目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

八ヶ岳山麓の野鳥と出会えるペンション「ベルクコット」

2021-08-15 | まち歩き

天狗岳下山後、雨具を片付け、雨に濡れたザックを拭いたり、一服ふかしたりしているうちに17:00を回っていた。もたもたしていると本日の宿蓼科東急ペンション・ベルクコットには到着と同時にディナーになってしまう。

急ごうと山の神を促した。

この宿は、たまたまじゃらんでこの界隈を検索していて見つけた。口コミの評価の高さ、とくに料理がおいしいというのはそそったし、野鳥が来るというところも気に入った。さっそく予約して楽しみにしていたのだが、チェックインがこんなに遅くなってしまっては、せっかくのお楽しみも半減で残念だった。

宿までの経路でカーナビに電話番号や住所を入れると、たどりつけないことがあると注があったことから、事前にGoogleMapのストリートビューで確認。ビーナスラインから「東急リゾートタウン蓼科」の入口を間違わなければ、あとはだいじょうぶと東急の敷地内に入った。

ベルクコットは、道路から一段低くなったところにある。進行方向右手にペンション名を掲げた駐車場(右の写真)を探しながら進む必要がある。しかしカーナビで行きつけないという情報が頭にこびりついていて集中していたせいか、通過することなく難なく見つけられた。

宿はご夫婦で切り盛りしていて、チェックイン時は旦那さんが相手をしてくれた。かわいらしい置物に自然と目がいく階段を上がって2階の部屋に入る。まずは館内2か所にあるうちのひとつ、2Fの麦飯石の風呂に入って汗を流す。そして部屋で少しくつろいでいるとすぐにディナータイムとなった。ディナーは評判にたがわずおいしかった。リンゴのチップでスモークした自家製ベーコンは逸品。地元の無農薬野菜がシャキシャキの歯ごたえもあって新鮮さをアピールするとともに滋味豊か。リンゴで育ったという牛もいうことなしだった。

食堂前のスペースには、動物が来るように餌場を設けていて、この日はタヌキが姿を見せていた。ほかにアナグマやテンが来るという。いずれも夜行性だから宵のうちだと姿を現さないのかもしれない。またテラスには野鳥やリス用の餌台があって朝食時に野鳥やリスを見られればと思っていたのだが、見られるのはタイミングによるようだ。

次回訪れる機会があるのなら、快適なテラススペースでくつろげるように早くチェックインしたいものだ。

参考:https://www.facebook.com/bergcot/

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山のぼらー御用達、嵯峨塩鉱泉嵯峨塩館

2021-06-06 | まち歩き

ゴールデンウィークは大菩薩界隈を歩いたけれども、大菩薩から近くて便利な温泉宿がここ、嵯峨塩鉱泉、嵯峨塩館だ。存在は知っていたけれども、日帰り圏だけになかなか行く機会に恵まれなかった。

コロナ禍で近場の温泉宿を探していて、そういえばとなって初めて泊まることになったのだが、予想外に快適な宿で山の神と大満足したのだった。

とくに今回の山行は源次郎岳も計画していて、ちょうどこの宿の真ん前に登山口があることから、まさにおあつらえ向きだったこともある。

初日(5月1日)は、上日川峠に車を置いて小金沢山ピストン。下山後駐車場から20分ほどで嵯峨塩館に到着しチェックインした。ロビー入ってすぐに山の神と私を迎えてくれるのが、冒頭の写真にあるようにツキノワグマのはく製だ。なかなかの貫禄ながら、立ち上がらせて愛嬌を振りまいているように見えるのがいい。


左:嵯峨塩鉱泉、嵯峨塩館正面 右:宿の前にある渓谷を見下ろせるテラス(東屋)

チェックイン時の記帳では、初めての泊りなのか、複数回なのかに〇をするようになっている。何度もお泊りにくる常連客が多いようで、2度目以降なら風呂場や食堂の説明などを省いているようだ。人気の宿ぶりがここでもわかる。


