目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

笠ヶ岳・岩菅山・志賀山Part2

2015-11-07 | 山行~信越

岩菅山 標高 2295m 長野県

2004年9月19日(日) 晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 発哺温泉9:00--聖平登山口駐車場--ホテルの車で移動--発哺温泉--東館山ゴンドラリフト--9:30東館山頂駅9:40頃--高山植物園--寺子屋峰--10:35金山沢の頭10:45--山頂直下小休止--12:30岩菅山山頂(昼食)13:30--ノッキリ--14:33休憩14:43--アライタ沢--15:20聖平登山口駐車場

前泊は西発哺(ほっぽ)温泉ホテル。6:00過ぎに目が覚めて部屋のカーテンを少し開けると、さっと光がこぼれてくる。さあ、今日も天気はいいぞ、岩菅山だとまだ寝ている山の神にいいながら、くつろいでいると、いつの間にか薄暗くなっていた。7:00くらいにそれに気づき外を見ると、どんよりと曇っているではないか。えっなんでと思っているうちに雨がポツリポツリと。絶望的な気分になっていたが、予報では晴れといっている。待っていれば雨はあがるのか、ここだけ局地的にしばらく雨が降るのか、とりあえず出発を1時間ばかり後ろに倒すことにした。

 
左:東館山ゴンドラリフト終点、山頂駅 右:山頂駅からいざ出発

しかし7:30食堂で朝食を摂っていると、日が差してきた。だいじょうぶだ! 宿を9:00少し前に出発し、予定していたコースを歩くことにした。朝方の雨が嘘のように晴れ上がっている。ホテルのワゴン車に先導してもらいながら、聖平に到着。路肩に車を置いて、そのワゴン車に山の神とともに乗り込んだ。再び発哺温泉に戻り、東館山ゴンドラリフトで空中散歩となる。当時で片道¥670(今2015年は¥800)。

9:30山頂駅に到着。トレッカーや観光客がちらほらいる。山の神とそそくさと身支度を整え、9:40頃山頂駅を後にした。近くには三好達治の詩碑があり、あの有名な詩が刻まれている。「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」(『測量船』(講談社文芸文庫) 奇しくもこの山行計画を立てる前にこの詩集を手にとっていたから、三好達治に導かれたのかもしれない。

 
左:リフト沿いを上っていく 右:寺子屋峰

高山植物園を通過していくと、マツムシソウが幾株か咲いていて、ちょっと華やかな気分になる。やがてリフト横のなだらかな斜面を上がっていくことになる。汗が背中を伝い始める頃、長袖の服を脱いだ。スキー場を抜けると、まもなく寺子屋峰に着く。地味な山頂で、山頂と書かれていなければ気づかないほどだ。

 
左:金山沢の頭 右:金山沢の頭から裏岩菅山(左)と岩菅山を望む

10:35赤石山と岩菅山の分岐である金山沢の頭に着く。山頂までは昭文社山地図によれば、まだ2時間ほどはある。たっぷりと水分補給をして英気を養った。


岩菅山! 

樹林帯を抜けるとすぐに大パノラマが広がる尾根に出て、登高意欲をかきたてられる。快適、快適と歩いていると、途中ぽつんと一輪だけハクサンフウロが咲いているのを山の神が見つけた。突如としてわびさびの世界へ。

山頂手前で樹林帯に入り、そこで最後の休憩をとった。

  
左:岩菅山山頂にあった祠 右2点:山頂で記念撮影

一段低いところにある避難小屋の横を通過して12:30ようやく岩菅山山頂に到着した。意外に人は少ない。奥のほうに年配夫婦、ちょうど裏岩菅山方面からやってきた人などで、数人くらいだ。静かでちょうどいいかといいながら、さあ、メシだと山の神とともにホテルでつくってもらった昼食をザックから取り出した。食べていると日差しが容赦なく照りつけてきて暑い。救いは、時折吹き抜けていく涼しい風。風がいっさいなかったらと思うとぞっとする。

 
左:アライタ沢 右:聖平に無事下山

13:30山頂を後にし稜線を下り、ノッキリからアライタ沢方面に下る。右手に岩菅の山容を眺めながら、林間の階段を下った。14:33休憩をとり、再び歩き出すと、まもなくアライタ沢に出た。これでもうすぐ下山だと思ったのはとんだ思い違いだった。用水路沿いの平坦な単調な道を延々歩かされることになる。山の神とともに不平をたらたらこぼしながら進み、小三郎小屋跡を右に折れて、やれやれとなる。15:20聖平に停めておいたわがジムニーに再会した。

15:50再び西発哺(ほっぽ)温泉ホテルに戻って(2泊目)、さっそく温泉につかった。極楽、極楽。晩には山の神もご満悦のきのこ料理が供された。なかでもきのこ汁は最高だった。なぜこのホテルのきのこがうまいかといえば、新鮮だから。じつはこのホテルには、きのこ採りの名人がいるのだ。

