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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

著作権と領土問題

2012年09月30日 12時40分09秒 | えいこう語る
侵略戦争の反省を踏まえ、戦後の経済復興を目指す「日中国交回復」から、今年で40年を迎えた。
歴史的な偉業といえるこの国交回復が、尖閣列島の領土問題での両国の思惑の中で、気まずい関係に向かっている。
中国を「支那」呼ばわりする石原都知事が、よりもよって訪問先の米国で、尖閣列島の魚釣島を都で購入する計画を、したり顔で発表した。
これに反発したのが中国だ。しかし我が国民には、石原知事支持の声も大きい。慌てふためいたのは我が国だ。魚釣島を民間から購入し、国有化する。
中国国内の反日感情はピークを迎え、日本企業への暴動、略奪を招く。
この裏には、中国国民の経済格差による国家への不満の捌け口を、領土問題に向けるという国家事情も在るようだが、それらの国民への情報操作は、中国が我が国より一枚上のようだ。
それにくわえ、我が国の対応は専売特許の「弱腰外交」だ。国技が大相撲の国ならせめて「二枚腰外交」を期待したいものだが。
石原知事の行動は、鉄道を爆破し満州事変を引き起こした軍部と似ている。
民主党の体たらくに乗じ、政界再編成をもくろんだのか。
ロンドンオリンピック凱旋祝賀の50万人もの動員で、有頂天になったのか、老いてますますガキ大将ぶりを発揮する、お騒がせマンだ。
自民党総裁選挙では、自分の息子が落選し、安倍元総理の再登板となった。
安倍氏は改憲論者だ。そこに橋下日本維新の会との共闘を狙い、「ノーと言える強い国」を目指そうとしているのか、あのガキ大将は、地雷のような迷惑な存在だ。
※秋風が吹く銚子ビーチ。


話はいつものように大きくそれたが、両国の領土問題は著作権問題と似ている気がしてきた。
著作権にはまるで倫理観のない中国だ。有名キャラクターのマネは、笑止そのものだ。怒る範疇にもないくらいだ。
つまり他人の財産を自分のものにするのは、平気な国家なのだ。
「魚釣島」を「釣魚島」と勝手に変えてしまう。
次の国家主席は「習近平」氏といわれている。
であるなら、我が国は中国を真似て「平近習」と呼べばいいのではないかというと、妻が「あなたも石原知事と変わりないんじゃないの」・・・と。
私の領土問題についての見解は、この程度のものだけど。


日本語をもっと勉強しよう

2012年09月29日 11時22分00秒 | えいこう語る
日本語は言う人の意味と聞く人の受け取り方で、随分意味が違うことがある。
野田さんが谷垣さんにいった「近いうちに解散」という言葉など、そのいい例だ。
私でも今の政局の混迷振りをみていれば、早期の解散と受け止める。
しかし、野田さんは圧倒的勝利をし、谷垣さんは戦わずして敗北すれば、状況は変わってくる。
「近いうちに」はある程度の時間を持つ内容になる。
それはどの程度と聞いても「近いうちに」となる。
政府の新エネルギー環境戦略は「原発の新増設は認めない」との方針を出したが、経産省の枝野さんは大間原発について「建設途上のものは原則の外にある」という。それを聞いた電源開発は、建設再開OKと判断した。
一応、私たちが期待する原子力規制庁だが「工事再開を待ちなさいということはない」と発表する。
誰が聞いたって、GOサインが出たということになる。
青森県東通村に建設中の東京電力東通1号機については「東電は原子力にどう対応するか、議論できる段階ではない」と、枝野さんはいう。
東京電力って原子力の専門会社なのに、今は「無能の会社」だと、枝野さんはいっているようだ。
※今朝の「とどほっけ村日の出美術館」の展示は「不安な海の彼方」だ。


