京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

どうなってるんだ!

2013-10-31 20:55:40 | Weblog
どうなってるんだ!

私も貧乏人のクセに女性を誘って食事によく行くのですが「最近の一流レストランはどうなっているんだ」と言いたくなる始末が続いて出てきます。

メニュー偽装・不適切表示・誤表示・賞味期限改ざん・と切りがないほど出てきます。まあ、私なんぞは元々良い物は食べていないのでそれほど問題は無いのですが。少しひどすぎじぁ有りませんか?

お断りしておきますが写真のメニューは私が利用しているお店の物でこの事件とは何の関わりもありません。

話しを戻して1人が言い出すと次々と出てくるという事は全部とはいえませんがかなりの所で行われているように感じるのは私だけでしょうか?

いっそのこと「メニューには書いてありますが保証する物ではありません」と但し書きでも書いておけば食事をした人の自己責任だと上手く逃げ切れるのかもしれませんよ。

東北の方は願いこめて作った農作物や海産物が風評で買って貰えないと苦しんでいるのにもう色々な言い訳を聞くのは疲れました。

この話題はこの辺でお終い。

次は我々大工や刃物を扱う人が多い砥石の話し。

写真は私が日頃使っている天然砥石です。これも又産地と言うか取れた所が解りづらいのです。

写真は左から菖蒲の巣板・奥戸の巣板・菖蒲の?中山の戸前このうち確かなのは右の2つです。なぜなら砥石屋さんを頼らず自分で現地へ行ってひらって来たからです。

次も左から中山の浅黄・菖蒲か奥戸の巣板・奥の門の巣板

これらも砥石屋さんから買う時に言われただけで何の保証も有りません。

なんか先ほどの話しに似ているような気がしています。

それでもよく研げれば良いのでしょう。
それでも美味しければ良いのでしょう。

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身の丈に合った楽しみな仕事。

2013-10-30 17:37:12 | Weblog
身の丈に合った楽しみな仕事。

今日は門の解体。と言っても大がかりな物ではないのですが私の技量・身の丈にピッタリなのです。

屋根屋さんが瓦を下ろしておいてくれたの重労働は避けられました。

養生を外すとトントンが出てきました。トントンと言っても一般の人には何だか解りませんよね。

要するに屋根瓦の葺くのに以前はほとんどが土を入れて拭いていました。その土の下に剥ぎの杉板が打ってあります。それがトントン。

これでもしも瓦が割れても雨漏りがしない位何枚も重ねて打ってあります。ここに葺かれてあるトントンは厚みもあり剥いで作られている物ですが最近の物は厚みも随分と薄くなってきました。と同時にアスファルトを染みこませたフェルトに取って代わられてしまっています。よく見ると重ねてあるだけで結構隙間だらけなのですが実はこれが建物にとって良いのです。フェルトは継ぎ目梨で大きな面積を簡単に貼れて良いのですが実は屋根下地はこのトントンの隙間で換気しているのです。これはすきま風と呼ばれる物ではなく自然換気なのです。

そのトントンを剥がすと下地の木が出てきました。よく見ると古木が使ってあります。この門はおそらく作りから見て80~90年以上経っていると思われるのですがそれ以前から使われていたという事は何年経っているのでしょう。生活を豊かにする事が全面に出てもったいないの心が薄れていった今の時代を少し反省しなくては。

取りあえずは今日の予定は終了。

帰り道に先日の現場によると瓦屋さんが棟瓦の仕舞いをやりに来てくれていました。

若いころから一緒にやって来た仲間任せて安心。

お互いに元気に働けて今日も幸せ。


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絶滅危惧道具。

2013-10-29 20:30:37 | 道具箱
絶滅危惧道具。

今日の仕事はお寺の門前にある骨董と花を扱うお店でした。実はここの奥さん私と同級生です。だから小学校から数えて60年経ちます。このお家私の小学生のころから有りましたがらどう見ても100年近く経っていると思うのですがそんな現場です。

何処をどう治したかは解らないですよね。取りあえず不都合が有った事は確かです。実は私現場で熱演をするのがいやなのです。で、前日に使う刃物は研いでおきこの現場の場合ベンガラなどの色合わせもすませてさらりとやってしまいたいのです。

その話しは置いて絶滅危惧道具の事に戻ります。今日の道具は脇取り鉋です。大工以外の人は解らない道具で鴨居の溝など突いた時に両脇を仕上げるのに使います。どうもこの脇取り鉋も忘れ去られ捨てられていました。それを研いで仕上げました。

まだまだ使える新品の道具なのですが溝を突くのは電動工具に取って代わられ出番が少ない?いや全くないようになってきたのでしょう。

電動工具で溝を突いて脇を仕上げない工事がほとんどになってきた性も有りますが職人が見れば仕上げの良さは一目でわかるはずです。こんな風に何時でも使えるようにしておく。

