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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

名脇役のいなくなった日本ハム

2014年11月30日 12時04分20秒 | えいこう語る

▼    野球は特別好きというわけではないが、北海道に住んでいれば日本ハムの動向が気になる。野球界でいえば「心・技・体」を兼ね備えたといえば、稲葉選手だろう。「心・技・体」には、おのずと美しさがそなわるし、正しさもそなわるのだ。美しさと正しさがグランドに花開く野球選手が稲葉篤紀だ。門外漢の私の感想もこのようだから、稲葉フアンの心中ははかりしれないものがあるのだろう。

▼    稲葉ジャンプが始まっても、稲葉選手は自分が花形スターではなく、チームやフアンのためにあるという姿勢が、フアンを魅了するのだ。自分が打つ、さらに次の選手にも打って欲しいという、後輩のモチベーションを高める、名脇役に徹している姿に「美しさと正しさ」を見るのだ。男らしさといえば高倉健さんだが、稲葉選手も男らしさといえば、健さんにひけをとらないと私は評価している。共に謙虚さがあるからだ。男らしさとは“謙虚さ”がなければならないからだ。

▼    だが、このところの日本ハムの選手の配列はいただけない。名手糸井・鶴岡・大引そして小谷野が自らチームを離れた。野球は主役だけを育ててはならないのだ。チームが一丸となり勝利を目指す所にフアンは感動するのだ。映画やテレビドラマだって、主役を盛り上げる名脇役がいなければ、味気ない内容になる。名脇役がたくさん出て主役を引き立てるのだ。

▼    黒沢監督の映画「七人の侍」を思い出してほしい。名脇役たちが主役の映画だ。そこに世界中の監督たちが絶賛するのだ。日本ハム栗山監督にお願いしたい。大谷投手や中田選手の主役ばかりが活躍するドラマは、あまり心を動かせないのだ。稲葉選手のような選手がグランドに9人並ぶ、そんな燻銀のようなチームを期待しているのだ。

▼    最近、フアン離れが始まっているという噂も聞こえてくる。監督が主役のドラマも期待しない。早く稲葉監督と代わることが、北海道の野球フアンの望むところだと思うが。

▼    まったく意味不明な要望だが、アベ総理とクリヤマ監督の退陣を要求したい。


不器用ですが

2014年11月29日 12時00分33秒 | えいこう語る

▼物事によく気がつき、配慮を怠らない男性は、周囲から尊敬される。だが、世話を焼きすぎると女らしい男だといわれ、尊敬が少し侮蔑に変わってしまったりする。その反対で、心では気を遣っているのだが、表面的には細やかな配慮がたりない。たりないというのではなく、だせないシャイな性格なのだ。しかし、いざという時に頼りになる男性が、男らしい奴だといわれてきた。そんな後者を代表する男性が、高倉健さんだ。いわゆる「不器用ですが」という言葉が似合いすぎるのだ。

▼ 昨日は、映画「幸福の黄色いハンカチ」がテレビで放映された。健さんの「不器用さ」が画面いっぱいに溢れていた。刑務所から自宅に戻り、黄色いハンカチがはためく場面は目頭が熱くなる。妻役の倍賞千恵子さんと高倉健さんの、その場面での二人の演技には台詞がない。言葉がなくても心はつながるという名演技だ。

▼ 「終」の字幕が出たのでチャンネルを変えようと思った。妻の鋭い声が聞こえた。「あなた何しているの、馬鹿じゃないの」・・・???。

何と、テレビのリモコンの代わりに、電話の子機を持ちチャンネルの数字を押していたのだ。

▼ 健さんの名演技が、まだ私の脳裏に溢れかえっていたので「不器用ですみません」との、台詞が口をついた。・・・「ただのボケじゃないの」という鋭い突っ込みが入った。

▼ 健さんと千恵子さんの名演技に目頭が熱くなり、つい間違ってしまった、とは許してもらえなかった、我が家の「不幸な黄色いハンカチ」の、迷場面だ。「終」。


衆院選終了後の戦い

2014年11月23日 13時09分11秒 | えいこう語る

▼ 圧倒的勢力を保持している政権与党が、あえて解散に踏み込む理由を推測してみる。政権を保持した2年の間、戦後なしとげられなかった法案を一気に片付けた。デフレ脱却という経済政策を正面に振りかざし、景気さえよくなれば国民は自分たちの勢力を支えてくれるに違いないとの戦略を立てた。

▼ 「アベノミクス」は、景気浮揚の呪文のように小気味よく国民の耳に囁きかけた。国民は一時的に軽い催眠状態となった。その催眠状態の中「日本国憲法第九条」を骨抜きにする法案を、粛々と成立させたのだ。戦後69年「平和ボケ」したといわれる日本国民は、まんまと戦後レジュームの解体を、容認させられてしまったのだ。

▼ これだけの大仕事をやり遂げれば、さすがに抵抗も大きくなる。勢力を温存しているうちに、専守防衛で伝家の宝刀を抜いた方が、得策ではないかと判断した。野党の足並みがそろっていないうちにだ。

▼ 当然、国民も慌てふためいている。戦いは短期決戦だ。こうなれば、国民もどちらに付くか迷っている。迷えば大きな勢力に付いた方が「政情の安定」だと考えるのが庶民の一般的心理だ。このまま政権を維持し接近戦を強いられるより「勝ちが見える戦い」をするのが、戦の常道と決心したに違いない。

▼ 前回は、戦わずして退陣した安倍長門守。長ドスを抜いての殴りこみ解散だ。「男シンゾウどこへ行く、背中の牡丹が泣いている」と叫ぶ声にも「私が最高責任者です」と、すこぶる好戦的なシンゾウ親分だ。

