マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

カメラを止めるな!

2018-08-09 18:55:46 | 映画
噂の映画「カメラを止めるな!」を見てきましたわ!
以前ブランチの映画コーナーで激賞されてから、いつか見たいと思っていましたがやっと全国へ拡大ロードショーとなり先週末から札幌でも上映が決まりました。激混みが予想されたのでわざわざ日曜の夕方に夜の回狙いでチケットを買いに行ったのですが、おったまげ。19:30の回は満席で21:15の回になっちまいました。でもこの日を逃すとなかなか難しいので、頑張ってみました。この回も立ち見が出るほどの盛況。高まる期待。
いやーそして期待に違わぬ素晴らしさ。わたしこの映画大好きだー!

この作品を見た方々が大変な努力でなんとかネタバレせぬよう気を使っているので、私もあまりネタバレにならないように感想を書いてみたい…でもついつい色々と語りたくなるから、バレるのが嫌な人は読まないでほしい。そしてこの作品を見に行く予定の方はなるべく色んな情報を入れずに、すぐ劇場に足を運んでほしいと思います。

とにかく映画通の人ほどハマる作品だと思います。
例えていうなら「運命じゃない人」ミーツ「桐島部活やめるってよ」アーンド「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキンバレルズ」って感じですかね。
何故映画好きな人はゾンビに惹かれるのだろう。この作品冒頭に37分ノーカットの「ONE CUT OF THE DEAD」という映画が流れるのですが、これがキモ。自主製作のゾンビ映画を撮影中に本物のゾンビが現れるという内容なんだけど、この作品がいかにもチープなんだけどなんか変なんです。辻褄の合わないところがたくさんあってドキュメンタリーのようにも見えるし、変な緊張感と怖さがある。なんか見ていてめっちゃ不安になるんです。評判だけ聞いて、この手のB級ホラーが苦手な方はもうこの辺で劇場に来たことを後悔するかも。しかし待ってほしい。そのあとホントの物語が始まるのよ。

低予算や素人っぽさ、見たことのない役者さんたち。そういったものを逆手にとって、映画愛溢れる最高のスラップスティックコメディが誕生したと思います。
最近の邦画はマンガを原作にしたアイドル映画かアニメばかりとお嘆きの貴方。
アイデアと情熱次第で、こんな楽しい映画が撮れるんですね。映画業界に対する最高のアンチテーゼだと思うし、若い人たちも捨てたもんじゃないなとおばちゃん感激。お盆の後まだ上映されていたら、もう1回すべてわかった上で見てみたいです。今年最高の1本ですね。