手入れは怠らない。

そんな道具の出番が今日だった訳です。今日も絶滅危惧道具がよく働いてくれて熱演をせずに仕事を済ませてくれました。

こんな日は何となく気分が良いのです。

明日も続きますように。

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「 町家発 ほんまもん 」  2013年 11月 企画のご案内

2013-10-25 17:02:53 | 道具箱
「 町家発 ほんまもん 」  2013年 11月 企画のご案内

竹中大工道具館施設見学+槍鉋やいろいろな鉋などの道具使用体験
講師 施設案内:竹中大工道具館研究員の方、道具使用指導:同館技能員 北村 智則さん


質のよい大工道具を収集・保存、研究・展示することで後世に伝承することを目的に、竹中工務店が創立85周年を記念して開設した企業博物館である竹中大工道具館。大工道具のみならず、伝統的な手仕事を支える道具やその技術を保持する職人さんの技を伝えるべく研究や収集活動を展開されておられます。町家発ほんまもんに関わって下さる皆さんにも足を運ばれた方はおられるのではないでしょうか。
展示収蔵されている道具の手入れのボランティアに、同会のスタッフや参加して下さる大工さん方が訪れていることや、技能員の北村さんが当会の初削りにご参加くださったご縁で、今回の企画をお受けいただきました。
施設見学には、同館において研究活動をされている研究員の方が説明についてくださり、その後技能員の北村さんのチョイスした手道具で削り等の使用を体験していただきます。
北村さんは、大工棟梁の小川光夫さんの弟子として鵤(いかるが)工舎で修業をされ、槍鉋や手道具に精通しておられます。今回の体験は、素人はもちろん、子供まで参加が可能です。
槍鉋や種々の鉋、海外の鉋などの道具を、北村さんが調整・指導して下さいます。


日 時:11月17日(日) 13時~15時頃
参加費:1000円(入館料・保険料を含む)
定 員:40名(人数が多い場合は、班に分かれて施設案内をしてくださいます)
集 合:竹中大工道具館 受付前 (兵庫県神戸市中央区中山手通4丁目18−25 078-242-0216)
*体験については、同館が定期的に開かれている「鉋削り体験」をベースとしたものです。

申込方法


住所/氏名/職業/連絡先(メールアドレス・連絡のつき易い電話番号・FAXのうちあるもの)、
下記の「町家発ほんまもん」事務局まで 

メールmachiya_honmamon●yahoo.co.jp ・FAX 0721-26-9540のどちらかまで。
●を@に置き換えて下さい。
*1週間前が締め切り目安ですが、定員になり次第締め切ります。
*メールでの申し込みの場合、件名に「●月申込」と具体的に書いて下さい。また、申込確認の返信がない場合は恐れ入りますが再送もしくはFAXにてお願いします。(迷惑メール対策で届いていない場合があります)


○「三木金物まつり2013」11月2日(土)9時~17時/3日(日)9時~16時 
@三木市役所前ふれあい広場 他、周辺会場
金物のまち三木の、伝統あるイベントです。当会で講師を務めてくださった方々も、出店者やスタッフとして頑張っておられます!



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心が落ち着きません。

2013-10-24 00:43:14 | Weblog
心が落ち着きません。

最近なのですが次々と来る台風に落ち着いていられません。

足場が掛かっている現場が2件有るからです。

先日から尚している屋根の垂木を古色にタッチアップして樋を掛けています。

でも瓦が葺けましたので雨漏りの心配はもうしなくて良くなりました。

樋を掛けようとふと見ると「まずい」カメ虫がいるのです。こいつに逆らうとあの嫌な臭いを出すから要注意!!

午前中で樋の工事も終了。

午後は外壁工事中の現場へ。この現場も風が吹いて足場が影響を受けそうなので養生シートをたたんで来ました。

本当に今年は台風が良くやってきます。

建築業をやっている物には悩みの種なのかもしれません。

夕方少し早く終わってので奴らとお寿司屋さんへ行ってました。こいつら二人ますます元気で何よりの私への贈り物になっています。

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修繕工事は最良の先生。

2013-10-21 17:46:52 | Weblog
修繕工事は最良の先生。

私はこの様な修繕工事で学ぶ事が多くあります。

たとえばこの桁の継ぎ手ですがとても100年以上時を過ごしていた物とは思えない位ピタット付いているのです。

この継ぎ手に梁の丸太が載っているにも関わらす全く空いてはいませんでした。

きっと良い刃物もない時代にこの様な技を持った大工職人が多くいたのでしょう。私が想像するに仕事で熱演もせずきっとさらりとやってのけたような気がしてなりません。

この桁先に目をやるとぽこんと飛び出した節があります。この桁の痩せ方から見て継ぎ手の胴付きは空いてくると思われるのですがそうでもないのです。大工でない人には胴付は解りませんよね。
要するに木を切った木口のくっついている所と言えば解った頂けると思います。

