海に吹く風

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挽歌2

2007-12-01 09:17:09 | 短歌
万葉集穂積皇子の歌

 降る雪はあはにな降りそ 吉隠の猪養の岡の寒からまくに

穂積皇子と人妻である但馬皇女は恋愛関係にあり世間の噂となったが、二人はそれでもひそかに愛を貫いた。
不思議な事に但馬皇女の夫である高市皇子はそれを黙認していたような。
年齢が離れていて妻と言うより娘のように思っていたのかも知れない。
その頃の皇族の結婚は政治の手段であった。

但馬皇女が亡くなって猪飼の岡に葬られた後穂積皇子の歌った歌がこれ。

深々と但馬皇女の墓に降り積む雪は穂積皇子の悲しみ。。
その深い悲しみと亡くなってもなお消えぬ皇女への思いが胸を打つ。

真っ暗な舞台の上、但馬皇女の墓にだけスポットライトが当たり、降り積む雪が白く照らし出される心象光景が私には浮かんできます。


この歌を踏まえて私の作った歌

 燃え残るもの冷ゆるまで里の雪但馬皇女の墓に降り積む
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