今晩も、十三夜の名残りの月が冴えている。肌寒い気候になったから母のカーディガンを借りて、土田の家に行って照明の事をアレコレしながら、しかしあまり作業はしなかった。いつものように彼は焼酎水割りで僕は珈琲で、もうセピア色になった当時の同級生のガールフレンドのことと、若くして死んだ同級生の友人のことを懐かしんだ。
写真は、先日紹介したサーファー達のメッカである大湊海岸の砂浜の、砂浜に小さな影を作る黒い満月のような石である。一個だけポツンと波に洗われていたのが、何となく気になってしようがなかった。この影の前方には、あまりに美しい夕陽が沈みかけていた。