土俵は「和」の象徴だと思うからだ。

▼だが、白鵬は「和」の精神には、欠けていた。モンゴル相撲は、勝負だけにこだわり、勝てば何をしても許されるという相撲内容は、邪道だという見方が私にもあったからだ。

▼その周囲の重圧さえもはねのけた横綱だった。最高位の横綱に備わるものは「心・技・体」だ。品格に欠ける相撲内容は、しばしば横綱審議会からの忠告も受けた。

▼だが勝負の世界は、実績がものをいう。横綱引退で、白鵬は「心・技・体」を「三種の神器」に変換してしまうのではないかという、恐れを感じる。つまり「相撲の神様」としての地位の確立だ。

▼様々な欠陥があった横綱だが、今後日本相撲協会での影響力は、絶大なものになるだろう。我が国の社会は実績があれば、少々のことは大目に見られるからだ。

▼我が国の社会構造がそうだ。女性蔑視発言が止まない現状も、実績主義が世を席巻しているからだ。相撲界はそれが顕著に現れる社会だからだ。

▼モンゴル勢は、もはや相撲界では最大の勢力を有している。政治の世界でいえば政権交代を狙う勢いだ。

▼白鵬が引退し【相撲の神様】となる。神格化した白鵬は、何を目指すか。私は日本相撲協会がモンゴル相撲に徐々に侵略され、やがて「同化」されてしまうのではないかと、危惧する。

▼白鵬は政治家としても一流になれると思う。自分の意志をはっきり通し続けるからだ。白鵬の前人未到の成績は、引退後「相撲の神様」として、相撲界に君臨できるに余りある。

▼日本社会は、過去に天皇を神とした歴史があり、それが大日本帝国の崩壊につながった。天皇は国民統合の象徴だ。相撲フアン全員が認める存在でなければならない。

▼それを、今後の白鵬親方に望みたいが、そうならないのが白鵬だ。私は永年の相撲フアンとして、白鵬の「神格化」に反対する。

▼テレビでは、白鵬が銀座にガラス張りの相撲部屋を作る計画がささやかれている。大相撲の世界的ブランド化だ。モンゴル相撲の、日本相撲協会占領政策にも感じる。

▼大相撲会の国際化は、旧態依然とした相撲協会に風穴を開けるに違いない。白鵬は協会内部の壁の厚さは熟知しているからだ。

▼日本相撲協会は、今後【モンゴル従属】にならないよう【自主】を貫くことに期待したい。相撲フアンの私は、伝統主義を重んじる、完全な保守勢力だからだ。

     相撲道は一本道でいい
              三等下
 

総裁選全員「改憲に前向き」

2021年09月27日 14時41分32秒 | えいこう語る
▼過疎地域に長く住んでいると、情報に疎くなるのが気になる。過疎とは情報に“疎”くなり、社会の最前線の情報から“過”ぎ去った状態に置かれるのが、過疎という現象だと理解している。

▼ということで、毎日届く新聞が、過疎にあって、唯一最前線の情報を語り合える友人だ。だが新聞は「大本営発表」と似た要素を持っているので、親友とは思っていない。

▼大本営発表と言えば、信じてはならないものの代名詞になった歴史があるからだ。新聞も戦争推進に積極的に加担したという事実がある。

▼それは、新聞の死を意味した。だが敗戦を機に新聞は生まれ変わった。二度と再び、戦争に加担しないことを誓って。

▼しかし、資本主義社会の真っただ中で、高齢化社会とコンピューターに影響され、新聞の購読数は激減しているようだ。

▼過去に新聞の購読数が、急激に増えたのが、戦争を礼賛する紙面にした歴史がある。戦後76年が過ぎたが、新聞の良心が健全に作動しているかどうか、記事からを丹念に解読するのが、購読者の責務だと思っている。

▼回りくどくなったが、私にとって新聞の使命とは、二度と戦争しないための、防波堤の役割を担ってもらうことだと考えているからだ。

▼北海道新聞今日(27日)の1面トップだ。【旭川市長選・自公推薦・野党対決制す】だ。
これは道民なら大抵が予想していた結果だ。

▼このタイトルを読んだ時点で、道民なら記事内容はおおよそ見当がつく。ということは読み飛ばしてもいいような記事を、1面に配している。

▼今日の一面トップは、3面の【4氏改憲に前向き】という記事が妥当だ。地方選挙より格段必要度の高い記事だからだ。こんな朝刊だと、愛読者の一日を、ブルーにしてしまう。