▼ さて話は変わるが、先日、首都圏在住の友人との会話だ。「東京ではすでに福島原発の事故は忘れている。原発の中止で電気料金の値上げが経済を圧迫しているので、再稼動を都民の多くは望んでいるようだ」という。「福島も大間も首都圏へ電力を送るための原発だ。それなら東京に原発を建設したいといえばいいじゃないか」と私はいった。「それはまずいな」というのが、首都圏住民の本音のようだ。

▼ さらに話は飛ぶが、先日ある飲み会での友人の話だ。「俺は戦地に行った爺さんから、戦争だけはしてはならないと教えられてきた。ずっと自民党だったが、今回はあれこれ抜きで共産党に投票する」と断言した。

▼ 函館市町会連合会の、大間原発反対市民大署名運動が、12月1日から開始だったが、選管に訪ねたら「選挙後が望ましい」といわれた。選挙結果がどうあろうと12月15日から、選挙の連呼に代わり「大間原発建設反対に、市民全員の署名をお願いします」という声が、街頭に流れる。

▼「大間原発反対・函館市町会連合会」の勇ましい旗が、選挙後の虚しさ漂う函館市内に、燦然とはためくだろう。日露戦争より110年目の今年。「青函の興廃この大間原発にあり。本日天気晴朗なれど津軽海峡波高し」の決意だ。


衆議院解散の名称

2014年11月22日 12時31分51秒 | えいこう語る

▼師走を前にした今回の衆議院解散。「アベノミクス解散」「景気回復、これしかない解散」「念のため解散」「デフレ脱却推進解散」「大儀なき解散」「アベノミクス失敗隠し解散」「国民そっちのけ解散」「逃げノミクス解散」「争点なき自由形解散」「追い込まれ解散」などと、巷間囁かれている。

▼ アベ政権の2年間、一言でいえば「戦争放棄の国から戦争をする国」に限りなく近づいたということだろ。素直に言えば「人殺し政権」を国民が支持したと言ってもいいだろう。

▼ いくら言論の自由であっても、これでは世の中殺伐としてくる。そこで私なりに、今回の解散劇に名称を付けてみる。

▼ 伊吹衆議員議長が「日本国憲法第7条により、衆議院を解散する。御名御璽というや否や、一部から「万歳」の声が上がった。いつもは、与野党決戦に備えての、力強いい「万歳三唱」だが、なにやら意味不明の今回の解散に、心が浮き足立っているのだろう。

▼中途半端な万歳に、議場内に失笑が漏れた今回の解散劇。我が国の政治の体たらくが露見された瞬間だ。そこで私は「漫才解散」と命名した。


高倉健VS安倍晋三

2014年11月19日 11時50分44秒 | えいこう語る

▼衆議院解散より俳優高倉健さんの死去の方が、私の田舎では大きなニュースだ。日本男子の見本のような役を演じたが、高倉健という男優を通し、男の生き様はどうあるべきかを、スクリーンを通じて学ばせてもらったのは、私たち世代だ。だが、フアンの中には健さんのように、強く優しく哀愁を帯びた男の背中を見習おうとして、勘違いした御仁もいたようだ。

▼ 当時、健さんの映画が終わると、混雑した中で肩がぶつかったといい、映画館前で喧嘩をする若者もいた。「男ぶりかどんぶりか、高倉健かじゃんけんか」などという言葉も懐かしい。高度経済成長期の経済至上主義の世に在って、男の矜持が失われていった時代、健さんの演じる男道に魅了されたのだろう。学生運動も終末にさしかかった,無気力感が世にはびこり始めた時代の、スーパースターが健さんだった。

▼ さて、男ならじっと耐え新年を迎えるそんな時代に、外遊から戻るや否や、消費税増税延期を人質に、衆議院解散の伝家の宝刀を抜いた。「男シンゾウ、どこへゆく」「戦争するため海外へ」なんて、減らず口を叩きそうな気配だ。

▼ 「表費税増税は、17年4月に必ず行う」。野党の体たらくを見越し、勝利を確信した上で、国民に増税の意志を約束させる。こんなふざけた解散など、今まで見たことのない卑劣な振る舞いだ。増税は「国民が決めたこと」ということを確約させる、まずは「増税確認解散」なのだ。

▼ 国会へ、殴り込みをかけようとする野党はいない。自分の縄張りにいち早く戻り、子分を集めて死にもの狂いの戦いを強いられる、情けない端役ばかりだ。

▼ さて、晋さんが仕掛ける戦いの、真に目差すものは何か。自分の組の組織強化だ。それには強い軍事力を背景とする力での統制だ。この解散の真の狙いは「集団的自衛権行使容認」つまり戦争する国への、足固めだ。マスコミが予想するように、晋さんの組は多少子分を減らすだろうが、政権の維持は可能だ。さらには長期政権への第一歩を、確実にすることだ。

▼ 消費税増税を延期することで、一般の国民は良かったと思っている。野党の攻撃で延期したのではない。国民のために延期したのだという、大義名分が出来上がったのだ。国民が頼りにするのは、やはり晋さんだと。

▼ 次々当選する自分の子分に、勝利の赤い薔薇を付ける晋さんの笑顔が浮かぶ。その薔薇が首を取られた野党の顔写真に変わった時、尿意を催し目が覚めた。もし尿意を催さなければ、組閣の顔ぶれまで見てしまいそうだったからだ。

▼健さんの死後、政界には「仁義なき戦い」が、さらに吹き荒れそうだ。私が映画監督なら「七つの大罪」というタイトルの映画を作製したい。「原則なき政治」・「道徳なき政治」・「労働なき政治」・「人格なき政治」・「人間性なき政治」・「良心なき政治」・「犠牲なき政治」のオムニバス映画だ。もちろん主役のマハトマ・ガンジー役は、健さんに頼もうかと思っていたのだが。