そして桁の後ろに同じ方向の丸太が掛かっています。この丸太も下の丸太にもう一本上から覆い被せるように掛かっています。曲線の丸太と丸太を繋いであるのです。

その丸太の上に母屋(屋根を支える構造材)が直角に乗せてあります。丸太は手斧で加工されていて雑そうに見えているのですが束の胴付きはぴたっと付いているのです。その母屋も下場だけが製材してあり天場は自然のまま利用してありました。

桁に刺さった柱の臍も天場までぬいてあり桁のゆがみを少しでも少なくする為の工夫がなされています。もちろん桁が痩せるのを見込んで臍の角は桁天より少し下げてありました。

この様に修繕工事をしていると大先輩から仕事を学ぶ事が多く。楽しみにもなっています。

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うっとうしい天気が続きます。

2013-10-19 22:29:58 | Weblog
うっとうしい天気が続きます。

今年はどうも台風の当たり年らしい。

この現場は外壁工事をしていますので毎日の仕事が思うように進まないのが困ります。

そんな中足場に上がって遠くを見ると素晴らしい贈り物が見えました。大きく甲を描く虹。心安らいで来ます。

その後雨が降ってきましたので次の仕事で使う鉋のお手入れ。

今年は柿が豊作らしい我が家の柿も得たが折れてしまいそうになるまで成っています。

奴らが帰ってきたのでその庭で柿狩りしてました。

終わったら日が暮れるまでシャボン玉遊び。

心が和む時間です。

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緊急事態の現場。

2013-10-18 23:10:05 | Weblog
緊急事態の現場。

昨日から緊急事態の屋根現場改修工事始めています。

まずは下地の解体ゴミ降ろし。爆弾が落ちたかのような埃まみれの作業が続きます。

垂木はぽっきり折れてこれでは瓦の重さに持ちこたえ絶えられません。

その性で鼻先の木を広小舞と呼ぶのですがクニャリと曲がってしまっていました。


そこでこの垂木を取り替える所の工事から進めていきます。

広小舞を取り付けてその上に杉板を張って仕上げて行きます。ここまで来るとほっと一息。

この場合軒の裏を化粧に仕上げるので上場は荒木のままです。

化粧になる下場は後で塗装しにくいので取り付ける前に塗装仕上げをしています。

これで鼻先も真っ直ぐに揃ってしっかりしてきました。

今日は雨が降りそうなので焦って仕事をしているとアクジデント発生。釘打ち作業中金槌で手を叩いてしまいました。痛いよー。

今日の作業完了。シートを掛けて瓦屋さん待ちになります。

帰ってお風呂上がりに痛い手を見ると余計にいたそうになっていました。

皆さん怪我には気を付けましょう。

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つづき。

2013-10-15 22:10:36 | Weblog
つづき。

もちろんあのままですむはずがない。

2次会の始まりです。

何回も何回も乾杯は続いて・・・・・

もう終わりは無いという感じになってきました。

そして最後は何時もと同じく小川棟梁による斑鳩工舎流の手締め初めは指一本から始まり5本までの手締めで締めくくりました。もうこの頃にはみんなふらふら。

それでもまだ続くのだ。泊まっているホテルの前を見ると誘われるような飾り物。

その内の一つを見るとなんだこれは「はんなり」

お店にはいるとこんな綺麗な脚をしたお姉さんのお出迎え。

今日も大工●●●●●●さんと盛り上がりました。紳士的に

このお店のお姉さん可愛いだけじゃ有りませんよ。器量も良くオッパイが良いのです。

話しは飛びますがこの釘隠の形いいかたちですねェー。

これ「ちちかね」って言うのだそうです。昨日教えて貰った所でした。

良い旅行です。まだ続きますよ。


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ゴッドファーザーの祝賀会。

2013-10-14 20:03:08 | Weblog
ゴッドファーザーの祝賀会。

直井光男棟梁の旭日単光章受章記念祝賀会に京都の仲間と参加させて貰いました。

棟梁の入場はもちろん木遣りの歌声に乗せて登場です。

各代表の方からお祝いの言葉がつづき後ろの金屏風よりも輝きを放つ棟梁に思わず尊敬の念を抱き深々と頭を下げてきました。

記念に棟梁には特別製の立派な半被が送られその美しさと立派さに一同溜息をついてしまうほどです。

懇親会も私は緊張の連続同じテーブルに町田さん、山本さん、谷さん、金沢さんの棟梁それに鑿鍛冶の田斎さんこれだけ揃うと緊張しますよ。

場も盛り上がった所で棟梁の退場です。拍手は鳴りやまず。式は終了。

私はホテルに帰ってくつろいでいると

突然及びこれからが恐ろしい時間になっていくのです。

窓の外を眺めながら静かな音楽で眠りに入ろうと思っていたのですが

つづく

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