いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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天神岬に立ってみて

2012-09-07 13:16:27 | Weblog
                               分類・外

                      天神岬 
                 場所:双葉郡楢葉町北田上ノ原27-29

 東日本大震災 (2011・3・11) による東京電力福島第一原発事故以来、一度も広野以北へ入ったことがありませんでした。
 特に天神岬はどうなっているのかを知りたかったので、いわきから車で北上しました。
 新聞・テレビ・パソコン・人伝(ひとづて)などで大まかな知識は持っていましたが「百聞は一見にしかず」で、矢張り自分の目で確かめたいという気持ちがあったし、それなら今のうちに見ておくべきだと決めて実行に移したというものです。

   
          《東京電力広野火力発電所も至近距離に見える

 天神岬は、楢葉町にある観光地で、いわきから30km(車で約1時間)の所にあり、帰還困難区域とされる浪江、大熊、双葉、富岡の隣町です。
 原発事故による避難区域の色分けでは、楢葉町は居住制限区域という限りなく黒に近いグレーの地域で、国道6号線を走行中は結構、車の行き交いがあるものの、一度側道に入ると人っ子一人いないという変貌振りです。
 常設の朱色の雪洞(ぼんぼり)が並ぶ道を突き進んでいくと、天神岬に辿り着きますが上り切った所に乗用車が1台駐車しているだけで、周辺を見て歩いているのでしょうか人は居ませんでした。

   
           《楢葉町の広大な田園風景と雄大な山並み

 天神岬からの眺望は絶景で、2011年3月11日以前までは、家族連れや仲間同士が訪れる観光名所でした。
 特に夏場はキャンプ場として賑わい、レジャーのメッカとも云われていた場所です。
 敷地内にはアドベンチャー広場、芝生公園、テニスコート、展望台があり、歴史的にも貴重な天神原遺跡、北田天満宮もあります。
 静寂とした光景の中で、ただ一つ弛(たゆ)みなく息をしている生き物(化け物?)を発見しました。地に固定してある放射線の線量計です。数値が刻々と変化して0,86マイクロシーベルトを知らせていました。

     
            《無人の建物がモノ云わずに点在している

 楢葉町は原発事故の警戒区域20km圏内にスッポリ入っている地域なので、住民が避難者と化して県内外を彷徨(さまよ)っている姿が思い浮かびました。
 常磐線の不通で線路は赤錆び、雑草が線路を隠すように覆い、人家の屋根瓦は崩れ落ち、田畑は津波の影響で手の施しようがなく、空気は汚染されている現実を見てきました。

  【今日という日の過去】
 昭和33(1958)年 米兵が電車に発砲 埼玉県の米軍ジョンソン基地(現・航空自衛隊入間基地)内を走る西武電車に銃弾が飛び込み、乗客の武蔵野音大生・宮村祥之(22)に命中、死亡した。
 米軍のピーター・ロングブリー三等航空兵(19)が電車に向けて銃を撃ったと判明した。

    本日 9月7日(金)    五黄 先負  旧暦 7/21  
                                       
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