万引き家族

2018-06-25 19:30:05 | 映画
カンヌで最高賞のパルムドールを受賞し、ただ今大ヒット中の本作。
いやーさすがですね。
これまでの是枝監督作品の中で最高傑作といえるかもしれません。
現代の日本が抱える闇やどうしようもない鬱屈としたもの、貧困、虐待、高齢化社会などあらゆる社会問題を凝縮して詰め込み、なお退屈させず話も面白いという。もうなんか凄いというか、一つ一つの場面、セリフに深い意味があり、深く考えされました。感動というより見て自分の立ち位置が不安になるような、足元がぐらつくような危うさを感じて正直鑑賞後の気分は良くない(笑)でも目を背けてはいけない、と言われているような、何かね日本人として他人事ではないと思わせる、なんともやるせなく切ない作品でした。
まずね。宣伝で謳っているのとちょっと違って、決して一家は万引きで生計を立てているというわけではないのよね。なんか上辺の宣伝文句とタイトルのインパクトがありすぎて、なんか痛快な映画かと勘違いした方はいませんかね。
何週間も興行成績1位なので、ネタばれしてももう構わないと思うのですけど、この家族、全員他人なんだよね。ベタベタ仲良くしている祖母と孫とおぼしき樹木希林と松岡茉優でさえ実は血のつながりがない。でも端からみれば3世代ぐらいの家族なのかなと思わせる。
ここ数年、妙な事件の陰に実は親子・家族に見えていた同居人たちが実は家族ではなくて…みたいな不気味な背景があることが多いように思う。こういうのは偽家族とか偽装家族といって、日本で密かに増えている問題なのだという。
この物語。前半と後半で印象が異なってくる。事件が発覚したところから追っていくとすれば異様でセンセーショナルな事件であり、犯罪者の夫婦がアカの他人の老婆の家を乗っ取り、子どもを誘拐してきて万引きの手伝いなどをさせる、というとんでもない常識外れの悪党・異常者ということになると思う。
でもその実態は、貧しかったり家族に見捨てられ寄る辺ない人たちが身を寄せ合って生きていたということなのだ。その暮らしぶりは一見、幸福な家族そのものだ。夕方の惣菜屋の揚げたてのコロッケ、白菜だらけの鍋、電車で出かけた夏の海、縁側で音だけ聞く隅田川の花火、そうめん、茹でたてのとうもろこし、少しだけ降った雪で作った雪だるま。豊かさとはちょっと違うけど、お互い干渉しすぎないように傷つけあわないように距離をとりながらの家族ごっこ。
どう考えても未来はないしいつかは詰むのに、なんとかなるかもしれないともがいて結局この疑似家族は壊れてしまった。でも多分、監督はみんなの未来までは提示せず淡々と描いているだけなので我々観客は想像するのみだが、賢そうなあの少年も可愛らしいあの少女も親もとへ帰ったとしてもとても幸せな将来が待っているとは思えない。幼い時、この偽装家族と暮らした幸せな日々をいつかまた思い出すだろうか。そう思うととても切なくなる。
個人的に実の親に育てられるのが最善なのかというと、子ども好きで虐待とかのニュースを見るたびに気が狂いそうになる私は、「NO」と言いたい。そりゃ完璧な親なんていないかもしれないが、母性というのは幻想で眉唾だと自分は思う。生んでみたら可愛かったという人もいれば、そう思えないと悩む人もいる。子供を嫌う母親などいない、という思い込みがそうでない人を追い込んでいるんじゃ?人それぞれとしか言いようがないと思う。
劇中でも子供のいない安藤サクラに、警察の女性が実の親のことを批判する資格ない、産めない嫉妬でしょうと言われ肩を落とすシーンがありましたが、あれは私には堪えた(泣)
確かに母親になったことはないけど、可愛い子に暴力を振るう気持ちなんてわかりたくもない。
でも親になったことがないあなたにはわからないでしょうと言われると、それが負い目のように感じているからぐうの音も出ないのだ。でも経験してないなら黙っててと言われると世間に対して何も言えなくなるし、社会に参画できなくなると思うのだ。
子は親を選べない。リリー・フランキーと安藤サクラの夫婦も、多くは語らないまでも二人とも虐待または放置され、親の愛情を受けられない人生だったのだろうと思う。教育もちゃんと受けられず、愛情表現もわからず。子供たちを拾ってきたのも、単なる優しさより自分自身の子供時代を慰撫するような思いがあったのだと思う。本当に悲しいなあ。
おばあちゃんの人生もなあ。自分の本当の子たち孫たちはどうしたんだろう。おばあちゃん自身にも闇があったのが怖かった。誰にでもまあ…秘密はあるわな。

自分は一つだけ他人に自慢できることがある。
うちは家族みんな仲が良い。父親も母親も善良な人間で、夫婦仲も良くお互い思いやりを持って助け合って生きてる。私と妹も仲良しだ。友人より妹といる方が楽しいぐらいだし、妹の子供たち甥と姪は実の子のように可愛い。妹の旦那とも友人のような感覚。
家族の問題で悩んだりしている人の話を見聞きするたび、自分は幸せななんだろうなと思う。
なんつーか、昔は家族が仲良いのは当たり前のことだと思ってたから、特になんとも思わなかった。そんなことより賢い親やお金持ちの家に生まれたかったなどと思ったこともありました(笑)でも違うなあ。一番は家族が仲良く相手を思いやりながら暮らすこと。そして健康であること。これじゃないかな?あーでもある程度余裕がなければ人には優しくなれないし文化的な生活もできないか。あれ?それは憲法で保障されているはずなのにね。
簡単なようだけど今の日本はそんな平凡な幸せも贅沢なことかもしれないね。貧困は暴力や不幸を伴って連鎖する。

