(原題:XXX )2002年作品。ひょんなことからNSAの国家エージェントとなったストリートの無法者の活躍を描くアクション篇。「007」シリーズに対するアメリカ映画の回答・・・・なんていう陳腐な評価を下してしまいたい作品だ。
もちろんハリウッドでは昔から「電撃フリント」シリーズなどの“007もどき”のスパイ・アクションが作られているのだが、“本家”のテイストを踏襲しようとするあまり、結局はその後塵を拝してばかりだったと思う。しかしこの映画の主人公は所属こそ政府諜報機関だが素性は“本物のワル”である点が新しい。
“ワルを気取った正義の味方”ではなく“仕方なく正義漢のマネをしているワル”という設定が、いわば従来のスパイものをひっくり返して見るような面白さを醸し出している。しかも、これ見よがしのタイトル・パックをはじめ新兵器・珍兵器の大量投入など、外見だけは“本家”のルーティンを押さえているという横着ぶりが嬉しい。“本家”に対抗するにはこういうエゲツなさが必要だったのである(笑)。
アクションシーンはよく練られており、特に雪崩とスノーボードが競争する場面は、合成だとわかっていても思わず手に汗握る。ただし監督ロブ・コーエンの腕がいささか凡庸で、展開にメリハリが欠けるのは難点。もっと手練れの演出家にまかせるべきであった。
主人公役のヴィン・ディーゼルは存在感こそあるものの、この頃はイマイチ硬さがとれていない。それにしても、ヒロイン役のアーシア・アルジェント(アメリカ映画初出演)は相変わらずキレイで色っぽい。
もちろんハリウッドでは昔から「電撃フリント」シリーズなどの“007もどき”のスパイ・アクションが作られているのだが、“本家”のテイストを踏襲しようとするあまり、結局はその後塵を拝してばかりだったと思う。しかしこの映画の主人公は所属こそ政府諜報機関だが素性は“本物のワル”である点が新しい。
“ワルを気取った正義の味方”ではなく“仕方なく正義漢のマネをしているワル”という設定が、いわば従来のスパイものをひっくり返して見るような面白さを醸し出している。しかも、これ見よがしのタイトル・パックをはじめ新兵器・珍兵器の大量投入など、外見だけは“本家”のルーティンを押さえているという横着ぶりが嬉しい。“本家”に対抗するにはこういうエゲツなさが必要だったのである(笑)。
アクションシーンはよく練られており、特に雪崩とスノーボードが競争する場面は、合成だとわかっていても思わず手に汗握る。ただし監督ロブ・コーエンの腕がいささか凡庸で、展開にメリハリが欠けるのは難点。もっと手練れの演出家にまかせるべきであった。
主人公役のヴィン・ディーゼルは存在感こそあるものの、この頃はイマイチ硬さがとれていない。それにしても、ヒロイン役のアーシア・アルジェント(アメリカ映画初出演)は相変わらずキレイで色っぽい。



