鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1932~さだまさし2

2020-05-22 12:43:22 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、さだまさし2です。

さだまさしのエッセイ集「酒の渚」です。
内容紹介を引用します。
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震災から再興したばかりの蔵から届いた“灘一”。
山本直純さんが豪快にふるまった“マグナム・レミー”。
永六輔さんの忘れられない誕生会。
先斗町『鳩』のお母さんが褒めてくれた「関白宣言」。
十津川村で呑み干した“アマゴ酒”。
大阪『ホテル・プラザ』の『マルコポーロバー』最後の夜…。
名酒と名酒場と粋人たちとの思い出を綴る、名エッセイ。
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〇松竹梅酒造 「灘一 上撰原酒」
大阪朝日新聞の記者が連れて行ってくれたある居酒屋。
そこの酒は主人が蔵元まで仕入れに行くという惚れこみぶり。
そんな酒が旨いのは当たり前。
ぜひ味わいたかったのですが、ネット上ではどこも売り切れ。
残念。
神戸の震災で被災して再建を諦めていたが、さだが「灘一」を褒めたたえた一文を目にして蔵元が奮起。
再興したての一本をさだにプレゼントした、とはなんとも感動的。
1作目からジーンとさせられました。
さすがはさださん。

〇森内酒店とスターレーン・ヴィンヤード 「アストラル」


〇マルコポーロバー1―直純さんのレミーマルタン 「ダブル・マグナムボトル」
幼い頃に豪快に笑うおじさんとしか知らなかった山本直純さんが天才指揮者だったとは驚き。
専用の道具無しには酒を注ぐことができない巨大ボトル「ダブル・マグナムボトル」をボトルキープにしていたとはまさに豪快。

〇タローちゃんとバーボン 「オールドグランダッド114」
俺以上にさだを理解している奴はいない、と豪語したタローちゃんの突然の死。
当時さださんが毎日泥酔するまで飲んでいた気持ち、分かります。

〇先斗町『鳩』のお母さん1―プーさんと「親父」 「ルボアジェX.O.」
ぽんとちょうって読むんですね。
そして「プーさん」はエルビス・プレスリーのこと。
京都のお母さんらしいはんなりとした呼び方がいいですね。

〇黒龍1―石田屋
〇黒龍2―妖精の酒
この作品にも「灘一」のときと同じ大阪朝日新聞の記者が登場します。
蔵付き酵母が醸す酒の旨さを「妖精が舞い降りたようだ」と表現した記者はもういません。
寂しさを黒龍で紛らわすさだ。
灘一は買えませんでしたが、黒龍は純米吟醸が買えました。
吟醸香が弱く、酸味がやや強めですが、飲み飽きない美味い酒です。
晩酌で堪能しています。
日本酒好きの息子や娘にもプレゼントしました。

〇マルコポーロバー2 「バカルディ・カクテル“モモエ”」
山口百恵の名曲「秋桜」。
提供されたときは「小春日和」というタイトルだったのですね。
当時は「コスモス」の和名が「秋桜」だということは知られていなかったそう。
今では「こすもす」は「コスモス」「秋桜」という順で当たり前のように変換されます。
これはさださんと百恵ちゃんの手柄です。

〇今里広記さん―かねたなか
〇マルコポーロバー3―中村八大先生


〇誕生会 哀悼、永六輔さん
永さんの全盛期を知らないことが残念。
その天才ぶりを改めて知りました。

〇先斗町『鳩』のお母さん2―昔の女
〇オールドバー
〇マルコポーロバー4―「マッサン」カクテルコンペ


〇新潟のオヤジ1
〇新潟のオヤジ2―オヤジの犯罪
〇新潟のオヤジ3―帰還
さださんは“新潟のオヤジ”に随分お世話になっていました。
そんなオヤジの会社が倒産した上、オヤジが刑務所に入ることになりました。
身内の罪をかぶって収監されるその日、オヤジは自ら漬けた魚をさだにプレゼントしました。
その話にいたく感激したさだ父は面識がないにもかかわらず「面会に行く」と言い出したそうです。
4年の刑期の半分が過ぎたころ、模範囚だったオヤジは釈放されました。
オヤジの帰還に多くの人が涙しました。
そんな格好良いオヤジと親しくしているさださんがうらやましい!
そのオヤジが70歳を過ぎたころから病魔に侵されます。
大腸、胃、膵臓を摘出、肝臓にも癌が見つかります。
この先を読むのは辛かったのですが、目が離せません。
最後の最後に「オヤジは今年93歳。僕より酒を飲む」と書かれていました。
やっぱりこのオヤジは格好良い!

〇先斗町『鳩』のお母さん3―還暦パーティー
〇先斗町『鳩』のお母さん4―ハートブレイク・ホテル
〇iichikoグランシアタ
〇ぷれいやぁず1―博打の横顔
〇ぷれいやぁず2―お祝いの酒


〇十津川村のアマゴ酒
十津川村は水害の多い所のようです。
北海道の新十津川町は十津川村での再起を諦めた人々が入植した町です。
神戸の震災があったとき、十津川村の人々はたくさんの木材を神戸に寄贈したそうです。
以前の水害でお世話になったお礼だそうです。
こういう話は日本中にあります。
その度に感動します。

〇さようならホテルプラザ―『マルコポーロバー』最後の夜
朝日放送の子会社「ホテルプラザ」は24時間フルサービスを日本で最初に実施したホテル。
ホテル閉館にともなう素敵なスタッフたちとの別れを感動的に書いています。

さださんの書いたものは小説、エッセイを問わずいいですね。
もう一冊くらい読んでみようかな。




コメント
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