▼シンゾウ内閣の2018年に作成された、憲法改正「4項目」重点目標だ。これについての4氏の考えが示された。

▼4項目とは ①9条への自衛隊明記 ②緊急事態条項の新設 ③参議院選「合区」解消 ④教育の充実だ。

▼河野=「野党にもさまざまな案がある。合意したものから順次国民投票にかける」。

▼岸田=「自衛隊の違憲論争に終止符を打つ重要課題だ。自分の任期中に改憲を目指す」。

▼野田=「4項目は先行して進める」。

▼問題は「高市」の発言だ。自由や人権をめぐり国民が「常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」とした憲法12条に触れ「公共の福祉」の表現について「中途半端」だと主張する。【公益や公の秩序】と改めたい。「日本人の手による日本人の心を持った憲法をつくりたい」と、進軍ラッパを高らかに吹き鳴らしたのだ。

▼【公益や公の秩序】というのは【国家主権】の国家をつくるという意思表示だ。「国民主権」の憲法に、オシッコをかけるというのが高市だ。

▼現憲法は大日本帝国憲法の改正として、天皇が承認印を押し公布された。天皇をも侮辱する発言ではないか。

▼高市のような改憲論者は、戦時中に天皇をも無視した、旧軍部に酷似する精神構造を持った考え方をしでかす、そんなタイプの予備軍ではないか。

▼などと、シンゾウが女装して再登場するかのような「サナエノミクス」に、恐怖感と共に下品さも増し、身体中に湿疹ができそうだ。

▼野党も「自民党憲法改正草案」と「日本国憲法」と比較して、どちらが「平和憲法」なのか国民に問いかけて欲しいものだ。自民改憲草案ができたのは2012年だ。何も対処してこなかったので、シンゾウやタカイチのような、悪質な「解釈改憲」を許してしまうのだ。

▼改憲派は、今の憲法が古いと言い、役立たずだという。だが、今の憲法に改正された原因は、敗戦によるものだ。

▼第9条だ。【国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する】。永久とは我が国が亡くなるまでを言う。

▼それを改正すれば、我が国は亡くなるかもしれないという解釈が正しくなる。【緊急事態条項】の制定などというのは、軍隊を持つ国家は、必要欠くべからざる条件だからだ。

▼ということで、今日の紙面は、長年の愛読者としては極めて遺憾な配列だと考える。戦争への警告を打ち鳴らす、紙面構成に期待したい。


     悪魔の道を避けてすすむ
              三等下

あらためて山頭火に学ぶ

2021年09月26日 10時29分07秒 | えいこう語る
▼ブログを書くようになってから知り合いになった、花てぼさんという女性の書道家がいる。その書体が好きで、本も持っている。

▼花てぼさんは、私が好きな山頭火の句を書にしたりする。句の心をしっかりとらえた、生き生きした書体が大好きだ。

▼その花てぼさんが、山頭火の句「ちょと茶店があって 空瓶に活けた菊」という書をしたためた。野花の一輪挿しが好きな私は、我が意を得たりという気分になった。

▼酒好きの山頭火(私も)が、空瓶に活けられた菊の花に心を惹かれ、もう一杯飲みたくなるという心の裡を、見事に書にしている。その書体の躍動感は、山頭火の自由律と似ている。この句は知らなかったので、山頭火百選を検索したが、見つからなかった。

▼百選の中に、こんな句を見つけた。「松虫よ 鈴虫よ 闇の深さかな」。この句は、所謂「季重なり」と言い、俳句では良とされない。だが、重なろうがそれを超えるのが山頭火だ。


▼この句は、暗闇にもがく山頭火自身の心の叫びを、虫の声に託しているのではないだろうか。花てぼさんに前の句のコメントをしたら、さらにこんな句を紹介してくれた。

▼「お月さまが地蔵さんにお寒くなりました」。先日、8年ぶりに満月だという、中秋の名月を鑑賞した。

▼空全体が雲に覆われていたが、私は二度外に出たが、運(雲)よく、二度とも雲のわずかな隙間に、見事に輝いていたお月さまを見た。

▼私は自分の宗派、浄土宗の開祖法然上人の句を思い出した。「月影のいたらぬ里はなけれども眺むる人の心にぞすむ」。

▼山頭火の句に、改めて無駄な政治を行う我が国へ、思いを重ねてみた。

 
    山頭火の弟子の弟子の末席でいたい
                  三等下

予防接種

2021年09月25日 09時56分58秒 | えいこう語る

▼小説家の故吉村昭のエッセイ集「私の普段着」新潮社に「予防接種」という文がある。1927年生まれの吉村の、小学校1~2年の頃の話だ。

▼麻疹にかかった弟の横に、半日も毎日つかされたという。医者が母に、麻疹(はしか)は、年齢が進むにつれ重症になるので、今のうちかかった方がいい。ある皇族の宮様は中年になって発症し、危うく命を落としかけたと、教えたからだという。

