▼IR法(賭博法と呼ぶ)をめぐり、北海道新聞(道新)が全道世論調査を実施した。誘致【賛成7%】どちらかと言えば賛成『25%』だ。
▼【反対39%】どちらかといえば反対『27%』だ。つまり【反対側が66%】VS【賛成側が33%】で、結論は道民は賭博法誘致には【反対】という結果を出した。
▼第一候補とされる「苫小牧市」を含む胆振管内では【反対58%】で、賛成は【39%】だ。苫小牧市長は誘致に積極的なので、賛成【39%】は、意外と大きい数字だ。
▼米軍基地新設をめぐる「沖縄県民投票」は「賛成・反対」のほかに「どちらでもない」という3択になった。基地が新設されれば、米軍はさらに今後も居座るということだ。【どちらでもない】という選択肢は、県民としてはありえない選択だ。
▼博打は【道徳教育】では、ダメに決まっている。だから「どちらか賛成・反対」などという選択肢は論外だ。そうであれば、北海道民は賭博誘致には【反対39%・賛成7%】だけの結果でよい。
▼さらに分かりやすく拡大すれば 、おおよそ【(反対84%・賛成15%)】というところだろう。
▼アベ総理は基地反対の沖縄県民を無視し、埋め立てを続行するという。北海道のはるみ知事も、今期限りの引退だが『誘致に向けた取り組みを進めることが重要だ』と寝ぼけたことを話している。「シンゾウ&はるみ」は【国民主権】ということを全く理解していない【憲法痴呆派】なのだ。
▼と、いくら国民の一人だと思う私がほざいても、何ら影響がないが、ここは専門家の意見を拝聴したい。内田樹・白井聡の対談集【日本戦後史論】からの驚くべきメッセージだ。
▼内田=「最近の日本は右傾化しているといわれているが【シンガポール化】している。シンガポールは国是が【経済成長】だ。経済システムも教育も、メディアも、すべて社会制度が「経済成長に資するか否か」を基準に適否の判断がなされる。そこには【民主主義は経済成長にプラスにならない】と判断されたので一党独裁が続いている。
▼「国内治安法」があり、反政府的な人物は令状なしで逮捕拘禁できる。労働組合は政府公認だけ。大学入学は、反政府的な意見がないという証明書の提出。さらに反政府的メディアは存在しない。首相ポストは世襲で、国有企業を支配している。極めて効率的なトップダウンシステムだ。
▼我が国は「特別秘密保護法」「集団的自衛権の閣議決定」や、自民改憲草案における「非常事態」の適用による独裁制の合法化とか「教育法改定」による「学校の株式会社化」など、すべてが【シンガポール化】の流れだ。
※だからアベ政権を支える支持層は、大日本帝国のような日本をつくりたいのではない。シンガポールみたいな、金もうけだけに特化した社会の仕組みにしたいので【民主主義は邪魔なだけ】なんです、と指摘する。
▼そうであれば【賭博法】から、北海道の未来づくりが見えてくる。道内の空港の一元化を図り、千歳空港のハブ化で、世界から多くの観光客と博徒を迎え入れる。さらにスポーツによる、北海道の新たな魅力作りも始まった。
▼不健全な精神(賭博)と同時に健康促進(スポーツ)をプラスし、不健全さを緩和させようという目論見だろう。日本ハムの北広島移転は、球場のほかに大規模なテーマパークの建設もある。賭博場の可能性も大いにある。
▼千歳空港を中心に、北広島・苫小牧市・ルスツこのゾーンは、北海道がシンガポール化を目指す好適地ではないだろうか。北海道という広大な自然は、人間が自然と共生することを追求する場所ではなく、自然を破戒し経済を優先する、戦後日本の繰り返しの大地にはならないだろうか。はるみ知事はすでにシンガポールの賭場を視察している。
▼アベ総理が総裁選4選を目指すというような、物騒な話題が飛び込んできた。もしアベ一党独裁が12年も続けば、北海道は経済優先の【シンガポール化】され、金もうけには向かない民主主義は、北海道には馴染まない考えになるだろう。
▼守るべきは【民主主義の大地北海道】だ。そのためには【シンガポール化】をさせる博打法には絶対反対だ。知事選の投票もそれ一点張りでいい。
▼IR法の函館地区の説明会は【3月13日14時30分から、渡島総合振興局で開催】される。私が申し込んだら、名前と住所と電話番号を聞かれた。事前にIR法の資料でも送ってくるのだろうか?!