京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

菱貫

2007-02-20 21:37:52 | 道具箱
菱貫

最近大人気の政行(まさつら)さんの玄翁ですがその師匠がまたまた大人気の幸三郎です。

その幸三郎の師匠と話しに聴いているのですが玄翁鍛冶の二代目菱貫こと長谷川重郷氏だそうです。

先日鋸の勉強会の帰りに「長勝」さんのお店にありましたので買ってきました。

4個とも100匁の玄翁ですが少しずつ全体の形や櫃穴の大きさなどが違っているのがわかります。何故、違っているのかは少し疑問が残っています。

この後柄を据えて使うのが楽しみな一品になりそうです。

長勝塾

2007-02-19 23:24:45 | 人物訪探
長勝塾

鋸の目立て「長勝」さんの勉強会に2月17日・18日の二日間参加してきました。

いつ見ても目から鱗の目立てですが今回は普通の鋸に加えて大鋸の登場でした。

引き手の先生は電動工具を捨てた大工として有名な甲府の雨宮国広さんです。

引き手も一流ならば目立ても一流で尺に近い角材がサクサクという音でみるみる板になっていきます。これを見せて貰って手道具が少なくなっていくのがわからなくなってきてしまいました。

私も挽かせて貰いましたが思っていたのとは違い軽い力で切れていくのを手のひらに感じた2日間でした。

2日目は昼食まで御馳走になって有難うございました。

壁塗り替え

2007-02-12 15:39:09 | 町家
壁塗り替え

チョット寒い日は部屋の中で出来る壁塗り愉しんでいます。京都の町家と言えば壁はやはり聚楽でしょう。

何故聚楽と言うのかというと、他の土地のことはわかりませんが建物を建てる時にまず井戸を掘ったそうです。

掘っている内に井戸になる地下水が出来て泥水になります。その泥水とみじん砂を混ぜて海草の銀杏草で作った糊で練り上げた物が仕上げ壁になります。

「聚楽」とはその泥水の取れた土地の名前で今でも京都千本通り丸太町付近に「聚楽廻り」という町名が残っています。

取れた土地の名前を付けた壁の名前は他に伏見の黄土を伏見、滋賀県の大津市で取れた大津壁、淡路の浅葱(アサギ)を淡路などと呼んでいました。

それにしても土と砂と海草という組み合わせは誰が考え出した物でしょう。

思いを馳せながら今日は壁塗りの一日でした。

古いガラス

2007-02-11 16:44:00 | 町家
古いガラス

お正月からこちら少し時間を掛けて直している町家から見た風景です。お向かいを写しましたがビルばかりで昔の町並みはありません。

今なおしている家は5軒長屋の一軒ですが古い形のままで残っています。使われているガラスがなかなか良いのです。

汚れていたのを綺麗に拭くとくにゃくにゃと曲がって外の風景が見えます。今の上質な作りと違って技術がなかったのがわかりますがこちらの方がずーっと私は好きです。

皆さんはどう思われますか?

右側の物は何かUFOに見えませんか?

ちなみにここにお住まいになるのは落語家の「桂よね吉」さんです。