京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

アスベスト 嫌われ者

2006-01-31 20:23:44 | Weblog
アスベスト

この名前聴いただけで寿命が縮まりそうな単語です。

しかし今までさんざん使っておいて今になって騒がなくてはならないのも何かむなしささえ感じてしまいます

元々は国内では取れなくてすべて輸入された物で太平洋戦争の起こった昭和16年から21年位の間に建てられた物には使われていません。

石綿も地中に眠っていればこんなに嫌われ無くてもすんだ。と思っているのでしょう。

玉杢

2006-01-29 21:31:07 | 町家
28日武生の直井棟梁からお誘いがあり今建築中の家を見に来ないか?とお誘いがあり早速行ってきました。

玄関を入ってまず目に入ってきたのは1尺を遙かに超える欅の大黒柱が2階までドーン座っていました。

その木目の綺麗なこと目を見張ります。

ベンガラを塗りその上に柿渋が塗ってありました。その上にまだ漆で仕上げるそうです。これほど玉杢が出でいる柱を見たのは最近ではありませんでした。

やはり下地の削りがきちんとなされている仕事は人の心を打つ物です。

見習いたい。見習いたい。

古材・古い杉板 つづき

2006-01-26 20:50:20 | 町家
杉板に文字を入れて貰いました。

骨董屋さんの看板に似合う物にしてほしいとの注文です。

古い看板をはずし「新しい物に」と言っても骨董屋さんんらしく時代屋を感じる自分なりに良い感じに仕上がりました。

場所は永観堂の正門の真ん前。

近くに寄られた方は骨董もどうぞ。

つづき はね木②

2006-01-24 22:06:01 | Weblog
はね木

こんな大きな木をどうして持ち上げたのでしょう。

答えの写真が掛けてありました。

地面に土を盛り上げてそこから上は丸太で桟橋を架けて多くの人が引っ張り上げている様子がわかります。

引っ張り上げるのに使われたロープは門徒さんが寄進した髪の毛を編んで一本の太いロープにしました。

それは毛綱と呼ばれていて東本願寺の渡り廊下に展示されています。

そして建物の壁面を囲ってあるのは筵が使われています。

つづく


つづき はね木

2006-01-23 21:02:45 | 道具箱
はね木 聞き慣れない言葉ですね。

お寺らの軒は普通の建物に比べて大きくせり出しています。

その軒が下がらないようにつり下げている材木。

しかし東本願寺の軒となるとその材の大きさと言えば他の物とは比べ物にはなりません。

前に置いてある脚立の高さが約120㎝ですから比べてみてもその大きさがわかるでしょう。

重い屋根の瓦を支えるのですからこれ位の大きさが必要になるのです。

つづく




東本願寺屋根葺き替え

2006-01-21 21:25:02 | 道具箱
今日朝早くから直井棟梁に電話をしてくれと親友のYさんから電話があり連絡をすると東本願寺屋根葺き替えの見学に行くから来てみないか?お誘い。

午前で仕事を切り上げて行ってきました。

全員足場に上がると角棟と軒の線の美しさにため息。

その上軒が下がらないように屋根瓦の重量が掛からないように箱棟にして軽くする工夫がしてありました。

110年の時が過ぎても骨組みの木はすばらしい美しさを保っていました。

人もこうありたい物です。

つづく


天井

2006-01-19 22:43:19 | 町家
天井

色々な仕上げがありますよね。

これ玄関の天井なんですが軒先の垂木をそのまま中まで持ち込んで仕上げに使いました。

材料は杉の足場丸太を太鼓曳きにしています。

板はこれも節だらけの杉板を化粧材として使っています。

すべて構造材をむき出した表しの仕上げ

玄関を入るとプーンと杉のいい香りがしてきます。

もちろん杉は京都府内産のの物を使っています。

おまけ

梁の上には奈良東大寺南大門の梁の上に忘れてあった墨壺のイメージ。

「削ろう会」の思い出

2006-01-16 22:18:54 | 人物訪探
昨年の「削ろう会」の思い出

左の女性、親友の山崎さん彼女の紹介でお会いした直井さんいや驚きました。

直井さんと言えば薬師寺金堂の棟梁西岡常一さんが「一回手伝ってくれんか」と頼まれたほどの人物その人が横にいるなんて・・・・

翌日会場で削っていると「ちょっと貸して」私の鉋を使って片手でスーウーと引くと超薄い鉋屑が 

何故なんだろう私が引くとこうはいかない。

持つべき物は持たなくては・・・・

直井さんの一言「もう少しやると貴方も板に吸い付くぐらいになるよ」

この一言の言葉でやる気満々。

ヒューマンアカデミー講義

2006-01-15 21:51:06 | Weblog
昨年に続いての講義

今日は朝から温かく気分もリラックス。

町家の作りや手道具の使い方などをお話しさせて貰いました。

その後「道具を使ってみたいですか?」と聴いてみると

みんな「使ってみたい」との返事。

それならと鉋で削りに挑戦して貰いました。

はじめガックン・ガックンだったのがみんな少しずつ巧くなってつるつるになった木と薄い鉋屑の臭いをかいで「良いにおい」と集めて持って帰る生徒さんも

今年も来てよかった。