野田首相と仲井真沖縄県知事の対談を、昨日のテレビで観た。
首相が、沖縄県から出されていた新年度振興予算に対し、満額を了承しさらに600億円ほどお手盛りをした旨を、知事に伝えていた。
東京からのお土産は「東京バナナ」や「雷おこし」ではなく「山吹色の交付金」とは、越後屋もなかなかの者である。また顔色も変えず受け取る殿(元通産官僚)も、その上を行く智謀者に見えた。
この対談を見て、佐藤栄作首相の沖縄返還時に、国民に内緒で米国に多額のお金を支払ったとする「沖縄密約」を思い出した。
当時政権が磐石だった自民党と違い、米国とも関係が薄い軟弱な今の民主党では、そのような腹芸(密約)は通用しないだろう。
そこで弁舌さわやかで説得力のある首相自ら、テレビで知事に訴えるという大芝居を打ったのだろう。
「沖縄からの予算は大盛りにした。米軍は1,500人沖縄から撤退し、米軍5施設も返還される。その土地を利用し沖縄の振興に生かしてはどうか。これほどまで政府が沖縄のことを考えているのだ,辺野古を許可してくれ,そうでなければ普天間が固定化されるぞ」これが首相の本音だ。
それに対し知事は「辺野古への移転は時間がかかる、我々は県外移設望んでいる」としている。時間がかかるというのは、辺野古容認の選択肢を、完全に閉ざしていないと読み取れる。
政府からは絞るにいいだけ絞って、最後は容認するというは、あまりにもしたたかな知事ではないだろうか。今年函館市内で出会った沖縄の若者が「あの知事は次の選挙は落ちるだろう」と、吐き出すようにいった言葉を思い出した。
※NHKテレビドラマ『坂の上の雲』の203高地の撮影現場になったのは、函館市戸井地区の右から二つ目の山。目の前は津軽海峡。
さて大間原発である。大間町の町長、新年度予算の財源が足りないと、お金の無心に、原発会社の本社を訪れた。今回ばかりではない以前もだ。この原発会社は電源開発というが、大間町改め「電源開発町」といってもいい。
町長は、もはや町と原発会社との間の、現金輸送係長とい感じだ。
大間原発は今までの原発から出た、ウランとプルトニウムを燃やさなければ捨て場がない。政府は必ず大間原発をつくらなければならないのだ。1基作るとしばらくは補助金で潤うが、それが切れると次の原発をつくらなければならない。
今、大間町に野田首相が現れ「下北半島振興資金はこんなに用意しました。みんなで原発を誘致してください」とお願いすると、万歳の声が下北半島から上がるに違いない。
沖縄の基地問題と原発問題、鼻の先に補助金をぶら下げられ、それに飛びつくという同じ縮図ではないか。
鼻の先には、平和や命の保障があるだろうか。
お先は、真っ暗に違いないのだが。
首相が、沖縄県から出されていた新年度振興予算に対し、満額を了承しさらに600億円ほどお手盛りをした旨を、知事に伝えていた。
東京からのお土産は「東京バナナ」や「雷おこし」ではなく「山吹色の交付金」とは、越後屋もなかなかの者である。また顔色も変えず受け取る殿(元通産官僚)も、その上を行く智謀者に見えた。
この対談を見て、佐藤栄作首相の沖縄返還時に、国民に内緒で米国に多額のお金を支払ったとする「沖縄密約」を思い出した。
当時政権が磐石だった自民党と違い、米国とも関係が薄い軟弱な今の民主党では、そのような腹芸(密約)は通用しないだろう。
そこで弁舌さわやかで説得力のある首相自ら、テレビで知事に訴えるという大芝居を打ったのだろう。
「沖縄からの予算は大盛りにした。米軍は1,500人沖縄から撤退し、米軍5施設も返還される。その土地を利用し沖縄の振興に生かしてはどうか。これほどまで政府が沖縄のことを考えているのだ,辺野古を許可してくれ,そうでなければ普天間が固定化されるぞ」これが首相の本音だ。
それに対し知事は「辺野古への移転は時間がかかる、我々は県外移設望んでいる」としている。時間がかかるというのは、辺野古容認の選択肢を、完全に閉ざしていないと読み取れる。
政府からは絞るにいいだけ絞って、最後は容認するというは、あまりにもしたたかな知事ではないだろうか。今年函館市内で出会った沖縄の若者が「あの知事は次の選挙は落ちるだろう」と、吐き出すようにいった言葉を思い出した。
※NHKテレビドラマ『坂の上の雲』の203高地の撮影現場になったのは、函館市戸井地区の右から二つ目の山。目の前は津軽海峡。
さて大間原発である。大間町の町長、新年度予算の財源が足りないと、お金の無心に、原発会社の本社を訪れた。今回ばかりではない以前もだ。この原発会社は電源開発というが、大間町改め「電源開発町」といってもいい。
町長は、もはや町と原発会社との間の、現金輸送係長とい感じだ。
大間原発は今までの原発から出た、ウランとプルトニウムを燃やさなければ捨て場がない。政府は必ず大間原発をつくらなければならないのだ。1基作るとしばらくは補助金で潤うが、それが切れると次の原発をつくらなければならない。
今、大間町に野田首相が現れ「下北半島振興資金はこんなに用意しました。みんなで原発を誘致してください」とお願いすると、万歳の声が下北半島から上がるに違いない。
沖縄の基地問題と原発問題、鼻の先に補助金をぶら下げられ、それに飛びつくという同じ縮図ではないか。
鼻の先には、平和や命の保障があるだろうか。
お先は、真っ暗に違いないのだが。