▼日本の総理で、米上下両院合同会議で演説をしたのは、今回のアベ総理が初めてだという。実をいえば、この歴史に残る出来事は、弱体化する米国の軍事力を補うため、日米安全保障条約をより強固なものにする、ハリウッドが作成した映画「希望の同盟」である。もちろん主人公は、世界で一番強い米大統領だ。その片棒を担ぐ準主役に、アベ総理が大抜擢されたのだ。出演依頼に来たのは、キャロラインちゃんだ。喜んだアベ総理、すぐキャロライン家のために、ニセコの別荘をプレゼントした。キャロラインちゃんは、スキーが大好きで、こっそりニセコのパウダースノーを満喫しているからだ。
▼ 事前に原稿(両院でのメッーセージ)を米国側に送り、米国側が添削したものを渡され、ハリウッドスターらしく演ずるように命じられた。大統領からプレゼントされた、同じネクタイを締めての登場だ。映画の副題は「あなたに首ったけ」というらしい。堂々とした演技に、スタンディング・オベーションで応える聴衆。これは、聴衆の行動を指示する役が舞台の袖にいるのだ。アベ総理はみごとに演じきった。聴衆からは、ブラボーとの声援が沸き起こるが、正確に通訳すれば「絶好調!または有頂天!」だ。
▼ さらに晩さん会。大統領はアベ総理の故郷、山口県の日本酒を取り寄せふるまった。この粋な計らいは、キャロラインちゃんにプレゼントした、別荘のお礼だ。さらに、「数寄屋橋次郎」でお寿司を御馳走になったことに触れ「絶妙な寿司は、酒なしには楽しめない」などという、極上のリップサービスだ。大統領はさらに持ち上げる。「春、緑と友情、アメリカと日本和やかに」という、下手な俳句まで披露した。春と緑、季語がダブッテいるようだが、両国の関係はダブルぐらいの親密な関係になったという意味なのだろう。ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領から、アベ総理は帰りにこんな名誉称号をいただいた。『米国副大統領シンゾウアベ』だ。
▼ 映画「希望の同盟」は、製作はハリウッドだが、実は、脚本・監督は、我が国の奇才、三谷幸喜だったのだ。三谷監督は次回作について聞かれると「王様と原発」と発表した。東南アジアに自らがトップセールスマンとして、世界一安全な原発を売り歩くアベ総理主演の作品だ。製作費はハリウッドが持つことになっているが「秘密保護法違反になるけど、実は日本が立て替えるらしい」との舞台裏も、監督が話してくれた。
▼ここまでが、昨夜の私の夢だ。