さて我が函館市長である。
大間原発建設再開について「とんでもない、差し止め訴訟の準備をする」と、怒りをあらわにした。米軍の基地問題で政府と戦う、沖縄県知事を彷彿させる。
沖縄の知事は、経営者上がりでしたたかだ。政府に反発しながら、予算の獲得は巧みだ。
函館市長は生粋の役人だ。剛と柔を兼ね備えていればいいが、その点が心配だ。
以前岩国基地に、沖縄の米軍機を移す計画が起きた時、岩国市長は反対した。
当時市では、新庁舎の建設を国に陳情していたが、防衛庁長官が予算を付けないよう財務省に働きかけた。同時期に市長選があり、米軍機受け入れ賛成を掲げた市長が当選すると、予算を付けたという経緯がある。
その当時の防衛庁長官が、自民党の石破さんだ。石破さんの日本語には権力と圧力が含まれる。
今度は自民党幹事長のようだが、会話の中に潜む危険性を、国民は見抜く必要がありそうだ。
国はあの手この手で、函館市長に圧力をかけてくるだろう。
大将は戦いの後方で、采配を振るほうがいい。大将が最前線を突っ走ると、落とし穴が待っている気がするからだ。
ここは市民の各団体に呼びかけ「共闘部隊」を編成し、前線に立たせるべきだ。
昨年4月に施行された函館市自治基本条例の「住民参加」を実現させるため、たまには「市民が主役」の役割を果たせていただきたいものだ。
それにちょっぴり気になることがある。
市長は「大間原発建設再開全面“凍結”」と言うが、「凍結」というのは、何かの条件が整えば「凍結は溶解する」かも知れないと、私は危惧するのだ。
10月1日、電源開発が函館市に説明に来るという。
その時に「凍結なんてものじゃない“解体だ”」といってほしいものだけど。


恋人

2012年09月28日 12時18分38秒 | えいこう語る
私より二歳年上のOさんは、大の音響フアンだ。
彼がどれほど音響を愛しているのか、ある夜その心の中を覗かせてもらった。
どのぐらい好きかといえば、もう一度この世の生まれることが出来たなら、音響関係の仕事につくべきだと、私は推薦したいからだ。
就職後0さんが40年余りで装備した音響は、家一軒新築するほどのものだろう。
そして生涯忘れえぬ人と出逢うのだ。
「JBL4344」という、米国製のスピーカーにだ。
深海ブルーの瞳の彼女に、彼は身も心も奪われていくのだ。
私だって、そのスピーカーとOさんの家で初めて出逢った時、心がときめいたのだ。
初めは若々しくはつらつとした声だったが、様々な装置をしつらえ、着こなしていくうちに、彼女はますます美しい声で歌いだすようになった。それは、音響には素人の私でも感じるほどの、艶があり伸びのある声なのだ。
求め続けた究極の恋人、Oさんは生涯この恋人と暮らしていける幸せをつかんだのだ。
ところが神様の中にも、嫉妬の神がいるらしい。
近所の家から出火した火事は、その恋人まで奪ってしまったのだ。
※時化の後、すっかいきれいになった海岸。


再起を誓ったOさん、自宅に待望のオーディオルームを完成させた。
すでに退職の身、以前と同じ装備は叶わないが、新しい恋人に「タンノイ」という、英国製のスピーカーを選んだのだ。
小麦色した若い素肌に、スレンダーなスタイル。クラッシック演奏を奏でるのが得意という、まるで緑の芝生を駆け巡る、若いサラブレッドという要望だ。音質も申し分なく思える。
ところがOさん、飲むたびに昔の恋人を思い出すのだ。
「亡くなった恋人をいつまでも思い出しては、新しい恋人に失礼だ。新しい恋人だって3年5年と付き合ううちに、きっと馴染んでいい声で歌ってくれるはず」と慰めるが、彼の目の奥には、あの深海ブルーの瞳がいまだに住んでいる。
その夜Oさんは昔の恋人を思い、涙を流したのだ。
私も大好きだったOさんの恋人について、二人で思いの丈を語り合った。
一対のスピーカーが、人間と化していたのだ。
時計は午前1時を過ぎていた。
歩いて帰宅の途中、夜空を見上げると「JBL4344」の形をした星座が輝いているのが見えた。
Oさんの熱い思いは天国の恋人に届き、近い将来新しい恋人は昔の恋人に勝るとも劣らぬ音質で、歌ってくれるに違いない。


