2022年5月7日(土) 晴れ
メンバー 山の神と私
前泊は伊香保温泉和心の宿大森。チェックアウトして車を市営駐車場に移動し、伊香保温泉名物の365段の石段を下からあがって行くべく、最下部へと向かった。
石段の最下部は思ったよりも広かった。上っていくと、ドラマや映画で見たように狭い石段になる。定番の温泉まんじゅう屋や最近オープンしたようなおしゃれな雑貨屋なども軒を連ねている。人が少なければ、風情も雰囲気もあっていいのだろうが、狭いところに大勢の人がひしめきあっていると、そんなものはいとも簡単に吹き飛んでしまう。
ネットの記事によれば、もともと伊香保温泉はひなびた温泉街だったよし。個人的には、そのままでよかったんではないかと思ってしまうが、往年の女優、高峰秀子が主演した映画『浮雲』の公開1955年を機に観光客が大挙押しかけてくるようになったということだ。名匠成瀬己喜男監督による映画だから、名画座で何度も公開され、さらにはビデオになり、テレビでも放送されたはずだ。さらには時代が下って、インバウンドで多くの外国人観光客も来るようになった。
しかしそこへこのコロナ禍。客足は途絶え、観光の灯が消えかかるほどに。最近はこの事態を憂えた地元渋川市や観光協会が観光客の呼び戻しに注力し知恵をしぼっているようだ。2023年1月14日のプレバトでは、スプレーアートをこの温泉街に展示する企画を放送していて、活動が少し実ったのかと感じる。伊香保という名前を覚えてもらう、思い出してもらう、さらには訪れる選択肢にいれてもらう効果が期待されるだろう。
それはさておき、山の神と私は最後の急な石段にたどりついた。上り切れば、伊香保神社の境内となる。さくさくと上がっていく山の神(パープルの服)を撮影しながら、私も後から息をはずませなながらついていく。鳥居を2本くぐると到着だ。
境内は予想外にこぢんまりとしていて、その割には観光客がそこそこいてにぎわっていた。お参りしている人や記念撮影している人、、、思い思いだが、総じて引き返し始めるのは早い。
復路は、お土産屋を覗いてみたものの、とくにほしいものはない(山の神は目をキラキラさせていたが)。喫茶店も覗くが観光地価格で目が飛び出るほど高い。ここで高いお金を払って休憩するよりも、早々に帰路についたほうが時間節約になり渋滞にも巻き込まれなくなるかもと結論し、午前中のうちに山の神とともに伊香保を後にしたのだった。