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いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

いわき鹿島の昔ばなし32

2013-05-17 07:26:51 | Weblog
                                             分類・歴
      お地蔵さんのご難
                      場所 : いわき市常磐松久須根町字坂下 (旧・鹿島村)

 昔は力自慢をする若者が多かったようで、第2話でも下矢田と御代にある力石の持ち上げ自慢に関する伝説を紹介した。
 今回は力石の代わりに、お地蔵さんを使って力自慢をやってしまったという、松久須根の話。

              
               《台座の石や土台とは異質のものに治まった地蔵尊》

 鹿島街道にある鹿島神社前の信号から「五安の堤」方面に向かっていくと、右側に中島山(ちゅうとうざん)宝林寺がある。その境内の一角に祀られているのが像高1m30cmほどの子安観音=写真。
 
 明治初年の頃、村の若者たちが地蔵さんを肩に担ぐ力比べをしようということななった。
 次々に抱えては持ち上げようと競っているうちに、1人が精一杯の力を出し尽くして肩の近くまで持ち上げたものの重さに耐えかねて地蔵さんを落としてしまった。
 かなりの重量で、もともと肩へ担い上げることは無理だったが皆が挑戦した。その結果、お地蔵さんの胴体と首は割れて離れたしまった。
 難儀に遭ったお地蔵さんはそのまま放置され、いつの間にか姿を消してしまった。

 ところが昭和50年代に入ってから、鹿島の有志たちが郷土誌を作ろうとしていた編纂委員がその話を聞きつけ、子安観音の裏手を僅か10cmばかり手で掘りはじめたところで、石面が現れて首の無い地蔵尊であることが判明した。
 
 こうして長い間、土に埋もれていたお地蔵さんは再び世に出ることが出来て、今日も高台からの子供たちの健康と安全を見守っている。
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