■あなたチャンスよ!/ 横本メイ (ポリドール)
掲載したのは昭和52(1977)年1月に発売されたとする、おそらくは横本メイにとってのラストシングルと思われる1枚なんですが、各方面(?)からの注目度は高かったものの、何故か特段のブレイクも果たせぬままにフェードアウトしてしまった彼女ですから、このジャケ写に登場しているイメージにはウリの長い黒髪も封印されたイケイケのおねえちゃん風のルックスで、これは賛否両論だったという印象が…… (^^;
そして肝心のA面曲「あたなチャンスよ!」にしても、作詞:阿久悠&作曲:都倉俊一という、当時最高に売れるソングライターコンビからの提供ですから、ミディアムアップのAメロは典型的な都倉節と申しましょうか、穏やかなアイドル歌謡ポップスでありながら、頭サビのパートが、これ以上無いほどにキャッチーなロッキンソウルな解放感のあるメロディ展開であり、しかも三木たかしのアレンジがノッケからパーカッションがビシバシ、ホットでソウルフルな女性コーラス、16ビートのリズムギターにド派手なブラス&ストリングスをテンコ盛りに使ったものですから、たまりません♪♪~♪
また、阿久悠の綴った歌詞の世界が年上の女性からのアドバイス調ということで、これはやっぱりイケイケアイドル歌謡に仕上がっているのも当然が必然!?
楽曲的にも当時既に大ブレイクしていたピンク・レディーの路線を彷彿とさせられるのは、それを手掛けていた阿久悠&都倉俊一という稀代のヒットメーカーの成せる技と思えば、デビュー当時は清純派として登場した横本メイには幾分ズレた企画も、これでイメチェン&飛躍を狙っていたとしたら、現実の厳しさを痛感させられるばかりです (^^;
しかし、だからこそ、現在でも根強い人気を保っている横本メイでしかありえない、この楽曲にして、この雰囲気と歌唱にはファンとしての冥利さえ覚えてしまうんですが、いかがなものでしょう (^^)
ということで、最後になりましたが、掲載の私有盤は当然中古でのゲットながら、入れられていたビニール袋に湿気があったらしく、取り出す時にジャケ写スリーブがベチベチに貼りついたもんですから、この傷みは……、せつないです (>_<)
盤質そのものが良好だっただけに、そんなこんなもレコード蒐集道の試練と思っているのでした。