ひと恋ふはかなしきものと平城山に
もとほり来つつ堪えがたかりき
この『平城山』という歌を始めて聞いたのは小学生の頃だったと思う。
ラジオで流れていた。
その優美で悲しげな旋律と歌詞に強く惹かれて頭の中でよく歌っていた。
この歌詞が短歌形式を取っていることはごく最近まで意識になかった。
この歌詞は宿毛出身の女流歌人 北見志保子の歌から取られている。
1935(昭和10)年、いの町出身の作曲家平井康三郎(保喜)によって作曲され愛唱されてきた。
最初の夫と離婚したのち、12歳年下の恋人がフランス留学をして遠く離れている時、仁徳天皇の后の磐姫の古墳の辺りを逍遥していたとき、恋人を思うその恋しさと寂しさを磐姫の心境に重ね合わせて詠った歌といわれている、(これも最近知った)
磐姫も仁徳天皇から離れて宮中には戻らないという意地を通しつつ、本当は天皇を恋ししく思っている歌を残している。
(このことについてはまた別で)
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