京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

絶滅危惧道具。

2013-10-29 20:30:37 | 道具箱
絶滅危惧道具。

今日の仕事はお寺の門前にある骨董と花を扱うお店でした。実はここの奥さん私と同級生です。だから小学校から数えて60年経ちます。このお家私の小学生のころから有りましたがらどう見ても100年近く経っていると思うのですがそんな現場です。

何処をどう治したかは解らないですよね。取りあえず不都合が有った事は確かです。実は私現場で熱演をするのがいやなのです。で、前日に使う刃物は研いでおきこの現場の場合ベンガラなどの色合わせもすませてさらりとやってしまいたいのです。

その話しは置いて絶滅危惧道具の事に戻ります。今日の道具は脇取り鉋です。大工以外の人は解らない道具で鴨居の溝など突いた時に両脇を仕上げるのに使います。どうもこの脇取り鉋も忘れ去られ捨てられていました。それを研いで仕上げました。

まだまだ使える新品の道具なのですが溝を突くのは電動工具に取って代わられ出番が少ない?いや全くないようになってきたのでしょう。

電動工具で溝を突いて脇を仕上げない工事がほとんどになってきた性も有りますが職人が見れば仕上げの良さは一目でわかるはずです。こんな風に何時でも使えるようにしておく。

手入れは怠らない。

そんな道具の出番が今日だった訳です。今日も絶滅危惧道具がよく働いてくれて熱演をせずに仕事を済ませてくれました。

こんな日は何となく気分が良いのです。

明日も続きますように。

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