
大学の部室に突如として現れたタイムマシンをネタにしたドタバタ劇。なかなか面白い。タイムトラベル物としては極端にスケールが小さいのが秀逸。何しろ“壊れたクーラーのリモコンを取りに昨日に戻る”といったレベルなのだから嬉しくなる。
何気ない平穏な“一日”が大いなるアドベンチャーと化してしまうギャップ、それでいてストーリー面ではタイム・パラドックスをしっかりと抑え、ラストで収まるところに収まってしまう筋書きには感心した。本広克行の演出は「踊る大捜査線」同様にテンポが良く、最後まで飽きずに楽しませてくれる。
キャラクターについては意見の分かれるところだろう。登場する大学生達はとにかく狂騒的。あまりのやかましさに辟易する観客も多いはずで、それが作品自体の低評価にも繋がるとは思うが、個人的なことを言わせてもらえば、学生時代に私が属していたサークルの喧噪ぶり(及び、いい加減さ)はこれ以上だった(笑)。だから、この程度では別に驚きもしない(爆)。逆に、瑛太扮する主人公のマジメさが浮いてしまった。
ヒロインの上野樹里も妙演で、「亀は意外と速く泳ぐ」もそうだが、こういうボーッとした役が実に良く合う。「亀は~」と同様、地方(香川県善通寺市)でロケされているが、そのことが元は舞台劇であるこのネタの“演劇臭さ”を良い意味で中和している。
なお、映画館に入場する際になぜかシャンプーとリンスを貰った(配給会社提供)。見るとヴィダルサスーンである。たぶん映画の中で上野樹里あたりが使っているのだろうと思ったら、劇中ではトンでもない野郎が使用しており、これには正直参った(激爆)。