Part1のつづき
左:西天狗岳の登山者たち 右:東天狗岳へ移動開始
12:10山の神と東天狗岳に向けて下り始める。前方の山肌に登っている登山者がポツリポツリと点になって見えている。逆に向こうからくる登山者も多い。
左:東天狗岳山頂 右:すりばち池への分岐。まっすぐ進むと中山峠
12:32東天狗岳に到着した。狭い山頂では記念撮影の順番待ちだ。写真を撮ってすぐに直下に移動し、適当な場所で休憩した。しだいにガスが上がってきて、怪しい天気になってくる。
お茶を飲んでいると、背後でバリバリバリと鳴り響く遠雷。ヤバいとこれを潮に山の神と腰を上げ、黒百合ヒュッテを目指した。中山峠へとまっすぐ進む登山者につられないように地図で確認して、すりばち池への分岐から尾根をはずれる。
左:見た目はGood Viewだが、道はとことん歩きにくい 右:天狗の奥庭上
見た目はきれいな景色が続くのだが、岩がごろごろしていて歩きにくい。この歩きにくさのせいで、足の裏がジンジンしてくる。13:20たまらず天狗の奥庭上と書かれた指導標のところで休憩にした。
左奥に蓼科山
天狗の奥庭を突き進んでいくと、奥のほうに蓼科山が見えた。なかなかの絶景ポイントだ。
両端にイワヒバリ
さらに行くと、登り時にも見かけたイワヒバリをここでも発見。しかも2羽いて、つがいなのか(?)。思わず足を止めて山の神とじっくり観察することになった。
イワヒバリ
羽根はスズメの文様を拡大したような感じで、頭はグレー。名前にヒバリとつくだけあって、ピーチクパーチクと小刻みに鳴く。この岩場では鳴いていなかったが、唐沢鉱泉から西尾根に上がる森の中では、しきりに鳴いていて登山道脇の茂みに留まったり登山道を横切ったりしていた。こんな近くでイワヒバリが見られるとは思わなかった。しばらく逃げずにこの岩に留まっていた。
水の干上がったすりばち池
すりばち池まで来ると、前方に人影が見えた。黒百合ヒュッテにお泊りの人が散策しているのだろうか。
14:06黒百合ヒュッテに到着。休憩する登山者であふれかえっていた。ペットボトルのお茶を飲む人、小屋で買ったアイスクリームをなめている人、ちょっとしたリゾート地のカフェのようだ。山の神と私も座れるスペースを端っこのほうに見つけ、ぐったりと腰かけ休憩した。
左:黒百合ヒュッテ 右:ヒュッテからの下山路も歩きにくい
14:18チョコレートなどを食べてエネルギー充填し、黒百合ヒュッテを後にする。再び森の中へ。この下山路は夏と冬に一度ずつ歩いているはずだが、ちっとも覚えていない。こんなに歩きにくい道だったか。疲れた体に鞭打って歩く。山の神の消耗度もかなり大きいようだ。
15:03唐沢鉱泉への分岐で休憩をとる。昭文社の山地図ではここから40分ほどで唐沢鉱泉とされていたが、とんでもなく長かった。不幸は突然やってくるものだ。分岐から40分ほど歩いて、そろそろ鉱泉に着くかと思った頃、ポツポツと雨が降ってきたのだ。曇っていたとはいえ、空は明るかったので、まさか降られるとは思いもしなかった。
山の神も同様で、ザックカバーだけ装着して再び歩き始めた。私はこれはしばらく止みそうにないなと雨具の上衣も着ることにした。山の神も足を止め上衣を着る。
もうすぐ唐沢鉱泉だと思ったのだが、、、
しかし、雨は止まぬばかりか、勢いを増した。途中で追い越した親子はどうしているだろうか、などと考えながら、修験僧のように黙々と下山。登山用パンツはしっとりと濡れて、いまさら雨具の下もはこうとは思わず、早く唐沢鉱泉に着かないかと足を速めたが、一向に着く気配はない。
鉱泉の建屋が見えた頃は土砂降りになっていた。軒下を借りて雨宿り。それでも変わらぬ雨脚にあきらめて、車のところに急ぐことにした。すると我々よりひどい状態の単独者が前を歩いている。雨具をもっていなかったのか全身濡れネズミだ。
16:35鉱泉から結構離れた場所に駐車していた愛車に到着。1時間半くらい予定より遅れての下山となった。すぐ前に停まっていた車はもう出発した後で、この雨には遭わなかったようだ。なんて不運な山の神と私。ペースが遅すぎだったか。私はびっしょり濡れた登山用パンツを脱いで半ズボンにはき替えた。