函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

防衛費のGDP比2%

2022年11月30日 11時53分25秒 | えいこう語る

▼私たちの世代は、防衛費の増大は戦争を誘発するのでGNP(国民総生産)の1%以内と、政府が制限を設けていたというのは知っている。

▼GNPからGDP(国内総生産)に変わったが、その数字の枠内を少しは超えていることは理解していたが、“丁寧総理”が27年度に2%越えを財務省と防衛相に指示したという。

▼明日をも知れないキシダ政権が、5年後の予算について言及するとは「遺言予算」?か。22年度の防衛予算は5兆4千億円だ。 5年後には10兆円となる。

▼IMFが発表した2018年度のGDPは、1位が米国・中国・日本の順だ。米国は日本の4倍の20兆5千億ドルだ。

▼そこから比較すれば、昨今の世界情勢から考え、日米軍事同盟下では、2%でも足りないという、米国からの指摘があるのではないかというのではないかと推測される。

▼周辺事態の悪化に備え、敵基地攻撃能力をも考え、ミサイルの増強などを真面目?に討論しているのが、現在の我が国の“国壊”と呼ぶにふさわしい現状だ。

▼与党ばかりではなく野党も乗り気だ。自衛のための戦争準備だ。「憲法第9条」は、もはや廃棄条項化している。

▼「9条の改正笑ひ言ふ議員このチンピラに負けてたまるか」。歌人・岩田正一
こばかにしたようにへらへら笑いながら憲法9条などもう変えたほうがよい、軍隊保持は世界の常識ですよ…とかなんとか若手議員がテレビか何かで揚言する。嗤笑しつつ、あるいは含み笑いしながら、いかにも分かったようなことを言う。辺見庸著「いまここに在ることの恥」発行・毎日新聞社。

▼この本は2006年に毎日新聞社が、辺見を招いての「憲法改悪をどこまでも反対する」という講演会の内容をまとめたものだ。

▼29日付北海道新聞「論壇」での、東工大教授中島岳志の発言だ。「テレビの討論会番組でも、相手の言葉を遮り、時に大きな声を出して威圧する論客が目立つ。そして彼ら・彼女らは、相手を見下し嘲笑する。議論への信頼を取り戻さなければならない」。

▼18年も前の議員以上に、今の我が国の国会議員は「憲法無視」をし、何ら反省の心もない
。「恥を知らない」国会議員が増えてきた。

▼こんな日本にしたのは、他ならぬ日本国民なのだ。私たち国民も恥を自覚し、国会の議論を注視しなければならない。それしか方法がないのではないかと、早朝の布団の中での読書で考えていた。

リンゴがホタテ貝に

2022年11月27日 09時22分59秒 | えいこう語る

▼コロナ下で人との接触を避けるため、会社の採用試験も「ウエブテスト」なるものがあり、それを悪用し代行受験をしたのが発覚した。

▼手口を聞いても私には理解できないが、パソコンに詳しい若い人にとっては、簡単な仕組みのようだ。

▼デジタル化についていけないアナログ世代の私は、急激なデジタル化は世の中を混乱させる、いや“ぶち壊す”のではないかと危惧している。

▼戦後をほとんど過ごしてきた私たちの世代は、高度成長経済下で、日本人は何を失ったかの検証は、一応総括できているからだ。

▼ツイッター社を買収したイーロン・マスク。買収額は6兆4400億円だ。まず初めに財政再建のための大量解雇を行う。

▼大量解雇といえば、一気に赤字を解消したカルロス・ゴーンを思い出す。経営トップには血も涙もいらない世界になったようだ。

▼マスクの解雇の仕方は、社員のパソコンに「解雇」と送られてくるという。まさに「サドンデス」だ。

▼言論の自由も認められず、画面に向かって「なんていう日だ!」と叫ぶ社員の姿が浮かんでくる。

▼マスクの顔にプーチンの顔が重なって見えた。ある日突然、パソコンに「召集令状」が送られてくる。そんなことが「憲法改正後」の日本で、あり得るかもしれないと思ったからだ。

▼私は昨夜アップル社の社員になり、ある朝私のパソコンの「アップル」のマークが【ホタテ貝】に変わった夢を見た。

▼私は「かいこ」されたと気付き、布団から跳ね起きた。人情の欠片もない無粋な時代になったものだ。

▼私はデジタル化を「蕁麻疹」だと思っている。いや「帯状疱疹」かもしれない。

▼今朝の新聞に、こんな句を見つけた。
 
   さんずいをつけて繰り出す酉の市
               柳家小満ん

ついでにあたしも。
   
   赤とんぼ編隊組んだはいつの日か
                三頭下

▼なんだか日本の良い心象風景を、ぶちこわしにする時代ですね。

同調圧力と共通認識

2022年11月24日 20時42分10秒 | えいこう語る
▼役所関連の組織の委員に選ばれ会議に出席すると、費用弁償が支出される。いわゆる交通費のことだが、古めかしく役所然とした名称だ。でも廃止しないで残っているのが面白い。