▼吉村は医師や母の期待に反し、麻疹にかかることはなく成人し結婚もした。生まれた長男が麻疹になると、皇族の話がよみがえり恐怖を覚え、隣県に住む弟の家に避難し、妻にも笑われたという。

▼麻疹の大流行は、1862年に長崎に入港した外国船の船員から蔓延し、8万人弱が死亡した。当時の江戸の人口の10分の1近くだったという。

▼現在のコロナの流行に似ていやしないだろうか。国家上げて予防接種が励行されているが、ワクチンは1度ばかりではなく2度で終わらず、3度も行うという、きりのなさだ。

▼次々変異株が生まれ、歯止めがかからない状態に、医者も決定打がないようだ。国民が期待している、国内生産のワクチンも遅れている。弾丸補給がない、最前線のようだ。

▼世界中にコロナが蔓延しているので、ワクチン外交などと称し、医療後進国にワクチンの無償供与をし、友好関係を構築している国もある。

▼ウイルスの世界蔓延は、第3次世界大戦のような状態だ。そのウイルス軍がどこから侵略しているのか、いまだに情報が確かではない。

▼敵が見えない状態で、世界が右往左往している現状だ。だが、吉村が体験した子供の頃の麻疹流行のように、周囲が騒ぐほどのものでもないような気もする。

▼ただ、コロナの世界感染で、ワクチン供給国だけが、莫大な利益を蓄えているような気がする。我が国の米国や英国からのワクチン購入額は、どんな金額になるのだろうか。

▼かつて米国の双子の赤字解消に、我が国はP3C対潜哨戒機100機を購入させられた。アフガン撤退で、20年間で使った戦費の穴埋めをさせられはしないかと、心配にもなる。

▼武器の購入ではなく、命を守るワクチンも、武器購入の部類に入るのではないかと、邪推もしたくなる。

▼まもなく読み終える、元外務省官僚、孫崎享著「戦後史の正体」創元社では、日本の米国との関係は【自主路線】か【対米従属】の二つだという。

▼孫崎は40年間に渡る外交官生活で、相手国の間に横たわる問題を共同で解決し、友好関係を維持する。または敵対関係のなかでなんとか妥協点を見出し、最悪の事態を回避する。どちらかの場合も、本当に必要なものは【情報】だといい、そのなかでもいちばん基礎となる本質的な情報を与えてくれるのが【歴史の研究】だという。

▼そういわれれば、コロナ戦争下で、大本営(政府)からの情報は正確ではない。医師からの情報も不安定だ。

▼総裁選候補者の中で、歴史認識の正確な人物は誰なのだろうかと考えれば、どの顔も浮かばない。さらに世界の情報に詳しい人物はと言っても、浮かんでこない。

▼国民と言えば、そんな政府の言いなりに、予防接種に励んでいる。何度打ったら効果があるのかという情報さえも出せない中でだ。

▼西村は、大人になってから麻疹が流行した時、子供の頃の医者の言葉を思い出し、かかりつけの医者に予防接種をお願いした。

▼問診票に〇・✕を付け、接種を終えた後「お酒は飲んでもいいか」と尋ねた。医師は一瞬とまどった表情をすると「注意事項にはそれは書いてありませんが」といった。その夜、吉村は万一を思って、酒を口にせず過ごした。

▼このエッセイは、実に情報が不確かな時の、一般人の心理状態を見事に書き表している。吉村が実感した予防接種なるものの実態が、今にも続いているということではないか。

▼吉村はノンフィクション作家だ。その情報収集能力と正確な分析で、日本の歴史の中の重大な事件を取り上げている。

▼正しい情報のない国家は、国民を不安な国へと導く。これは、吉村と孫崎に共通した、国民への教訓ではないだろうか。    

   
   予防接種とかけて先制攻撃ととく
   そのこころは誤爆もあります
               三等下