OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

奥村チヨは本当に歌が上手いですっ!

2017-12-02 19:58:55 | 歌謡曲
終着駅 / 奥村チヨ (東芝)

奥村チヨが昭和46(1971)年末に出した本日掲載のシングル盤A面曲「終着駅」こそ、サイケおやじがこの季節になると無性に聴きたくなる歌のひとつです。

それは奥村チヨが、今となってはフェロモン歌謡と称されるセクシー路線の楽曲で、例えば「恋の奴隷」等々に代表される大ヒット曲の数々は、この世の男どもを虜にする魅力に満ちていた所為でしょう、必ずしも彼女の歌手としての実力が二の次にされていた印象も強く、また同時に女性からの支持も低かった事は言わずもがな、時にはテレビで歌う彼女の佇まいやムードによって、お茶の間が気まずい雰囲気になる事もあったのですから、その奥村チヨがまさにイメチェンの新境地を聴かせたのがこの「終着駅」だとすれば、忽ち大きなヒットになったのも当然が必然だったように思います。

とにかく千家和也が綴った歌詞の主人公は幸薄い女性であり、失恋と人生の逃避行を重ね合わせた物語に浜圭介が附したメロディはアンニュイなAメロと情熱的なサビという劇的な展開ですから、中途半端な力量のボーカリストでは真っ当に歌えない事が明白であるところに、本人の強い希望から奥村チヨが決定的な名唱を聴かせてくれたのにも、何か大きな運命が作用していたのでしょう。

なにしろ皆様ご存じのとおり、この「終着駅」がきっかけとなり、奥村チヨと浜圭介は結婚したのですから、曲タイトルとは裏腹な現実は本当にめでたいですねぇ~~♪

そしてサウンド作りにもなかなか凝った味わいがあった事にあらためて瞠目させられるのは、ありがちなマイナーキーの歌謡曲丸出しのコード進行がジャズ系の代理和音を用いられているのでしょう、それが洋楽っぽいというか、ポップス演歌の新しい展開を感じさせてくれるあたりは、アレンジを担当した横内章次がモダンジャズ畑のギタリストだという立ち位置にも関係があるように思えますし、奥村チヨにしても、公式レコードデビューした頃は日本語の歌詞を附した洋楽ヒットポップス、所謂和製ポップスを歌っていたというキャリアが、ここに再び進化したものかもしれませんねぇ~♪

ということで、時節はいよいよ本格的な冬の到来となりましたので、健康に留意しつつ、心温まる音楽も尚更に必需品となるでしょう。

拙ブログも、そのあたりを心して書き進めてまいりたく、よろしくお願い申しあげます。
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