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毎週興味深く見ているNHK大河ドラマ「西郷どん」。
視聴率が、下降気味にあるらしい。
影の主役のような存在だった島津斉彬を演じた渡辺謙さん、その出番も終わってしまったからドラマの重みが薄れたようにも思える。
タイトルの「西郷どん」と言えば、もっとどっしりとした泰然自若な面が垣間見られないかと思っていた。
ところが、今回の西郷吉之助は、とに角よく泣き、オロオロする場面も多すぎる。
一転、下士の身分でありながら、水戸藩の徳川斉昭(伊武雅刀)などの大物に対峙して自らの意見なども具申する姿も描かれていた。
本当にこのようなことができるのだろうか、と思わなくもないが、それ以上にこれまでの西郷吉之助の描き方とは大きく違っている。
よく泣く場面とのギャップもありすぎるが、まぁいいかと思いつつ見ている。
なお、西郷吉之助とは、もっと朴訥で素朴な雰囲気の人であったように思っていた。
また、少々のことでは動じない人物だったとも・・・。
池波小説「人斬り半次郎」に出ている西郷吉之助(隆盛)は、そのように描かれている。
その印象が深く刻まれているから、今回の西郷吉之助との違和感は大いにある。
それは、まさに原作者の物の考え方の違いであろうから、やむを得ないことであろう。
ただ、今回のドラマの視聴率低下の要因は、どこにあるのか思いつきかねるが、端的に言えばドラマ展開に魅力がないと受け止められているのかも知れない。
主役を張っている鈴木亮平さん、懸命に演じていると思っている。
であるが、「殿のために命を懸けて・・・」とか、泣きわめく一本調子の台詞回しが多すぎて、マンネリ化していることも事実である。
ひょっとして、ミスキャストとも思われるが、今さらそれは言えないであろう。
もっと、じっくりと物事に対処する手法の方が、「西郷どん」のタイトルとマッチするのではないだろうか。
物語の展開もあっという間に進んでおり、どうしてそうなったのかそこに行きつくまでの伏線はどうだったのか。
そのような話の流れを描いた方が、視聴者にとっては分かりがいいと思う。
徳川幕府の終焉、明治維新から西南の役まで、幕末の複雑で難しいものの考え方と人物往来など視聴者に分かりやすく描いてほしい。
そして、伝統ある大河ドラマ、重厚なドラマとして物語を展開してもらいたい。(夫)

(出典:NHK公式HP 抜粋)
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