最近見た映画

2018-03-17 22:48:30 | 映画
年度末にて仕事など色々忙しく、しばらくブログを更新してませんでしたが、ごぶたしていたこの2週間の間実に色んなことがあり、世間は大変なことになっているわけですが…おいおい更新いたします。

まずは映画。
「グレイテスト・ショー・マン」と「シェイプ・オブ・ウォーター」を見てまいりました。

「グレイテスト・ショー・マン」は、実在したカリスマサーカス興行師のサクセスストーリー。
ハリウッドのウェルメイドという感じですね。絢爛豪華。圧倒的な歌とダンスの迫力でぐいぐい観客を巻き込んで魅せる、素晴らしい映画です。日本で大ヒットしているのもわかります。ミュージカル好きな人は絶対この作品に惹かれると思う。
お話自体は王道なものですが題材が珍しい。近代のサーカスで働く人はマイノリティ。小人だったり大男だったり、様々な「ちょっと普通と違った人」資本を持たない貧しいヒュージャックマン演じる主人公は、これらの人たちを集め芸をさせ。「史上最大のショー」と銘打って興行を行った先見の明のある人。貧しい生まれで富裕層を見返してやりたい欲もありました
サーカスイコール見世物小屋とするならば、今の時代じゃ問題ありです。
でもそいうハンディキャップを抱えた人は、仕事を得て自分の個性でお金を稼ぐことが出来て、自立できると喜び自分の仕事に誇りを持った人も多かったとか。そういう風に考えると、人権て逆になんなのかなと考えちゃいますね。
2時間ほどの時間内で駆け足で物語が進行していくので、少し内容に深みや説得力が欠けるのがちょっと残念な感じもしましたが…音楽は特に印象に残り、サウンドトラックがほしくなりました。

「シェイプ・オブ・ウォーター」
探偵はBARにいる3を観に行った際にやっていた予告が「グレイテスト・ショーマン」で、その「グレイテスト・ショーマン」を見た時にやっていた予告が「シェイプ・オブ・ウォーター」
初見は、なんじゃこの映画は?という印象。ホラーなのかパニック映画なのか…いや恋愛ものなのか?でもなんかスゲー面白そう…と思いまして、公開日にみてまいりました。
いやーこれまた素晴らしい。
「パンズ・ラビリンス」で一躍有名になったメキシコの鬼才ギレルモ・デル・トロ作品です。
ファンタジックな映像美に定評のある方ですが、いやー美しいし実に不思議な作品です。
清掃の仕事をしているヒロインが口がきけない。彼女が働く政府の施設にある日奇妙な生物が運ばれてくるのだが、これがアマゾンで原住民たちから神と崇められていた、半魚人みたいな謎の生き物。これにヒロインが心を通わすことになり、奇妙なロマンスと彼を残虐な実験から救い出すサスペンスのなんとも形容しがたい傑作が生まれました。
この作品、悪者は実にわかりやすく権威主義で横暴で不遜で暴力的。ですがその対極にある暴力を受ける側の人たちが多種多様。ヒロインはこういう作品の場合可憐な美少女になりそうなのに、今回は中年のお世辞にも美女とはいえない女優。ヒロインと暮らし、途中までどういう関係かわからなかった薄毛に悩む初老の男性はゲイだし。一筋縄ではいかないのです。彼らが働く施設も冷たく薄暗く、どこか不気味。最初から不穏な空気に満ちていて、悲劇の予感がすごくするんですよ。おとぎ話のような話しなのに、描写もどこかエグいのです。でもね、ネタばれはできないけど、最後まで見ればほえーっと幸せな気持ちになれますから。賛否両論あるでしょうけど、私はハッピーエンドではないかと思いました。薄毛で悩むおじさんにも髪が生えてきたし。良かった。良かった。

