海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

空蝉

2008-07-21 14:22:52 | 短歌
 思ひ出を抱えるごとく空蝉は生れし形のままいつまでも

 楡の木の幹にとどまる空蝉が永久に見つめる届かない空


蝉が鳴き始めた。

蝉の抜け殻が昨日から目に付くようになった。

普通蝉の幼虫が土から這い出してくるのは夜なのに、昨日は5時前に出てきた幼虫を見つけた。
菊の枝でじっとしているから観察をしようと40分後に見たときはそのまま。
それなのにそれから1時間後にはその場所に居なかった。
また移動したのか?

羽化を見ることが出来なかった。
白い蝉が背中を反り返らせて殻から出て来る様子はむしろグロテスク。
しかし命を懸けた営みには惹かれてしまう。
羽化の最中に襲われたらひとたまりもない。

蝉が飛び立った後の空蝉の切なさはどうだろう。
ほんの少し前まで命あったものが、同じ形をしたただの殻になって転がっている。

コメント (4)
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