Part3志賀山につづく
Part1笠ヶ岳に戻る

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笠ヶ岳・岩菅山・志賀山Part1

2015-11-04 | 山行~信越

笠ヶ岳 標高 2075.7m 長野県

2004年9月18日(土) 晴れのちくもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:35硯川駐車場9:55--熊の湯スキー場第4リフト付近--10:45林道手前10:55--11:35笠ヶ岳山頂(昼食)12:33--13:27熊の湯スキー場内の指導標13:43--14:00硯川駐車場--前山スキー場リフト--渋池--ひょうたん池--15:10硯川駐車場

9月の志賀高原は、予想外にすばらしかった。なんといっても人が少なく静かなのがいい。しかも湿原あり、池あり、草原あり、山頂からの雄大な眺めありとバラエティに富んだ自然が気持ちを昂ぶらせてくれる。11年前の山行記録をひもといていると、また行きたくなって来た。

 
左:硯川駐車場 右:熊の湯スキー場から登る

家を4:35に出発。ほぼ予定どおりだったが、工事渋滞に巻き込まれてだいぶ時間をロスしてしまった。なんで連休に工事をするんだろうと山の神とこぼしながら、のろのろと進む。コンビニで買出しをして関越に上がり、混雑する上里SAで朝食をとる。それから上信越道をひたすら走って8:40頃信州中野ICで下り、国道292号を進んで、9:35目的地の硯川駐車場に到着した。伸びをしながら車の外に出ると、日差しが強い。お隣の車は無防備だが、念のためとフロントガラスにサンシェードをはめて、山支度に入った。

9:55山の神とともに硯川駐車場を出る。熊の湯スキー場第4リフト付近のしとどに濡れた芝の道を登高していく。上空はちょっと雲が多いが、気持ちのいい青空が覗いていて快適。しばらく行くと、おばさん4人組が下ってきた。もう笠ヶ岳に登って来たのか、昨日はこの辺のホテルに宿泊していたのか、それともジモティか。でもどうせ登るなら山頂ごはんのタイミングで登りたいよね。 

 
左:笹が生い茂る登山道で休憩 右:見上げると、青空が広がり気持ちがいい

シラカバ地帯を歩いていき、そろそろ休憩にしようかと山の神に告げる。そうだねと山の神がうなづくものの、適当な場所がなかなか出て来ない。でもまったく登山者に会わないし、ここでいいかとそれほど広くもない登山道の傍らにザックを下ろした。10:45。

 

 
2点とも:笠ヶ岳山頂

10分ほど休憩して歩き始めると、まもなく林道にぶつかった。ここからは急な階段が始まる。息を切らしながら、11:35一気呵成に岩の上の頂に登りつめた。笠ヶ岳山頂にはすでに数人のハイカーがいて、みな軽装だった。どうやら彼らは先ほどの林道を車で上がって来たようだ。

山頂の展望はといえば、まずまずか。ただ残念ながら北アルプスは雲の中だった。


笠ヶ岳山頂から長野の市街地がうっすらと見える

さて山頂に着いたら、ちょうどお腹が減ってきた。山頂ごはんだ。山の神とザックから、コンビニで調達してきたおにぎりや、お茶などを出していると、冷たい風が吹き始めた。

 
左:笠ヶ岳山頂を振り返る 右:熊の湯スキー場内で休憩

12:33下山開始。とともに怪しげな雲が徐々に湧いてきて、あたりが薄暗くなった。しかし熊の湯スキー場に出る頃には、また雲が切れ明るくなってきた。天気はなんとか持ちそうだ。

小1時間ほど歩いて硯川駐車場まではもう目と鼻の先の地点まで来た。ちょうどそこへ指導標が出てきて、腰を下ろすきっかけになった。すぐそこだけど、お茶を飲んで休もう。

 
左:硯川から見た笠ヶ岳 右:笠ヶ岳とは道を挟んで反対側、前山山頂

14:00硯川駐車場に到着した。まだ時間も早いことだし反対側にも行こうかと、山の神と前山のリフト(往復¥460)乗り場に向かった。リフトにはちらほらと観光客が乗っているのが見える。山の神と私もリフトに乗って観光気分を味わいながら上がっていく。リフトを降りるとすぐに前山山頂の標示が出てくる(写真右上)。こんな平坦地なのに山頂としてしまうのかと思いながら、この何の変哲もない場所を通過する。

 
左:ひっそりと渋池 右:ひょっこり、ひょうたん池

まもなく渋池。誰もいなくて、登山道から離れたところにひっそりと池があった。そこからひょうたん池に足を延ばす。こちらは観光客のグループがいて、ちょうど踵を返したところだった。入れ替わりに、山の神とベンチへ。静かなたたずまいで、大人の観光地という感じだ。ふと時計を見るともうすぐ15:00だった。山の神が時間に気づいて急に立ち上がり、もう宿にチェックインできる!早く温泉に行こうと目を輝かせて催促が始まった。

15:10硯川駐車場に戻り、本日のお宿、西発哺(ほっぽ)温泉ホテルに向かった。

Part2岩菅山につづく
Part3志賀山にとぶ

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