先週末、久しぶりにサントリーホールまで足を運び、世界最古と言われているオーケストラ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を聴いてきました。
今回の来日は、最近の時勢を反映してか、2日間のみの公演で、プログラムも2種類のみブルックナーと、ドヴォルザークがメインであった。このオケでブルックナーを聴くことが私の場合目的なので、迷いはなかったのだが、かつて聴いた特に弦楽器のいぶし銀のような音色でのブルックナーは、どうか?なんで想像しながら会場へ向かった。しかし、結果はというと、良い意味で、オケの音色は、国際的になり、これは指揮者(シャイー)の影響かもしれないのだが、随分と明るいメリハリの利いた音に感じた。かつてのいわゆるドイツの田舎臭い、しかし味のある音色は影を潜めていた。
またシャイーの指揮は、かつての実演や、今回と同じのブル8のCD録音(ACO)と比較すると、オケをより開放していて、端的にいうと「鳴らし過ぎ!」の傾向が散見でき、特に、金管楽器郡は、指揮者の要求通りにこれでもか!と言わんがごとく喚いており、私自身、この手のブルックナー演奏は好みではないのだが、不思議とフォルテがうるさくは聴こえない。その中でも、各声部が身体で感じられたのは流石だと思い直した。おそらく、音程がピシッと合っているからなのでしょうかねぇ。やはり一流の凄いオーケストラだと感じた。でも、もっと田舎臭い素朴な音色のブルックナーを聴いてみたかったというのが本音のところ。指揮者がシャイーになり、さらにオケのテクニックは向上したようだが、どのオケも個性が無くなりつつある中、もっと伝統も引き継がれていくべきだと思いながら帰路についた。
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