▼このお金は税金から出されるので、委員としての責任を果たさなければならないとの責任感から?、必ず質問することに心掛けている。

▼議長に指名された人の役割は、スムーズに議事進行し、問題なく終わらせることだ。だから私は議長役が苦手だ。

▼質問が出ないように仕切るのではなく、質問を出やすいように進めたいというのが私の性格だからだ。と言って議事を混乱させるということではない。

▼十分討論してもらってから「共通認識」を高め、その上で採決に持っていきたいと考えているからだ。

▼簡単に言えば「他に異議ございませんか」派ではなく、「他にもっと意見がございませんか」派だ。会議はもめて少し長めのほうが、意義ある会議になると思っているからだ。

▼会議で嫌だと思うことがある。それは「異議なし」という大きな声で叫ぶ者がいる会議だ。なぜか「同調圧力」が働き、反対意見が出にくくなる。

▼「異議あり」と大きな声で叫ぶのも大人げないような気がして、「質問があるのですけれどよろしいですか」と、意外と謙虚になってしまう。

▼謙虚そうだと思われるのか、たいていは質問が認められる。そこで反論が始まる。でも「異議あり」と大声で叫びたいと思っているのが、永年の思いだ。

▼大きな声での「異議なし」は、「全体主義」または「独裁主義」につながる、そんな恐れを抱かせる。この頃の世界の大国を見渡せば、とみに感じるからだ。

▼ということで、会議での「同調圧力」の雰囲気を醸し出す「異議なし」に、無性に反対したくなるこの頃の私だ。

▼前置きが長くなったが、私が所属する函館市町会連合会での出来事だ。子供を犯罪から守る活動で、懸命に活躍している町会がある。それには敬意を称する。

▼だが連合会全体で、警察と手を組んでパトロルを行うことで、犯罪防止に効果があるのではないかと、提案した町会がある。それはとても効果的で良いことだという雰囲気になった。

▼だが憲法が改正され、軍隊を持つ国家になれば、一朝有事に「戒厳令」が布かれた場合、警察は国家権力の強力な組織として、国民の人権制限をするのではなかという危惧を感じる。

▼「そこまで考えることはない。子供たちの安全・安心な環境を守ることが町会の大切な役割ではないか」という声が出る。

▼もちろんそれは理解できるが、そんな組織に市民の任意団体である町会が、自ら率先し協力姿勢を示すのはいかがなものかと反論する。

▼だが、私の意見を無視するように「それは必要なことだ」という意見が大きくなる。さらに言えば「反対するのは会長として不適格だ」という意味に聞こえる。一見極端に見える私の意見は、「非協力的」だと無視される雰囲気が蔓延しだす。

▼「同調圧力」が働き、異端者の排除が行われる。私はもっと深く考え行動すべきだと思うが、そんな雰囲気にならない。そこに議長がすかさず採決に持ち込む。「賛成多数によりこの件は採択します」ということになる。

▼私は民主主義の多数決の原理に、この頃不快感を覚える。意見は多数あって、そこから議論を深め、より良い方向を探るのが民主主義だと思っている。

▼自分の意見が通らないから、多数決が嫌だということではない。少数意見を「無視する」傾向が強くなっているのを感じるからだ。それはどの頃からだと考えれば、やはり安倍晋三の顔が浮かぶ。

▼「私が首相だから私の代では、それが正しい」と発言し、反対意見を“嘘呼ばわり”していたからだ。

▼少数意見を尊重しながら、採決を求めるということではない。少数意見など民主主義を進めるうえで不必要だという考えが、身近にも蔓延しだしているように感じるからだ。

▼こんな世の中が進む中で、過半数で可決する「憲法改正」の「国民投票」が心配でならない。
そこを周囲に理解させることができないので、ますます多数決が嫌いになる私だ。

▼つまり「同調圧力」に屈しない「共通認識」が必要な時代になったということを、今日のブロブで書きたいと思ったが、やはり今の私の能力では、力不足だというのを感じている。

▼先日ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮からのミサイル発射で、我が国の防衛予算の増大が総理に提案された。

