年始回りの合間を狙って、昔から行きたかった三鷹電車区(現車両センター)へ行ってきた。かれこれ40年以上も前まで遡り、若きアントンKがカメラをぶら下げて自転車で行き来していた場所だ。もちろん、当時よくタムロしていた模型屋さんは無く、付近の景色はまるで変っていて、高層ビルやマンションが視界を狭めていたのは、近年の首都圏と同じ印象だった。電車区脇から本線が高架のためせり上がっているのには驚嘆したが、よく線路端で構えていた踏切は、跡形もなく消えていて隔世の感。自分ではそれほどの時間が経過したとは意識してはいなかったが、やはり実際こうやって目のあたりにしてしまうと、ちょっと恐ろしく感じてしまったのだ。かろうじて当時のまま残っていた車庫を跨ぐ人道橋も、老朽化からか近々取り壊されるという。何度も階段を上下しては、当時を回顧できたが、やはりそこに見える電車は、70系や165系電車ではなく、E231系群の車両たち。時の流れを痛感したのである。
ここでは、大昔に電車区で撮影した中から、一度も動いている姿は見たことがなかった救援車クエ9420。いつ行っても、この場所を陣取り、その時を待っているかのように思えたもの。背後に見える湘南色の115系は、車輛不足による小山区からの貸出車だったと思う。
1974-3 クエ9420 国鉄 三鷹電車区にて