左:客室 右:掛け軸が右翼っぽい。藤田東湖の「正気の歌」の一節「正気(せいき)時に光を放つ」

客室は、空いていた最後のひと部屋を抑えたこともあり、いちばんこぢんまりした部屋だったが、それでも山の神と2人で泊まるには十分すぎる広さがあった。


左:次の間 右:なんとも味がある部屋の照明

次の間もあって、椅子とテーブルが置かれているから、風呂上がりにくつろぐにはいいスペースだ。持ってきたスコッチを宿の強アルカリの冷水で割ってここで飲んでいた。


客室から見える渓流

客室からは眼下に渓流をみることもできる。渓流沿いでは、例年この時期に桜が咲いているそうだ。でも今年は早々に咲いてもう散ってしまったのだとか。翌朝この渓流沿いの道を散歩しようと思っていたのだが、朝風呂に浸かってまったりしてしまったせいか、桜も咲いていないと聞いていたせいか、億劫になってやめてしまった。

風呂はそんなに広くはないが客室数が11と少ないので、混むことはない(たぶん。現在はコロナ禍で稼働している客室は9。食堂に人を詰め込みすぎない配慮のようだ)。小さいながら貸し切り風呂もある(空いていればいつでも入浴可能)。露天風呂もあるので、悪くはない。


左:ワインで育った牛の朴葉焼き 右:締めの炭水化物

夕食は有機栽培の自家製野菜や山菜をふんだんに用い、多くの料理を少量ずつ供する贅沢なものだ。ビールを飲みながら、工夫された前菜の膳に箸をつけるだけでもう満足。鴨鍋や牛の朴葉焼きは極上。締めのごはんもほどよい量でおいしかった。

なるほどリピーターが多いのはよくわかる。ちょっと高めなので、若者グループや小さなお子さん連れがいないのもいい。山奥の静かさを演出している。そんなことも人気の理由のひとつなのだろう。

登山道が整備された源次郎岳へ戻る
笹原とカラマツ林を抜けて小金沢山へに戻る

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登山家でもあった版画家吉田博回顧展。都立美術館にて

2021-03-08 | まち歩き


左上から時計回り:「穂高山」大正10(1921)年、「動物園 於ほばたん あうむ」大正15年、「駒ヶ岳山頂より」昭和3年、「劔山の朝」大正15年

2月28日(日)山の神が行きたいといっていた東京都美術館「没後70年吉田博展」へ赴いた。山の神がそれを言い出すまで、吉田博をまったく知らなかった。吉田博(1876-1950)は福岡県久留米市出身の洋画家であり、版画家でもある。風景画の第一人者として洋画で成功していたが、関東大震災で被災。それを機に自らと仲間の絵や版画をもってアメリカに渡り営業に勤しんだところ、版画が予想外に好評を博し、なんと49歳で版画にのめり込むことになった。

特筆すべきは、日本の山岳会黎明期である大正時代に精力的に日本アルプスに登って、その山の趣を写し取り、最初は油彩、そして版画という表現に移行したことだ。とくに版画は、いかにも日本らしい、繊細な線と中間色を巧みに使い、濃淡で微妙な光の表現も試みている。もちろん絵画ではなく版画なので、その表現のために何度も刷り上げる。浮世絵は10回くらい版木をもとに刷るようだが、吉田は数十回はやっていたようだ。

この時代の登山家といえば、このブログでもとり上げた田部重治(たなべじゅうじ、1884-1972)や日本山岳会会長も務めた小暮理太郎(1873-1944)がいる。彼らの山行記録を読むと、驚くことが多い。日本アルプスは、今のように登山道は整備されていないから、ガイドが必要だし、天気予報ははずれまくる。泊まるとなれば、やたらと重い帆布のテントや米などをかつぎ上げなければならない。いわば探検であり、別の見方をすれば、お金と時間のかかるブルジョアの遊びだった。

この版画家吉田博もその一員だったわけで、養子に入った家がそこそこの資産家だったのだろうし、若くして油彩で成功を収めたからこその登山といえる。その余裕が美しいものを美しく表現する落ち着いた心もちを醸成したのだろう。

