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短歌9月号 河野裕子大特集

2009-08-26 08:19:21 | 短歌
短歌9月号は河野裕子の特集である。
初期・中期・最近に分けて歌人たちの河野裕子論がある。
身内(息子・娘・嫁)から見た「裕子さん」へのエッセイも。
なかなか読み応えがあった。

私は確か歌集『庭』を読んだとき退屈と思ってしまった。
小島ゆかり・・「河野裕子の歌集はどれも似たような歌がいっぱいで、ふつうならいいかげん飽きてしまいそうだが、そうはならない・・中略・・どんなにささやかなことをうたっても、またどんなに繰り返しうたっても、そのつど一首一首に体力があるのだ。」と書いている。
私が退屈と思ってしまったのはまだ表面しか読み取れなかったからだろう。

病を得てからの歌を読んでいくと、しみじみいいと思う歌が多く、だんだんとその一見は平凡に見える歌は非凡あることに気がついていくのだった。

また小池光は「河野裕子の代表的な歌は(初期の)力強くうむを言わせず屹立する「立つ歌」、それが50代から変わり「寝る歌」になった・・」と書いている。
「寝る歌」とは力の抜けた自在な歌という意味だろう。
これは「立つ歌」よりも本当は詠うのが難しいのだ。

でも私は初期の河野裕子の歌が好き『森のやうに獣のやうに』の瑞々しい相聞、子育てに全力を尽くしていた頃の激しい歌『桜森』など。

23日に京都で「塔」主宰の講演会・討論会があり、誰でも見学できた。
行くつもりだったのに息子のことで気がかりなことがあり行けなくて残念。
河野裕子さんは最後に挨拶だけされる予定だった。
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