Weblog喫茶 モンブラン

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ワイン・インプレッション:「フォジェール アベ シルヴァプラナ ル ソンジュ ド ラベ」2001年

2005-08-09 01:36:46 | ワインの幸せ

モンブランへご来店の皆様、こんばんは。
今日はぱぴりおが少々腰を痛めてしまい、会社を休みました。
おとといの土曜日の出張の分を代休にしたので、有給休暇は使わずにすみました。
腰に湿布をして午前中寝ているとだいぶ良くなったので、そうとなってはせっかくの思いがけないお休みを無駄にするぱぴりおではありません。

3時過ぎではありましたが、私が先日ネットで見つけておいた、神楽坂のチーズ専門店へ行くことにしました。
「アルパージュ」というおしゃれなお店です。
URL:http://www.alpage.co.jp/

神楽坂は初めて行ったのですが、こじんまりしているのに気の利いたお店やカフェがいろいろとあって、ヴィシアはとても気に入りました。
「アルパージュ」はちょっと小路に入った奥にあって、少しわかりにくい小さなお店なのですが、ショーケースの中には「チーズ王国」と同様に(種類は違いますが)チーズ、チーズ、チーズ
大きなものは100グラムから好きなだけカットしてくれます。
店員のお姉さんも大変感じがよくて親切で、「チーズ王国」といい、チーズショップというのはどこも感じがいいのかなぁ、と思いました。(^^)

例によって散々迷ったあげく、ゲットしたのはこちら↓

左側はスペイン産のハードチーズ「マンチェゴ アルテサーノ 12ヶ月熟成D.O.P」、
「ラマンチャの高原地帯で数百年前から作られているチーズ。ほっくりとしたほのかな甘味とコクが広がる無殺菌乳製の伝統的製法のマンチェゴ。羊乳の香りが広がります。」(ショップ説明書きより)、
右はフランスのブルーチーズ「フルムダンベール(Morin)A.O.C」、
「塩味もまるく、ミルクの甘味と青カビの軽いほろ苦さが心地よい。赤ワイン全般に合います。オーリアックの熟成屋さん『Fromagerie Morin』のもの。乳質の良さが味に出ています。」

これはショップでどちらも試食をして、美味しかったので買ってきたものです。
ハードチーズは、単品で食べるとちょっとクリーミーで甘味がある感じで、誰にでも食べやすいです。
ブルーチーズは、塩味がちょうど良くて、青カビとのバランスがよく、わりとパンチの効いた味です。

そのほかに、ショップではジャムやハチミツ、ドライフルーツなども豊富に売っていました。
ブルーチーズにつけるとおいしい、とのことでしたので、ワインのジャム(カベルネ・ソービニョン)とオレンジの花のミニボトルのハチミツを買いました。


さて、今夜は夕食後、ワインの宴(昨日ぱぴりおは酔っ払って爆睡してしまったので、控えめにしようと誓いつつ)を始めました。
今夜のワインは、実は通販会社「千趣会」の頒布会「フランスAOCワインの会」で送られてきた赤ワイン(フルボディ)、「フォジェール アベ シルヴァプラナ ル ソンジュ ド ラベ」2001年です。
名前を知らないワインでしたが、お試しで飲んでみることにしました。

この千趣会のワインの会は、今回で3回目の頒布で、いわゆる有名どころのワインは来ないのですが、テーブルワインよりはまぁいけるかな・・・くらいのクラスのものが来ます。
ただ、自分でショップなりネットなりで選んで買ったほうが、明らかにコストパフォーマンスが高いので、今月のワインを受け取ったら、この頒布会は解約しようと思っています。

生産者はアンリ・ブシャール氏。
ブドウ品種はシラー、グルナッシュ。
ボトルはブルゴーニュタイプです(トップ画像をご参照ください)。
15%を新樽で1年熟成し、裏ラベルによると「黒スグリ、ベリー、革、スパイシーで長いフィニッシュ、まろやかなタンニン」とのコメントがついています。

ではでは、インプレッションのスタートです!!
シロウトながらそれなりにだいぶインプレッションも慣れてきました(笑)。

<外観>
清澄度:鈍い。
濃淡 :濃い。
粘性 :中程度。
色合い:ガーネット色。

<香り>
第一印象 :十分で重い。アロマティック。
品質   :健全。良質。
熟成度  :熟した。
複雑さ  :やや複雑な。
香りの種類:ベリー、カシス、黒い果実、白桃、わずかにオリーブ、プルーン、イチジク、リンデン(菩提樹)。

<味>
第一印象 :中程度。
甘味   :中辛口。甘味はほのかであまり甘くない。
酸味   :中程度の上。酸っぱい。
渋味・苦味:苦味は中程度。渋味も中程度。樽っぽい。
アルコール:中程度。暖かい感じ。
ボディ  :重い。中年女性という感じ σ(^^;ワタクシ?