この回顧展では、山岳風景の版画ばかりではなく、瀬戸内海の帆船(元祖ウォーホルともいうべき、刷り色を変えた帆船がいくつもある)や、インドや中国の写生旅行で生まれた異国情緒あふれる版画の展示もある。どれも一見の価値ありだ。

3月28日(日)まで。

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梅を探して、調布・布田天神

2021-02-28 | まち歩き

2021年2月23日(火・祝) 晴れ

メンバー 山の神と私

日曜に目指した神代植物園梅がクローズだったこともあり、山の神と梅を求めて調布の布田天神社に行ってみた。ポカポカ陽気のせいもあって、花は咲き誇り、人出もあってにぎやかだった。

白、赤、ピンクと色鮮やかな梅の花。かぐわしい香りが境内に漂っている。皆私同様、スマホをかざして撮影に余念がない。

境内の裏手にも梅の庭園があり、普段は立入禁止なのだが、梅が咲いていることから一般の参拝者にも開放していた。趣といったものがない大味な庭だが、たしかに咲き始めている。もう少し経てば、見ごろになるのだろう。まあ、これでも充分見ごろか。

山の神と人の少ない裏庭から戻ると、ちょうど梅まつりのメインイベント、演奏会が能楽堂で始まるところだった。

桐朋学園音楽大学卒の小山田朱里さんのピアノ演奏だ。マイクが拾う音が少し割れていたが、それはご愛敬。メンデルスゾーンの春やショパンのノクターンなど華麗な演奏だった。コロナ禍で生演奏を聴く機会が減っていたので、思わず足を止めて聴きいってしまった。やはり生演奏はいいね!

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梅を探して、デジャ・ヴュ公園

2021-02-24 | まち歩き

2021年2月21日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 往復1.5時間程度

梅の花を愛でようと、神代植物公園に行くことにした。山の神も大賛成! ということで昼頃に近くのスーパーで買い出しをして、まずは深大寺へと散策に出た。深大寺に到着すると緊急事態宣言はどこ吹く風で(ひとのことは言えないが)自転車がずらりと停まっていて、人出は半端なく多い。

境内に入って山の神と歩くいつものコース、深山茶屋への階段を上がっていくと、あるはずの茶屋がない。あれっ!つぶれたのか。建物はおろかオープンエアの席も跡形もなくなくなって、完全な更地になっていた。深大寺にいくときにはよく立ち寄っていたお気に入りのそば屋だったのに、、、

ざるそばとビール、ときには天ざるにグレードアップしたり、おでんなども頼んで、野鳥の声に耳を傾け、紅葉狩りをしたり、一服ふかしたりと、とてもくつろげる店だったのに。なんてことだ。

山の神がネットで検索してみると、なんと昨年末に閉店していた。常連が多かっただろうから、お嘆きの諸氏は多いだろう。その末席にわれわれもちょこんと座っていたのだが。

愕然としながら、この日の目的地、神代植物園へと向かった。公園のフェンス横の道に出て、園内になにげなく視線をはわすと、人っ子一人いないではないか。非常事態宣言中だから、もしや休みか。都立公園だから、まじめに閉じているに違いないとすぐに悟った。公園のゲートは思った通りクローズド。

あきらめて、昨年もコロナ下でピクニックに行ったヨガ公園に目的地を変えることにした。真冬なのに、この日は最高気温20度超えで、ぽかぽか陽気だ。冬枯れの林の下でレジャーシートを広げて、フェンス越しに隣の造園業者の梅を愛でた。

久々に買ってみたハイネケンでのどを潤しながら、スーパーつまみを食し、パニーニで締め。隣ではガキんちょが走り回っていて、騒々しかった。

山の神はさっさと食べて、片付けを始めた。

帰途、植物園の梅園を外の歩道から盗み見すると、満開の木もあってとってもきれいに咲いていた。至近距離でじっくりゆっくり見たかった。来年か、、、

参考:当ブログ山の神緑地探検隊が行く

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