没後90年 ムッシュー・プルースト

2012-02-24 | 日記

                                       

                   マルセル・プルースト ( 1871-1922 )

「 一人ひとりの読者は、本を読んでいるときに、自分自身の読者なのだ。作品は、それがなければ見えなかった読者自身の内部のものをはっきりと識別させるために、作家が読者に提供する一種の光学器械にすぎない。 」 ( 『 失われた時を求めて 』 より ) というのはつまり、僕がある作家の本を読解することは、自分自身の内面の問題を読解するということなのだろう。顕微鏡や望遠鏡のように、自身をよりよく知るための、本と言うのは一つの道具であろう、ということである。やはり人は道具がなければいい仕事ができないから、本は、自身をより知ろうとする人の必需品でもある。