鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2127~捕まえて、食べる

2022-08-26 12:36:36 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「捕まえて、食べる」です。

「捕まえて、食べる」という本を見かけました。
猟師や漁師なら当たり前のタイトルですがどうやらそうではないようです。
内容紹介にあった椎名誠・高野秀行・小泉武夫の三氏の評を読めば誰でも気づきます。
もしかしたら「ゼロからトースターを作ってみた」的な面白プロジェクト体験記なのかもしれない・・・。
カスタマーレビューは賛否両論。
どうやらなかなか自分で出来ないことをやってくれた貴重な記録らしいので読むことにしました。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
椎名誠さん 「読んだらすぐに自分でもやりたくなった」
高野秀行さん 「爆発する「夏休み感」にやられた! 」
小泉武夫さん 「狩猟本能×料理奔放×賞味悦楽=この本、である」
……担当編集者 「何度読んでも笑えます」

「無免許捕食の達人」が挑戦する、ザ・狩猟&料理。
冒険は身近にあり!

え、埼玉でスッポン!?
臭~いエイの発酵物体ホンオフェに鼻をつまみ、透明でかわいいホタルイカになごみ、多摩川の野草でなんちゃって節約ライフ。
近くの川、山、海へゴー!
この経験はお金じゃ買えない。
都会では、シンプルなことほど冒険になるのだ。
山頂で味わう珈琲のごとく、毎回最後は、味わい深~くごちそうさま。

標本1 世界で二番目に臭い料理、「ホンオフェ」をエイから作りたい
標本2 富山湾の「ホタルイカ」を網で掬って食べたい
標本3 干潟にて「アナジャコ」を筆で釣って食べたい
標本4 穴に塩を入れて「マテガイ」を捕って食べたい
標本5 天麩羅の高級ネタ、「ギンポ」を針金ハンガーで釣りたい
標本6 「ヒラツメガニ」を捕まえて手作り麺でラーメンにしたい
標本7 日本海の離島、粟島の「タコ」を捕まえる大会で優勝したい
標本8 麗しの野草マニアから、多摩川で食べられる「野草」を教わりたい
標本9 長野で「ザザムシ」を捕って食べる文化を体験したい
標本10 高級食材の「スッポン」を捕まえて鍋にしたい

column1 私の「捕まえて食べる」流儀
column2 「捕まえて食べる」ことの経済学
column3 干潟の靴は地下足袋がベスト!
column4 マグロだって釣れるのだ
column5 「いつかは! 」のターゲット

捕まえて食べられるリスト

あとがき的なもの
=====

実に読みやすいというより、著者の体験談を聞くが如く、パラパラとページが進みます。
そのため著者の体験をスムーズに疑似体験できます。
特に最初に登場した「ホンオフェ」はインパクトが強い食品。
自分で獲ったエイを塩漬けし常温で保存することで発酵させ、世界で二番目に臭い食品を作り、河原で仲間と試食会を開催してひとりひとりの感想も知ることができました。
知れば知る程、紙上の疑似体験だけで済ませたい食品です。
著者とお仲間のみなさんが代わりに体験してくれて良かったです。

それに比べ、ホタルイカ以降は疑似体験だけでは足らずぜひ実際に体験したいと思いました。
特に美味しいホタルイカ・マテガイ・ギンポなどはヨダレが出ました。

ザザムシはさすがの著者も見た目、味わいともにパスのようでした。
読んでいる私もチャレンジしようという気が湧きませんでした。
ちなみに私の父母が山形県の出身のため子どもの頃にイナゴの佃煮を食べたことがあります。
姿かたちに抵抗感がありましたが、サクサクとした食感と甘じょっぱい味付けは良かったです。
母は子どもの頃にイナゴ3匹で卵1個分の栄養があると教えられ田んぼでイナゴ獲りをさせられたと言っていました。
昆虫食がブームになりつつある今、昆虫食の栄養価についてはあちこちで紹介されています。
正しくはイナゴ6匹で卵1個分だそう。
母は多少盛って教えられていたとはいえ、意外と栄養があるものです。
将来来るであろう食料危機の解決策として注目されている昆虫食。
見た目さえ何とかすれば味と栄養価は合格点であることは体験済みです。

本書最後はスッポン。
美味しいのは誰もが知るところ。
わざわざ本書で取り上げなくても良かったのではないでしょうか?
お仲間がチャレンジしたミシシッピアカミミガメの食レポの方が魅力的だったと思います。
美味しかったとしか書いていませんが気になります。

本書はあっという間に読み終えてしまいました。
タイトル通り、捕まえて食べる、身近な冒険の記録でした。
期待ほどではありませんでしたがまあまあ満足しました。
何だかんだ書きましたが自分でチャレンジできないことをやってくれているので、続編が出ていないかが気になります。
AMAZONで検索すると「捕まえて食べたい 捕まえて食べる」という続編があるではありませんか。
ただし電子書籍のみの発行。
電子書籍は購入してまで読みたくないという考えなので今は読めずにいます。
続編のような本は限られた読者しか期待できないため出版コストをかけられず、フルカラーで読者の満足度を高めるには電子書籍という選択肢しかなかったのでしょう。
この手の軽い本の居場所として理解はしますが、まだ電子書籍は購入しません。
二度と読まないであろう本は古書店に持って行き、格安で次の読者の手に渡る、という流れが大好きなのです。
また何度も手に取りたい美しい絵本や図鑑、画集は電子書籍では味気なく、やはり紙の本がいいです。
途中からパラパラとめくり、お気に入りのページで手を止めるのも楽しみです。
これらは全て電子書籍にはできないこと。
事実、キンドルを持っている妻でさえ紙の本ばかり買っています。

話が違う方向に行ってしまいましたが、本書は身近な冒険を楽しみたい方におススメの本です。




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