この2作品どちらも偶然にもマイノリティが主役の作品であり、特に「シェイプ・オブ・ウォーター」は横暴で非常に差別的な役人がモロに出てきたり、トランプ批判が透けて見えました。アカデミー賞ではこの作品が作品賞に輝き、監督がメキシコ出身だったりと
ハリウッドが一枚岩で反トランプを掲げているのだなと推測しましたわ。


オリエント急行殺人事件

2017-12-22 16:13:17 | 映画
学生の頃、学校の図書館でアガサ・クリスティー読んだなあ。
今なお君臨するミステリーの女王。ポアロやミスマープルの推理ものだけじゃなく、「ふしぎな足音」などのホラー小説も好きでした。
大御所の中ではエラリー・クイーンなどよりもずっと知名度があって、日本では人気も高いと思います。
数ある作品の中で有名な代表作が、「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」そして「オリエント急行殺人事件」
実際、まだこの3作品を読んだことが無い方は誠に幸せだと思います。きっとラストに驚かされるでしょうから。ミステリー史上禁じ手のトリックがあるこの3作品は、1度しか使えずパイオニアだけのもの。そして前2作はトリックのせいで映像化し難い。これまでも、上手くやったとは言えないし…。映画としても大成功したのは「オリエント急行殺人事件」だけだと思います。
その「オリエント急行殺人事件」が40数年ぶりにリメイクされると聞いて、さっそく先週末見てまいりました。

1974年版は『グランドホテル』スタイル。欧米のオールスター出演。アンソニー・パーキンス、ショーン・コネリー、バネッサ・レッドグレイヴ、ローレン・バコール、イングリット・バーグマン、ジャクリーン・ビセットと錚々たる顔ぶれが、このゴージャスな寝台列車で起こる絢爛豪華なミステリーを彩ります。
今回はイギリスが誇る演出家にして俳優のケネス・ブラナーが監督・主演。出演もジョニー・デップ、ジュディ・デンチ、ミッシェル・ファイファー、ペネロペ・クルス、ウォーレム・デフォーとキラ星の如く。豪華さでは負けていません。中東のロケーションや空撮を多用した大迫力の鉄道シーンなど見どころが満載でありスケールも大きい。異国情緒あり。旅情を誘い、鉄オタも満足させる。魅力たっぷりな今作となりました。
一つだけ注文をつけるとしたら、1等車両のお客全員の名前と顔が一致するようなエピソードがもう少しほしいような。謎が解けた時のカタルシスが全然違うと思います。2時間程度の上映作品なのですがあっという間に展開していき、えっもう殺人、は?もう解決?と事件が起きてから謎が解き明かされるまでも早い気がしました。面白いからそういう風に感じるだけなのかな。
事件の真相は悲しく、本を読んだ時も74年の作品を見た時も泣けましたが、今回も真相が分かった上で見ているのにやっぱり泣いてしまいました。これでいいのかな?と賛否を呼ぶラストですが、私は好きです。
トンネルの坑口に長いテーブルを置いて容疑者が横一列に座るシーンはまるで「最後の晩餐」で、ブラナー監督のセンスを感じます。
最後の最後、列車を降りた探偵ポアロに伝言が。「すぐにエジプトにいらしてください。ナイル川のふもとで殺人事件が」キタ――(゚∀゚)――!!次は「ナイル殺人事件」かよ!懐かしすぎる。こちらは78年にベティ・デイビス、ミア・ファロー、ジェーン・バーキンが出演していますね。このリメイクもケネス・ブラナーが監督するのかな?素晴らしい!楽しみです。

