鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1758~竹鶴政孝パート286

2019-03-29 12:07:28 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート286、南極ウイスキーです。

一昨日に引き続き、南極の話題です。
日本の南極観測隊が飲んでいたウイスキーを入手しました。

南極のウイスキーといえば、イギリスで理想のリーダーといわれるシャクルトンが100年前に南極に残したウイスキーが発見されたことがあります。
その後そのウイスキーのレプリカが販売され、急ぎ取り寄せて味わいました。
木箱の中にわらを詰めその中に紙にくるまれたボトルがあったという発見当時の状況を再現し、もちろん味わいも再現したウイスキー。
凍結を防ぐために47度と濃くしたウイスキーは、水で割ると大きく花開く美味しいウイスキーでした。
毎年数回ほど少量を味わっています。

今回はわずか数年前に日本の南極観測隊が味わったウイスキーです。
ただし鶴17年の原酒ですから、わざわざ開封せずとも味わいは想像できます。

(ボトルの記載)
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58TH ANTARCTIC EXPLORATION AGB5003 SHIRASE
(内容量:記載なし)
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鶴の首にかかったラベルの文章は次の通りです。
(表)
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CONC WHISKY
第59次南極観測支援協力行動
55.3%alcohol
製造者 ニッカウヰスキー株式会社
    東京都港区南青山5-4-31
配布所 海上自衛隊 砕氷船しらせ
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(裏)
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ニッカ鶴17年(原酒)
南極限定非売品
名前の語源は英語のConcentration Whisky(濃縮ウイスキー)の最初の4文字を取っている。
ニッカウィスキーの最高峰 ニッカ鶴の原酒を南極観測向けに濃縮したウィスキーです。
南極観測が始まった当時、船積みできる物資の量は限られており、お酒も例外ではありませんでした。
また、極寒の地では水分はあっという間に凍りついてしまいます。
少しでも軽く、少しでも小さく、水分の少ない、それでいて旨いものをと作られたのがコンクウィスキーです。
厳しい南極大陸での生活に潤いを与え、いざというときは薬としても重宝された貴重なウィスキー。
強いアルコールの刺激の後にエレガントで広がりのある香りと味わいと共に白い大地と歴史へのロマンが堪能できます。
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ウイスキーがいざというときに薬として重宝されたことや、少しでも軽く少しでも小さくすること、そして凍結を防ぐ意味もあって高濃度のウイスキーとなったという記述に、改めて極地の厳しさを感じました。

このウイスキーについては「塩原真の南極かわらばん」というHPで次にように紹介されていました。
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2015/12/08 08:43 南極地域観測伝統 コンクウイスキーの配布
南極地域観測で伝統となっているコンクウイスキーの配布が7日、行われた。
名前の語源は英語のConcentration Whisky(濃縮ウイスキー)の最初の4文字を取っている。
アルコール度数は55.3度で通常のウイスキーよりも高い。
野外活動が多い隊員のことを考え、寒くても凍らない度数の高いウイスキー原酒が選ばれている。
今年はニッカウヰスキーの「鶴17年」が提供された。
配布量は一人500ミリ。
瓶は各自で用意するか、記念ボトルを購入する。
自衛隊員が50リットル入りの小型ドラム缶からポンプでボウルに移し替え、おたまとじょうごで瓶に入れていく。
海上自衛隊の山下勝己補給長によると「おそらく初代の砕氷艦『宗谷』のころに始まった。
最近はおみやげに持ち帰る人も多くなっている」と話す。
配布が終わるころには観測隊公室はウイスキーの甘い香りでいっぱいになっていた。
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ぜひ配布の場に立ち会いたかったです。

ついでに写真に写っているもう1本について。
ボトルには第58次観測隊の文字しかありません。
ボトル形状から考えて中味はおそらく白ワイン。
詳しいことはわかりません。
昔に比べ、船や基地の保管スペースが広くなった上、温度管理も行き届いているため、南極にワインをふんだんに持ち込んでいるようです。
実際にネット検索すると、第58次観測隊に配属された料理人による「今回はワインが充実している」というコメントを目にしています。
ワインには興味がありませんのでこの程度にしておきます。

先日来、南極について思いを巡らせていましたので「南極物語」や「南極料理人」という懐かい映画を久しぶりに観たくなりました。




コメント
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