京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

2006-02-23 21:17:41 | 道具箱
柱 

どの建物でも見られますがこの柱はちっょと違います。

奈良 朱雀門の北側に建築中の大極殿正殿の柱

直径が約70㎝位あります。遠くから見るとつるりと仕上がっていますが

近くで見るとスプーンで削り取った様な後があります。

これ槍鉋という道具で仕上げられています。

この道具で仕上げると柱の繊維を痛めることなく削ることが出来ます。

だから、1000年も持つ物が出来るのでしょう。

焼き板作り

2006-02-19 21:58:13 | 道具箱
焼き板作り

今日は大阪府堺市の国の登録文化財になった兒山家住宅で行われた「京都発めざせ・ほんまもんの会」主催で行われた焼き板作りに参加してきました。

兒山家ではみんなで参加できる「ナヤ・ミュージアム」を作り、土の塗り壁などの体験もできるようになっています。

30人ぐらいが集まって杉板を焼いて作りましたが、なかなかのできばえで焼いた後少し固いめの箒でこすって仕上げると皆さん自身が驚く程に巧く仕上がりました。

この杉板はこの後、兒山家の外壁に使われます。

近頃は焼き板などはほとんどが完成品を使っていましたが自分たちの手で作った物はやっぱりひと味違って見えました。

付録に全員で焼き芋を焼いて食べましたがこれも又絶品の味でしたよ。

こんな催しをほとんど毎月行っています。参加ご希望の方はariari@zeus.eonet.ne.jpまでメールいただればご案内差し上げます。

さびた鉋

2006-02-13 22:08:43 | 道具箱
さびた鉋

奈良 大和高田友人から錆びた鉋をいくつも頂きました。

こんなのどうするのと尋ねられたので再生して使います。と言うと「無理でしょう」という顔つき

しかし、職人が魂を込めて作ってくれた道具です。見捨ては出来ません。

そう思って仕上げると鉋の刃も答えてくれました。

良く切れそうでしょう。これだから手道具はやめられないのです。

写真に写っている鋸もいつかは再生しようと思っています。

巧いやり方を知っている片は連絡をお願いします。

杉板の塀 6

2006-02-07 20:45:11 | 道具箱
塀の基礎

コンクリートだけの基礎ではおもしろくありません。

そこで化粧に仮枠にもなる板石を立てその中にコンクリートを流し込みました。

もちろん中に鉄筋はしっかりと入れてあります。

何せこの上に石目調のブロックを積んでその上に板塀を立てるのですから

控えを取らなくても良いようにしてあります。

つづき はね木③

2006-02-03 22:26:22 | 道具箱
はね木を中側から見てみるとこんな感じ。

大きな丸太が無造作に据え付けてあるように見えていますがあの重い瓦の載った軒がせり出していても下がったりしないように組まれています。

これぞ木組みの底力でしょう。

計算し尽くされた建物のバランスの良い木組み。

建物はこれに勝る物は他にはありません。