鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1929~珪藻美術館

2020-05-15 12:44:11 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、珪藻美術館です。

「たくさんのふしぎ 珪藻美術館 ~ ちいさなちいさなガラスの世界」という絵本を読みました。

この絵本を紹介する前に「珪藻観察図鑑」という本に少し触れます。
「珪藻観察図鑑」は、新聞か何かで紹介されており、サブタイトルが気に入って読むことにしました。
“ガラスの体を持つ不思議な微生物「珪藻」の、生育環境でわかる分類と特徴”
毎日風呂上がりに珪藻土バスマットの驚くべき吸水力のおかげで快適に過ごしているのに、珪藻について何にも知らなかったことに気づきました。
そうか珪藻って「ガラスの体を持つ不思議な微生物」なんだ、と妙に感心して図鑑を読むことにしたのですが、実際に読んでみると学者が書いているだけに専門的過ぎ。
ところどころにあるコラムが救いですが、それさえも面白みに欠けます。
あくまで数万種もいる珪藻の見分け方を伝授することに集中しています。
これでは素人が面白いわけがありません。
いかに珪藻が美しいか、魅力的なデザインをしているか、面白い生態をしているかが知りたいだけだったのに・・・。
期待した写真も、一般的な水中微生物の顕微鏡写真がどれも半透明なため、珪藻から取り立ててガラスを感じませんでした。
文章も写真も期待外れでがっかりしました。
著者とは求めているものが違ったようです。

愚痴はここまで。
ガラスでできている珪藻の美しさを何とか鑑賞できる本はないか?
しかも専門的過ぎない解説も欲しい!
という願いを満足してくれる本がありました。
それが今回ご紹介する絵本「たくさんのふしぎ 珪藻美術館」です。

ところがこの絵本、古書の価格が高値に吊り上がっていて手が出ませんでした。
きっと珪藻の美しさを鑑賞しつつ、専門的過ぎない解説を読む、という点において優れているからなのでしょう。
ヤフオクに出品されると通知がくるようにセットして待つこと数週間。
ようやく予算の範囲で入手することができました。

さて絵本の感想は・・・。

数万種の内のごく一部、比較的大きなものを紹介していました。

ミツカドケイソウ、ヨツカドケイソウ、ミスミケイソウ、ギョロメケイソウ、
コバンモドキケイソウ、サンカクガサネケイソウ、メガネケイソウ、クチビルケイソウ、
ジュウジケイソウ、ザラメケイソウ、クモノスケイソウ、タテゴトケイソウ、
マユケイソウ、コアミケイソウ、カザグルマケイソウ

これらを並べて絵画を描いている。
バックが黒い暗視野照明とバックが白い明視野照明の見え方による違い。
同じ暗視野照明でも3種類の光の当て方による違い。
マユゲ・マツゲがケイソウを並べるのに一番使いやすい道具。
ケイソウを扱う時はホコリが一番の大敵のため万全の準備が必要。
ケイソウで絵を描く人は世界で数人しかいないそう。
メガネケイソウの名前は、このケイソウの網目が見えるがどうかで顕微鏡の精度を確認したことに由来する。

なるほど勉強になりました。
これでケイソウの基本は身に付いたということで、再び「珪藻観察図鑑」にチャレンジしてみましたが、やっぱり馴染めませんでした。
その理由が判りました。
ひとつひとつのケイソウの名前が〇〇ケイソウという日本名ではなく、横文字の正式名称なのです。
これでは名前をひとつも覚えられません。
せめて「ミツカドケイソウの一種で正式名称は〇〇」という書き方にして覚えやすくして欲しかったです。
相手を身近に感じる第一歩は相手の名前を知ることから始まると思います。




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