▼自衛のためという「同調圧力」に屈しないように、憲法9条の意義の「共通認識」を、周囲に高めたいと思う。あくまでも微力であることを自覚しながら。

紅葉と湯と月

2022年11月22日 10時08分48秒 | えいこう語る

▼今年の我が家の庭の紅葉は見事だった。特に赤もみじが美しかった。自宅の湯船に入れ、紅葉湯を楽しもうと妻に提案していた。

▼雑用に追われている間に、一気に葉が落ちてしまった。でも銀杏の葉の黄色と、満天星(どうだん)つつじの小さな赤い葉も、まだ十分美しかった。

▼湯船に散らばしたらなかなかの趣だ。田舎の温泉宿の雰囲気がある。妻もゆっくり入浴を楽しんだようだ。

▼私は一句ひねってみようと思ったが、湯船という狭い空間の中で、のびのびした大きな世界を表すことができなかった。

▼その夜外に出ると、11月の北国の空に無数の星座が輝いていていた。一句ひねってみようと思ったが、広大な宇宙を凝縮する力がなかった。

▼良い素材があるのに、それを表現できない自分の教養のなさを恥じ入る。振り返れば俳句も短歌も、身近に教えてくれる人がいた。

▼習いたいと思ったことがあるが、若さゆえ他の趣向に走った。いまやその先生たちも、浄土世界に吟行に出かけてしまった。

▼布団に入り、田辺聖子の「小倉百人一首」を開いた。絵・岡田嘉夫、書・田辺勝世で、読みごたえと共に見ごたえのある一冊だ。

  山川に風のかけたるしがらみは
  流れもあへぬ紅葉なりけり  春道列樹

  このたびは幣もとりあへず手向山
  紅葉の錦神のまにまに    菅原道真

  月見ればちぢにものこそ悲しけれ
  我が身一つの秋にはあらねど 大江千里

▼この三首で心地よい眠りに就いた。


▼田辺聖子は「齢を重ねたかたがたも、世俗の怱忙のあけくれに、いつか百人一首の世界は、忘却の彼方に見失っているかもしれません。そういう方々のため、また私自身の楽しみのためにも、書いてみました」と後記している。

“更迭”ではなく“失格”

2022年11月22日 10時08分48秒 | えいこう語る

▼更迭という文字は、字面から見ても意味が希薄に感じられる。大臣更迭ではなく【大臣失格】というのが妥当に思う。

▼失格であれば議員資格が失われるというような、強いイメージを与えることができる。更迭という文字は繰り返すごとに、単なる“交代”としか感じられないからだ。

▼新聞各社も、明日からは“失格”に統一してほしい。また大臣失格者が出そうだからだ。

▼【軍隊とは、具体的には、組織体の名称は何であれ、その人員、編成方法、装備、訓練、予算等の諸点から判断して、外敵の攻撃に対し国土を防衛するという目的にふさわしい内容を持った実力部隊を指す。この解釈を一貫させていけば、現在の自衛隊は、その人員・装備・編成等の実態に即して判断すると、9条第2項の「戦力」に該当するといわざるをえないであろう】。芦部信喜・高橋和之補訂「憲法第四班」岩波新書。

▼なぜ憲法解釈を引用したからというと“更迭”ばかりに集中し、肝心の「憲法第9条」をないがしろにしているからだ。こんな国会議員であれば、全員が“議員失格”だからだ。

▼防衛力強化に関する政府の有識者会議が、防衛費増額の財源として歳出改革のほか、増税などの幅広い国民負担の必要性を訴え、相手国のミサイル発射拠点など直接たたく、敵基地攻撃能力の保有についても総理に提言すると、22日の北海道新聞に掲載されている。

▼この記事を目にする北朝鮮の金正恩はどう考えるだろう。日本がその気なら先制攻撃をかけ、日本に核ミサイルを撃ってやろうと?!。

▼北朝鮮のミサイル発射の軌跡を見れば、どうやら函館市を狙っているように思える。先日も我が国のEEZ内の松前町沖に落ちた。

▼松前や江差を狙っているわけはない。日本周辺で一朝有事ともなれば、米軍が駐留する可能性があるのは、空港や港湾の整備が整っている函館市だ。

▼先日「病院船」の法案も可決されたようだ。病院船は災害時に活用するが、戦争時に船内での手術などで活躍する。その係留地に函館港という声がある。地元選出の国会議員も誘致に熱心だ。

▼何度も繰り返して言うが、1997年8月29日付「朝日新聞」。「日米新ガイドライン協議中に米国から日本側に対し、有事使用の可能性のある民間空港と港湾は、北海道は千歳空港、港湾は苫小牧と“函館”」が挙げられているからだ。

▼函館港は最近駅周辺の若松埠頭を、大型クルーズ船の入港を目的に水深を掘り下げ、9万トンクラスの入港が可能となった。

▼近くの西浜埠頭は水深14Mだ。米空母の入港は可能だ。函館市は人口減が全国で最も早い都市とされている。人口が少なければ軍港化には向いている?!。

▼私は嫌な予感がする。市は観光都市を目指すが、国は函館市の軍港化を目指しているのではないかと。函館市議会で、観光活性化への発言は多いが、軍港化懸念の発言は果たしてなされているのだろうか。

▼来春には市長選と議会選がある。市長は役所出身の二人が戦う。市議は定数に対し、一人しか候補がいないといわれている。

▼函館市は活性化の旗印ばかり目立つが、停滞気味はさらに続くような気がする。我が国の誇りである「憲法第9条」。この旗印こそ、今最も多く掲げなければならないと思う。

▼“更迭”自体にはなんの罪もないが、更迭は日本語から消去してほしい。危機感の薄い言葉に見えるからだ。