<総合評価>
バランス:くせがない。重いが合わせやすそう。
凝縮感 :それほどでもない。
複雑さ :それほどでもない。
一体感 :しっかりしてはいるが、何か足りない感じ。それほど複雑ではない。
余韻  :中程度。苦味はあまり残らない。
熟成度 :タンニンの渋味を今感じるので、置いておいたら良くなるのかな?あと2~3年置いてもいいかもしれない。
将来性 :2~3年後が飲み頃なのでは。

いよいよ点数評価です!!
<点数>
外観(清澄度、濃淡、色合い):重そうで期待できる外観。3点満点中3点。
香り(健全さ、強さ、複雑さ、内容):複雑さ、内容が少ないので1点ずつ減点、きわだってはいない。7点満点中5点。
味わい・総合(フレーバーの強さ、酸味・甘/辛味・渋味・アルコール、ボディ・ストラクチャー、樽、バランス、凝縮感、複雑さ、余韻の長さと品質):フレーバーの強さ(うわーっという感動がない)、凝縮感、複雑さが各1点減点。甘味がもう一息、ボディのガッチリ感がフルボディにしては少ない、樽っぽさが少ない、バランスがもう一息、フルボディにしては余韻が短いので各0.5点減点。10点満点中4.5点。

よって総合得点は、20点満点中12.5点、昨日に引き続き「圏外」になりました~!

しかし、圏外ワインでも「化ける」ことを知ったワタクシたち。今日はアルパージュで買ったチーズもあります。果敢にマリアージュに挑みます(笑)。

と、ところが・・・

<評価=×>
マンチェゴ アルラサーノ:単品だとおいしいのに、ワインと合わせるとワインが渋くなる。

<評価=△>
フルムダンベール:やっぱり単品だとおいしいのに、ワインと合わせるとワインが力不足でワインが美味しくなりきれない。

チーズが美味しくても、単純にワインも美味しくなるわけではないのですね。
そんな中でも今日も健闘していたのが、そう、アレです(笑)。

<評価=◎>
ぶどうのつぶやき:ワインに足りなかった甘味が補われて、ちょうどよく美味しくなる。

ここで、ワタクシは「チーズ王国のクラッカー+フルムダンベール+カベルネソービニョンのジャム」をトライしてみました。
すると、単品だと激ウマ
しかし、ワインと合わせると「う~ん・・・違うワインないの?」って感じです。

そこで昨日飲んだ勝沼の白ワインを登場させてみました。
そうすると、ブルーチーズは個性が強すぎてスペックオーバーで勝沼には合いませんでしたが、マンチェゴの方は甘味はなくなるものの飲みやすくなり、<評価=○>。

ここでしばし勝沼に集中して、昨日トライしなかったおつまみを合わせてみました。

<評価=○>
勝沼+小岩井スモークチーズ:スモークチーズの美味しさにワインが負けてしまうが、甘味は少し残る。

勝沼+明治十勝カマンベール入り6Pチーズ:チーズにあまりパワーがないので、かえってこのくらいのワインにはちょうどいい感じ。

勝沼+トルコ産スミルナ種白イチジク(ドライフルーツ):甘味が補われてほどよく合う。ワインのフルーティーさが引き出される感じ。

と、今夜は勝沼君はなかなかの健闘です。

ここで再び千趣会の赤ワインに戻りました。

<評価=△>
白イチジク:悪くはないが渋くなる。甘味は補われる。

小岩井スモークチーズ:凡庸な味になる。まずくはないがおいしくもならない。

カベルネ・ソーヴィニョンのジャム:味が乖離している感じ。ジャムの甘さがワインに引き継がれない。

オレンジの花のハチミツ:ワインが完全に負けてしまう。ハチミツの香りが強すぎる。単品だととても(本当に!)おいしい。ハチミツの量を減らして合わせてみたらよくなった。

<評価=△~○>
イチジク+ブルーチーズ:ブルーチーズだけの時よりはおいしくなる。

枝付き干しブドウ:ぶどうのつぶやきには劣るが、まぁおいしい。

<評価=○>
明治十勝カマンベール入り6Pチーズ:ワインの持ち味が素直に出る。

と、いうわけでした・・・。
先日の「モン・ペラ」に比べると、同じフルボディの赤ワインで値段もそんなに変わらないのに、こんなにパワー、キャラクターが違うんですね。
私もぱぴりおも、「モン・ペラは偉大だ・・・」と恐れ入りました。
いい勉強になりましたね~「誰かが『うまい』とホメているワインを買え」(笑)。

本日も超長大になってしまい、このままでは読者もあきれて離れていってしまうのでは・・・と不安もよぎりますが、このような無名のワインをここまでひたむきにインプレッションするのも、何かの資料になるかもしれない・・・と思い、今日も1時間半くらいかけて書き上げた大バカモノでございます(笑)(^^;;;

それでは皆様、次回のインプレッションもお楽しみに!!