ユリゴコロ

2017-10-17 11:13:16 | 映画
暖かく過ごしやすい秋でしたが、めっきり寒くなり急速に秋が深まっております。
去年の秋は野球が楽しかった(泣)今年は久々にCSに関係が無くちょっと詰まらないですわ。

さて先日「ユリゴコロ」を見てきましたので感想を。

沼田まほかるさん原作の、いわゆる「嫌ミス」に分類されるジャンルの作品ですね。
この方の作品は「九月が永遠に続けば」しか読んでおりませんで、この作品も文庫が出たので買っていたのですが、映画公開前に読もうと思っていたものの結局読んでおらず。内容をよく知らないまま映画を見ました。

おそらく賛否両論だろうと思いますが、私は好きな作品でした。
他人を平気で殺せる少女の手記を自宅で発見し、その手記を貪り読む青年。それはフィクションなのか事実なのか。その少女と青年の間に何か秘密があるのか…というお話なのですが。
まあ映画なので。少女の手記のターンを見ると時代背景から、ああこの人は彼とこういう関係なのだろうなと容易に想像がつきます。なのでミステリーとしては弱い。そもそも湊かなえ氏とか嫌ミスじたいあまり好きではない私。独特のカタルシスはあるものの、読者をただ驚かせたい、暗い気分にさせたいと奇を衒った作品が多いように思います。「九月が永遠に続けば」も、予想がつかない展開にぶんぶん振り回されるのでそれに快感をおぼえる人もいると思いますが、私は登場人物誰にも共感できず、「ねーよ」と最後には本を投げ出したくなりました。
この作品もその類だと思うのですが、おそらく監督の手腕がこの嫌ミスを感動の物語に変えているのかなという気がします。
前半は猟奇的モダンホラー風の演出で、おそらく怖いのや痛いのがダメな人は前半で脱落してしまうでしょう。はっきり言ってキツいです。でもそれが後半からは穏やかな家族愛の物語になり、最後ちょっと泣いてしまった。途中でガラっと印象が変わるのが実に興味深いです。
サイコパスと言われる人も、ひょっとしたら人生のどこかで心から愛する人に出会い愛されたなら、人間は変われる可能性があるのかな?そんな可能性を感じてしまいました。生まれつき悪い人間なんてそうそういない。環境が人間を作るだけ、と性善説を信じたい私には救いのある作品に思えました。
この物語に深みと説得力を与えているのが主演の吉高由里子さんと松山ケンイチさんさんの演技です。私は二人のファンで、共演をずっと待ち望んでいました。昔「GANTZ」で共演したことはあるんですが、「GANTZ」好きじゃないし(ごめんなさいよ)そういう共演じゃなくて…って感じで。以前「ノルウェイの森」で共演するって噂もあったのですが、ガセだったのか実現せず残念でした。直子役も緑役も、吉高さんならどっちも出来たのになー。
で、この度ようやくガッツリ共演。これですよこれ。自分が待ち望んでいたのはこういう作品で演技バトルする二人が見たかったのです。
生まれついての殺人者とこれ以上ない優しさと愛で主人公を包んでくれる男。吉高さんは表情にも仕草にもニュアンスがあり、ファムファタールを演じるのにこれ以上適した女優さんはいません。冷酷な殺人者なのに、逃げて、助かってと思わせてしまう悲しみと切なさに溢れている。
松山さんは本人の持つ役者としての素材なのか、どこか汚れていないピュアさと温かさがあり、
まさにこの殺伐とした作品の良心。映画を見ている側が松山さんの役にホッとするから、吉高さんの心情を観客が追体験できるのだと思います。

最後に印象的なこの「ユリゴコロ」というタイトルですが、映画を見ればわかるのですが「拠り所」と医者が言ったのを子供だった主人公が聞き違えてという話からきています。しかしこの「ユリゴコロ」を「ユリコ」さんが主演することになったというのは偶然にしても、不思議な巡りあわせだと思います。あまりヒットはしていないようですが、吉高さん松山さんにとっては大事なキャリアとなった作品だと思います。