鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1957~サメ図鑑

2020-11-20 12:26:22 | 鬼平
今回のお気に入りは、サメ図鑑です。
最近絵本ばかり読んでいたのでちょっと毛色の違ったものを読もうと思い、本棚に目をやるとまだ読んでいない本が目に入りました。
「ほぼ命がけサメ図鑑」
世界でただ一人、シャークジャーナリストを名乗る女性ライターが書いた本です。
当時話題になり妻と重複して買いましたが、二人ともまだ読んでいませんでした。
内容紹介を引用します。
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「人食いザメは存在しません!」――世界でただひとりの「シャークジャーナリスト」が命がけでご案内。
その数509種、4億年前から地球に生息するサメを体当たりレポート!
わたしは「シャークジャーナリスト」という肩書きで、テレビ番組でサメの解説をしたり、専門学校でサメの講義をするなど、サメだけに特化した情報発信を生業にしています。
仕事柄、わたしはサメに関するいろいろな質問をよく頂ききます。
そのほとんどがこういった内容です。
Q サメに襲われない方法を教えてください。
Q 日本にも人食いザメはいるのでしょうか。
わたしはきっぱりこう答えます。
「人食いザメは存在しません」
人類よりも先、この地球に4億年前からすみつづけるサメは世界中に500種類以上存在し、百人いえ、百鮫百様なのです。
全長17メートル(これまで確認された者最大サイズ)の「最大の魚類」ジンベエザメから、手のひらサイズのツラナガコビトザメまで、分布や生息域、繁殖方法も多様性に富み、その生態についてはまだまだわかっていないことが多い生物です。
サメと聞いてUSJにある「ジョーズ」のモデルになったホホジロザメだけが思い浮かんだなら、哺乳類の説明をするときにライオンだけをみて、哺乳類を語ったり(実際にはネズミもカモノハシもヒトも哺乳類です)、フェラーリだけをみて車すべてを理解したように思うのと同じことです。
2017年7月20日、「久慈浜海水浴場にサメ30匹 遊泳禁止」というニュースが世間を騒がせました。
こんなニュースを目にするたび、わたしは強い憤りを感じます。
このときも水族館職員が調べたところ、出現したサメは、「ドチザメ」という種で、水族館のタッチプール水槽で飼われて子どもたちがよく触れているサメのひとつでした。
「人食いザメは存在しません」――詳しくは本書を読んでいただくとして、怖いとしか認識されていない、サメの本当の姿を世の中に伝えるべく日々奮闘中のシャークジャーナリストが、地球上の海を旅して見たり食べたりの体当たり図鑑、ぜひご覧ください。
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長すぎるくらい長い内容紹介です。
でも本書は分厚くて、もっともっとたくさんの面白い情報に溢れていました。
分厚いといっても、著者の経験に基づく話が多いため、学者の書いたものと違い面白く読むことができました。
記憶に残った面白い情報をご紹介します。
・サメは軟骨魚類に属するが硬骨魚類に比べ骨が軟い訳ではない。
・サメには肋骨がないため硬い鮫肌を鎧にして身を守っている。
・鮫肌が進化したのが歯という説がある。
・卵生、卵胎生だけでなく母体から直接栄養をもらって育つ種もある。
・お腹の中で子どもたちが共食いして最強の子どもだけが産まれる種もある。
・鮫という字は交尾する魚だからという説がある。
・鱶(フカ)という字は体内で子を養う魚だからという説がある。
・淡水域に棲む種や400歳以上生きる種がいる。
・深海ザメ専門の漁師がいる。
・サメの歯の化石を1000個も掘り出して研究している小学生がいる。
 小学校にあがる前からサメの学会に顔を出すサメ好きな子もいる。
 どちらも未来モンスター!
・発見からわずか40年のメガマウスザメが、最近は頻繁に見られるようになった。
 逆に生態が似ているウバザメが見られなくなった。何か関係があるのだろうか?
・大型魚の体から直径数cmの半球状に肉を食いちぎる小型のサメがいる。
 相手を殺さず傷を負わすだけなので、エサ資源が枯渇しない利点がある。
 人間もこういう漁業をしなくてはいけない。
まさにサメ愛に溢れた本。
サメに興味がない方にもおすすめします。




コメント
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