町会長日記「おじさんの涙」

2012年09月27日 06時25分11秒 | えいこう語る
隣に住むおじさんは、数年前に旅立った私の母と同じ大正14年生まれで、84歳になる奥さんと二人暮しだ。
町会長の私は、ほぼ毎日おじさんの家の窓から勝手に顔を覗かせ「二人とも元気かい」と、声をかけることにしている。
先日、忙しさにかまけ、窓のそばを通っても数日顔を出さなかった。
私が窓の外を通ると私の頭が見えるらしく、なぜ顔を出さないのかとひがんでいると、おばさんが私に告げた。
※今朝の「とどほっけ村日の出美術館」


翌朝早く、おばさんが私の家に現れた。
「父さんが昨夜身体中痒くなり、朝まで眠れなかった。塗り薬が切れたので薬局に連れて行ってほしい」とのことだ。
薬局が開くまで少し時間がある。
私はおじさんを乗せると村の北側に車を走らせ、ちょっぴり最近の村のことをガイドしながら走った。病院通いしか家から出ることはないおじさんは、この辺を見たのは数年ぶりだという。
薬局の帰りも、最近完成した川の砂防ダムに案内したが、その変貌振りに驚いていた。
「あそこにある林の中は、キノコがたくさんとれる場所だ。俺だけが知っている秘密の場所だから、あんたに教える」という。
おじさんは80歳ぐらいまでバイクに乗っていた“ジジイ・ライダー”だ。
春は山菜、秋はキノコと、山の中を駆け巡っていたのだ。
お昼におばさんがやってきて、今日は父さんがお世話になったと、缶ビールをいただいた。
「何年ぶりに村の中を見せてもらいうれしかったと、父さん涙を浮かべていた」という。
夕方、草刈機で庭の整理をしていたら、おじさんが窓から顔を出し「暗くなるからそろそろ草刈をやめたら」と私に声をかけた。
「そうだな、風呂でも入って、さっき貰ったビールでグイートいくか」というと、おじさんはそれがいいと笑った。
身体の痒みが止まったのか、すこぶる元気になったようだ。
刈り終えた庭は、床屋を終えたようないい男だ。ちょっぴり高くなった空には赤とんぼの編隊が。
今日のビールは、なんだかいつもより美味い感じがした。


話題3つ

2012年09月26日 15時17分07秒 | えいこう語る
昨日は、太平洋上の低気圧のせいで銚子ビーチは大時化だ。
サーファーもビビッたようで、誰もいない。
自転車で旅行中の私と同年輩ぐらいの男性が来店した。
東京に住んでいて、鹿部の別荘地帯の友人宅に遊びに来たという。
「東京の景気はいかがですか」そんな話しから、ラクビーの話になったところで驚いた。私の高校の一つ先輩で、全日本のラクビーのキャプテンをした人がいる。そのお客様の友人が私の先輩と親友だという。
JAZZが大好きというその男性、大きな波とマイルスは実に合うねといい、出会いの不思議さを噛みしめながら函館へと向かった。


こんな葉書が届いた。
私の住所は「函館市新八幡町」だ。8年前に函館市に吸収合併する前は「亀田郡椴法華村字八幡町」だった。
市町村合併は先人が守ってきた大切なものを、たくさん奪い取るのだ。
「メイド・イン・椴法華」を自負する私を思い、このような粋な住所を書いてくれた。
送り主は函館西部地区でギャラリーを経営している店主のMさんだ。
私は教養、人格共に尊敬しているので天主様と呼んでいる。そのギャラリーの隣には2つの教会がそびえているからでもある。


函館の街が好きで、移住される方も多い。
その一人がエッセイストの藤島さんだ。函館山の魅力に取り付かれ、ついに「花しるべ」という本を出版した。
サブタイトルは「寝ても覚めても函館山」だ。
函館山は牛が臥したような形で「臥牛山」とも呼ばれているが、その牛の背にこのような素晴らしい花がたくさん咲いていたとは驚きである。
住んでいる人よりよそから来た人が、真の素晴らしさを発見してくれるのはうれしい。
そういえば函館市は150余年前の開港以降、外国人や本州からの人たちが多く住み着いた。この街の魅力を引き立ててくれたのも、そのような人のおかげだと、ふと思い出している。
藤島さんの本は、上記のギャラリー天主様のところで、扱っています。
函館大好きな人におすすめです。